2020年東京ロボット五輪なるか? ロボット競技大会のおさらい

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2020年に、世界中のロボットを集めロボットの技能を競う”ロボットオリンピック”を開催したい。

2014年6月、工場や介護施設などのロボット活用現場を見学した後、安倍首相はこのように語りました。

2020年といえば東京オリンピックが開催される年。その年に照準をあわせてロボットのオリンピックを目指したいと首相自らが語り、海外でも大きな反響を呼びました。

さらに政府は2020年までにロボット市場を現在の3倍の2.4兆円まで引き上げるために、資金援助や法改正を含め、様々な整備をおこなっています。先月9月には首相官邸にて「第一回ロボット革命会議」もおこなわれていますし、これは本当に2020年にロボットオリンピックが開催されるのでは…?
そこで今回、皆様に「そもそもロボットの競技大会ってなにするの?」を知っていただくために、国内をはじめ世界各国でおこなわれているロボットの競技大会の中から4つをご紹介したいと思います。

– 目次 –




1.迷路を駆け抜けろ!『マイクロマウス』

マイクロマウス

マイクロマウスは1977年にアメリカのIEEE(米国電気電子学会)で提唱され、日本でも1980年から毎年開催されている世界で最も長い歴史をもつといわれる大会です。自律制御で迷路を走破する時間を競う大会で、ネズミくらいの大きさのロボットが迷いながらも迷路を走破していく様子は見ていて可愛く、面白く、ついつい応援したくなってしまいます。

今年も日本大会が11月21日〜23日に東京工芸大学厚木キャンパス メインアリーナで開催が予定されています。
当日の映像はYoutubeやニコ生でも放送されるとのことですので、ご興味がある方は是非ご覧になってみてください。

   第35回全日本マイクロマウス大会のご案内(公益財団法人ニューテクノロジー振興財団)



2.アメリカ最強を決めろ『RoboGames』

ロボゲームズ

RoboGamesは米シリコンバレーにて毎年おこなわれている、ロボット同士のガチの格闘です。火炎放射を使うロボットもいれば、高速回転する刃で相手を破壊するクラッシャー、そして鋭い角で相手を串刺しにするロボットもいます。ぶつかる度に火花が散るような白熱したロボットバトルはRoboGames以外ではなかなかお目にかかれません。
かなり過激なので国内では開催が難しいかもしれませんが、東京ロボットオリンピックがもし開催されたあかつきには、競技に加えて頂きたい種目の一つです。

  2012年のRoboGamesの動画




3.ロボットサッカーW杯『RoboCup』

ロボカップ

“By 2050, develop a team of fully autonomous humanoid robots that can win against the human world champion team in soccer.”
「西暦2050年までに、人間のサッカーの世界チャンピオンチームに勝てる、自律型の人型ロボットチームを作る」

これがRoboCupが提唱しているロボットと人工知能に求めているテーマです。
RoboCupは競技を見る人にワクワクを与えると同時に、その裏側では技術者の成長と技術の進歩を促している国際的な競技大会です。元々競技はサッカーだけでしたが、現在ではレスキューロボットの技術を競ったり、ダンスを競ったりと幅広い競技がおこなわれています。日本の全国大会はゴールデンウィーク中に開かれ、世界大会が毎年7月頃に開かれています。

2050年までに、現代でいうところのバルセロナやレアルマドリードのようなチームにロボットのチームがサッカーで勝てるようになるのでしょうか?

   ロボカップ日本委員会(公式HP)

RoboCupとは直接的な関係はありませんが、現在のロボットの能力を表している一本の動画をご紹介します。

  PK対決! メッシvsロボットゴールキーパー

この動画は、2013年に放送されたTBS系列「炎の体育会TV」での一幕。メッシが”コージくん”というタレントの今田耕司さんの顔を模した阻止率90%のロボットゴールキーパーと対決しました。動画内での紹介はありませんが、メッシはコージくんから最終的には連続2ゴールを叩き込み勝利をおさめます。まだ人間の世界一に勝つことは難しいようですね。



4.ロボットが華麗に羽ばたく『全日本学生室内飛行ロボットコンテスト』

全日本学生室内飛行ロボットコンテスト

全日本学生室内飛行ロボットコンテストは毎年9月末におこなわれている学生の全国大会で、飛行の技術を競い、ミッションにて加算されていく得点で順位を決めます。先日9月27日〜28日に大田区総合体育館でおこなわれた同大会にロボットドットインフォスタッフも行ってきました。

学生が一年間かけて作り上げてきた飛行ロボットはとても精度が高く、特に2日目の決勝に残ったチームは操作しているパイロットの技術ももちろんありますが、操作性・完成度ともに高いものばかりでした。自動操縦部門では旋回ミッションや八の字旋回ミッションなどの自動飛行が綺麗に決まっているチームもあり、無動力滑空ミッションでは20秒以上(最高得点)も浮遊しているチームが一般部門・自動操縦部門を通じて多くみられました。協賛企業も大企業が多く名を連ねており、業界としての同大会への期待の高さが伺えました。

当日はニコニコ動画さんが生中継をしており、Youtubeにも動画を挙げておられますので、リンクとしてご紹介させて頂きます。

  第10回 全日本学生室内飛行ロボットコンテスト 2日目決勝・予選

   全日本学生室内飛行ロボットコンテスト(公式HP)


まとめ

世界には様々なロボットの競技大会があります。

世間的には有名でないものも多いですが、その中には一般の人でも非常に楽しめるものが数多く存在します。安倍首相の発言で国内外のロボットファンから東京ロボット五輪開催への期待が大いに高まっていますので、是非実現させて頂きたいと思います。ロボットドットインフォは今後もロボットに関する情報発信をしていくことで、微力ながら開催に貢献させて頂きます。

About the author / 

望月 亮輔
望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。

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