「Pepper App Challange/ Innovation Challange 決勝進出作品発表展示会 その3」に行ってきました(後編)

1月27日(水)、アトリエ秋葉原で開催された「Pepper App Challange/ Innovation Challange 決勝進出作品発表展示会」に行ってきました。

イベントページでの紹介はこちらです。

11/28 に開催されたPepper ロボアプリのコンテスト Pepper App Challenge 2015 winter /Pepper innovation Challangeでは、多くの作品にご応募いただき、計20作品の決勝進出作品が発表されました。
このイベントではそれらの優れた作品の開発事例をもっと聞きたいという参加者のご要望にお応えするため、コンテストの決勝進出作品を制作されたデベロッパーの皆様を講師として作品説明を行うものです。



(こちらは後編の記事となります。前編はこちらです。




■ぺぱだりんぐ by シトラス



「ぺぱだりんぐ by シトラス」の解説をしていただけるのは、直井理恵さんです。





ぺぱだりんぐはpepperを使ってボルダリングを行っちゃうロボアプリ。



本日のアジェンダです。



メンバー紹介です。開発・演出・音声・デザインの他に、遊び人という役割の人もいます。



直井さんは、ただのPepper好きな一般人です。



ぺぱだりんぐが作られたきっかけは、特大ペッパソンでした。(参考:【密着】史上最大Pepperハッカソンの「特大ペッパソン」に行ってきた



イサナドットネット株式会社の三鍋さんが言いました。「ボルダリングのゲーム作るよ」と。





三鍋さんは前回のPepper App Chalenge決勝進出作品「ウェルネスPepper」を作ったデベロッパーです。



この時に直井さんは「私、お経を読むアプリを作ろうと思ってたけど、そっちの方が楽しそう・・・」と思いました。



株式会社エスアイソーラーの松本さんは、三鍋さんと一緒にPepper野球を作ったことのあるデベロッパーです。(参考:Make Faire Tokyo 2015 での Pepper User Group (仮称)を見てきました



株式会社アウトソーシングテクノロジーの竹内さんは、NAOの販売を行う営業マンです。



以上のメンバーで参加した、特大ペッパソン。これがその時の最初のイメージ図です。紙一枚でした。



結果、このアプリはなんと優勝!



優勝の様子はソフトバンクロボティクスのサイトでも紹介されました。ちなみに、この時のロボアプリ名は「Pepper ボルダリング」でした。



アプリの解説です。



Pepperが指示する場所を順番に触っていくというものです。



タッチする場所は以下の11箇所です。



特徴はPepperによるゲーム進行です。例えば、ゲームスタートの時の掛け声だけでこれだけあるので、何回やっても飽きません。



この掛け声を作るのに使ったのが、Citrus Rams。初心者の人でも簡単にロボットアプリケーションの制作・更新が行えるというものです。(参考:ロボット発話調整ソフト「Citrus Rams」が無料で使えるので試してみました



ゲームの難易度です。かんたん・ふつう・おきょう・むげん・メイクの5種類です。



お経モードは難易度がMAXのステージ。Pepperが般若心境を唱えます。



なんでお経なのか?







Pepperがお経を読む音声の編集画面です。緻密に作り込んでいることが伝わってきます。実際にPepperが読むお経は、想像以上にお経でした。



ランキング画面です。



メイクモードは自分で面を作ることができるというもの。遊ぶ楽しみの他にも作る楽しみを得ることができます。メイクモード突入時は目が光ったり、普段いわないことを言うというお楽しみも。



小さなおともだち対応もバッチリです。子供がプレイする時はPepperがかがんでくれます。そして、メニューがひらがな・かたがな表記です。





2人プレイをすると、クリアのしやすさがアップするだけでなく、仲良し率もアップします。



2人で遊んで欲しい活用例はこんな感じです。









1人で遊ぶときには、終わりのない「むげんモード」で黙々と遊ぶと楽しいです。



Pepperを介して人と人がボディタッチをすることで、警戒心を解き親密になることができます。さらにはPepperとも親密になることができます。この境地まで達すると、人もロボットも同じなのです。





続いて、「個人デベロッパーによる開発」について。



当たり前ですが、会社ではないので仕事ではありません。そのため勤務時間外での活動となり、深夜作業がメインとなります。深夜作業が多くなるとみんな暴走しがちになります。

アプリを作ったメンバーたちは、ハッカソンで結成された即席チームです。会社も業種もバラバラなので、アプリ制作の際の連絡手段は、Facebookメッセンジャーを主に使ってました。文字だけのコミュニケーションなので、感情がわからないという問題が発生しました。



予算の問題もありました。決勝に残ると、当日の展示のためのパネルなどを自分たちで作らなくてはなりません。この費用をどうしたか?

そこは特大ペッパソンの優勝賞金でまかなうことができたので、ラッキーでした。





パネル作成の時には、オーダー図と実際の完成パネルにイメージの違いが発生したりもしました。









様々な困難がありましたが、なんとか無事に決勝戦会場で展示することができました。





直井さんによるアプリ開発心得(個人的見解)です。



ユーザを飽きさせないために、いくつかのコツがあります。

 ・会話や動作をランダムで出す
 ・直立でぼーっとなるべく立たせない
 ・Pepperと遊んでいる感覚を演出する
 ・Pepperのキャラをぶせさせない
 ・ロボットっぽい硬さを出さないように
 ・わかりやすさ
 ・技術に頼りすぎない













プレゼンテーションは以上です。



続いて、質疑応答です。

Q)開発期間はどれくらいかかりましたか。
A)得点の部分などの肝となる部分は、特大ペッパソンの2日間で徹夜して作りました。その後はひたすらブラッシュアップしました。

Q)介護施設で使ってみるというお考えはありますか。
A)やってみると結構汗をかく運動なので、介護施設だと入居者の方には大変な運動だと思います。

Q)子供が使うということで、Pepperが骨折(壊れたり)しないのですか。
A)今のところのデモ展示では壊れたことはないです。大人が結構強めに当たっちゃっても壊れたことはありませんでした。

Q)蔦屋家電での展示でユーザの感想を聞いた後、どのようにブラッシュアップしてきましたか。
A)最初はかんたんモードで、次の指示まで2箇所ずっと持っている必要がありました。これが小さい子には難しかったので、簡単モードは1箇所持てばいい形にしました。あとは、ゲームに白熱するとおでこカメラのスリープをしてしまうことがあったので、これは最初にゲームのルールとして説明を加えました。

質疑応答は以上です。

この後、実際にアプリ展示して、みんなで体験を行いました。







レポートは以上です

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北構 武憲
北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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