「ロボットパイオニアフォーラム007」参加レポート  #robopf

今年1回目のロボットパイオニアフォーラム

2016年1回目のロボットパイオニアフォーラムが2016年2月10日(水)に開催されました。

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007の今回のテーマは「Robot x AI」ということで、ドワンゴ人工知能研究所の山川宏所長をお招きして、「人工知能の進展がロボットに与えるインパクトを考える」というテーマでお話を頂きました。


会場は渋谷・セルリアンタワー内にあるシナジーカフェ GMO YoursGMOインターネットさんの社食だったりしています。
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会場に入ると、当日登壇された山川さんが代表をされているNPO法人「全脳アーキテクチャ・イニシアティブ」のご案内、ライトニングトークをしていただいたDMMさんが販売を開始した「プリメイドAI」のご案内と共にロボットパイオニアフォーラムのステッカーも配布されていましたよ。


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前売りも売り切れという程の状況でロボットとAIに皆さんがとても強い関心を持っているということが改めて分かりました。

汎用人工知能について

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先ずは、ものづくりについて3つのアプローチがあるということから。
1つは「知識に基づく設計」→実現したい機能を分解して機構に割り当てる。
2つ目は「生物等に学ぶ」→行き詰まると生き物などから、キーとなる要素技術のヒントを得てきました。
そして3つめが「試行」→機械学習をしていくということになります。


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長期的に報酬を最大化する学習である強化学習とニューラルネットワークの深層学習(ディープラーニング)を用いることで、Atari 2600の一部ゲームにおいて人間を上回る成果が出せるようになってきました。


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これからは専門性を設計する「特化型AI」から、実現性が困難だった専門性を学習する「汎用型AI」を目指すようになるとのこと。


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汎用人工知能が何をもたらすかの説明です。
「汎用=問題解決能力を自動で獲得する」ということになり。大幅なコストカット、例外状況への対応力の高さ、仮説を想像するということまでを出来るということです。


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そして、特化型のAIから汎用人工知能にするには、領域の広がりが重要となり「領域内共有知識学習」がその架け橋になるのです。


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現状で多角的問題解決を自律獲得出来るシステムは「脳」だけなので、汎用人工知能を脳に学ぶというのは理にかなっていることなのです。脳全体の結合様式を参考に出来そうだということになり、「全脳アーキテクチャ=機械学習+認知アーキテクチャ」となり、脳型人工知能ができつつあります。


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そのような研究を進めるために、多くの企業・団体・個人から賛助を頂き、NPO法人の全能アーキテクチャ・イニシアティブを立ち上げ、大学や企業などの研究を促進する為に活動をしています。


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いくつかの事例を紹介しつつ、最後に山川さんが現状と今後についてお考えてを発表して終了しました。


ライトニングトークへ

そして、各々持ち時間3分ライトニングトークと移りました。

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先ずは、奇しくもフォーラム当日の2月10日から始まった「みんなのロボットプロジェクト」を経済産業省製造産業局産業機械課ロボット政策室所属の牛嶋さんからご紹介頂きました。


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この「みんなのロボットプロジェクト」の趣旨として、生活者支店のアイデアを広く募集するということが大きなポイントとなっています。ちなみにプレスリリースには

サービス分野におけるロボット活用では、バックヤード作業の効率化を図りたいといった事業者の視点が重要であると同時に、サービスを受ける生活者の視点も欠かせません。そのため今回の「みんなのロボットプロジェクト」では、サービス分野におけるロボット活用について、共創プラットフォーム「Blabo!」上で、生活者からのアイディアを広く募集します。

とあります。
そして、もう一つのポイントは既存のWebサービスである「Blabo!」を流用してアイデアを集めているということ。です。
「みんなのロボットプロジェクト」のページには各ジャンルのロボットの説明もあり、ジャンルの垣根を超えたアイデアを出すことが出来そうなプラットフォームとなっています。


また、テーマとなる「お題」は3つ提示されとのこと。
ちなみに、今は「お店、レストラン、映画館。街の中でサービスに感じる「モヤモヤ」大募集!どんなロボットなら解決できる?」というお題が出されていて、オープンからまだ数日にも関わらず217個のアイデアが出ている程ホットな状態になっています。


こちらを見ると今回のお題についての説明がありますので、参考にして是非とも自分の「こんなロボットがいたらいいなぁ」というものを出して見て下さい!

ちなみに自分も早速欲しいロボットを提案してみました。ポイントは200を超えるアイデアがあるとついつい考え方が引っ張られそうなので、あまり見ないこと。あとは思いの丈を一気に書いてしまうこと。他人がどう思おうと自分が欲しいものを素直に表すと言ったところでしょうか。



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続いては日経ロボティクスの田野倉さんから、ロボスタも毎号購読している「日経ロボティクス」のご紹介をしていただきました。


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ネットにも掲載されていないコアな情報満載なのが「日経ロボティクス」。
ちなみに当日は特別編集版を配られたとのことで、読みたかった!!


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ラストはDMMの岡本さんが正式販売開始して間もない「プリメイドAI」のパフォーマンスを披露して頂きました!


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何度見ても滑らかな動きですよね!これは写真じゃなくて、一度動いているものを見るのをオススメします!
その後、ロボットパイオニアフォーラムの幹事であるアスラテックの羽田さんにロボットアイドル普及プロジェクト「ロボドル」に参加したいと直訴されていました。
さて、今後の展開はあるのでしょうか?

そして乾杯へ

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講演/ライトニングトークも終わり、テーブルを並べて懇親会の準備が整いました。
乾杯の音頭はGMOの稲守さんです。乾杯!!!!


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懇親会に移行しても会場は大盛況のまま。皆さん今日の講演の内容やこれからのロボットについて熱く話していました。


次回のロボットパイオニアフォーラムは4月21日(木)渋谷の「dots.」で開催の予定です。
テーマは「コミュニケーションロボット大集合」ということで、様々なコミュニケーションロボットを作っているメーカーの方とロボットをお呼びします。

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近日参加申込み開始となりますので、ご期待ください!!

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ぱっぺー☆あさひ

衛星放送、インターネットなど時代の先端の端っこにいて、今はロボット業界に身を置いています。 ロボットスタートでは広告営業をメインにしていますが、ロボティクススーツを着ることでロボット型人間『ぱっぺー』に。 近頃頑張っているアイドルを見ると泣いてしまう。「HKT48」を推しつつも「NGT48」「=LOVE」が気になっています。最近は取材の予習で聴いた「夢みるアドレセンス」の楽曲の良さに驚く。 長年の夢だったTBSラジオデビューを果たしました。 誕生日の夜は今年も一人かも知れないと不安しかありません。

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