【神崎洋治のロボットの衝撃 vol.25】アップル、グーグル、トヨタが描くIoTコネクテッドカーと自動運転のクルマ社会

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例えば、仮に自動運転車の社会が実現したとしましょう。交通の邪魔になるのはコンピュータにとって予期せぬ動きをする有人運転の自動車です。例えば仮に自動運転車の社会が実現したとすると、クルマは使っていない時間に自律的に自動運転ハイヤーになってお金を稼いできてくれるかもしれません。

これらはまだ仮の話、夢物語です。しかし、海外ではバスやタクシーなどの公共交通の自動運転がはじまり、物流系トラックの隊列走行も現実味を帯びています。いまクルマ社会は急激に変わろうとしています。

実現に向けて走り出した自動運転バスや物流トラックの隊列走行、誰でもハイヤーの運転手になれる時代、クルマ社会のシェアリングエコノミー、トヨタが作ったAI&ロボット研究のドリームチーム、クルマの中核に浸透するアップルとグーグル、コネクテッドカー、トヨタが提案するコミュニケーションロボットとの心のキャッチボールなど、変革を迎えている自動車業界にいま何が起こっているのか、これからどう変わるのかをまとめました。



クルマとの会話

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出入り口のシャッターを半分だけ開けると、薄暗いガレージの中に斜めに差し込んだ朝の光が、GT-Rの白いボンネットを少しだけ照らした。運転席の重たいドアを開けて、黒革のバケットシートに滑り込み、イグニッションキーを入れて一段ひねると、カチカチカチと燃料ポンプの高い音が響き渡る。たちまちガレージにはガソリンのニオイが立ちこめる。この街のガソリンスタンドはとうの昔になくなった。今となってはガソリン車なんてほとんどないし、ましてやハイオクガソリンを入手するのは至難の業だ。イグニッションキーをもう一段ひねるとキュルッとセルが回って、直列6気筒ツインカムエンジンが低い雄叫びを上げた。アクセルを踏むとキャブレターのリンケージの動く様が頭をよぎり、3連装のソレックスが荒々しくエアを吸い込む音に続いて、エンジンが大きく咆哮する。これこそがエンジンであり、クルマとのコミュニケーションではなかったのか。今のクルマはまるで人間のように返事をして会話する。ワインディングロードを駆け抜けるときのハンドリングがクルマとのコミュニケーションではなかったのか? 今のクルマはドライバーがハンドルに触ることすらない。

このGT-Rがガレージから公道に出ることももうない。

ぶつからなくなった自動運転車と違い、安全運転支援システムすら持たない稀少なクルマは損害保険の掛け金が跳ね上がり、税金も割高だ。道路は自動運転車専用か優先道路ばかり、有人運転車が走れる道は限られている。個人でクルマを所有することは少なくなり、自動運転タクシーや無人自動車のカーシェアを利用した方が効率的で安全だ。私は数分間だけGT-Rの鼓動を楽しむとエンジンをとめた。孫に会いに出かける時間だ。私はリストバンド型デバイスに話しかけ、自動運転タクシーを呼んだ。
(ここまではフィクションです)



トヨタが作るAI&ロボット研究のドリームチーム

トヨタ自動車は2016年1月、人工知能研究の新会社「Toyota Research Institute,Inc」(TRI)の体制を発表しました。それはまさに、人工知能やロボット分野の第一人者らを集めたドリームチームです。

TRIはスタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)と連携して研究を行います。ドリームチームのアドバイザリー・メンバーにはスタンフォード人工知能研究所 所長のフェイフェイ・リ氏やMITコンピューター科学・人工知能研究所 所長のダニエラ・ラス氏も名前を連ね、AIの最先端を走ろうという意気込みが伝わってきます。

そもそもこのTRIの最高経営責任者(CEO)のギル・プラット氏はDARPA(国防高等研究計画局)主催のロボティクス・チャレンジのプロダクトマネージャー(PM)をつとめた人です。そのため人脈を使ってドリームチームを結成することもできたのでしょうし、DARPAの支援を受けているGoogle傘下のボストン・ダイナミクスや、ロボティクス・チャレンジで注目された東大発のベンチャー企業シャフトをトヨタが買収しようとしていることは至極当然な流れなのかもしれません。


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CES 2016 プレゼンテーションの様子。Toyota Research Institute,IncのCEO、ギル・プラット氏。元DARPAのロボティクス・チャレンジを指揮していた人物。

それにしても「ボストン・ダイナミクスやシャフトはロボットを開発する企業なのに、なんで自動車のトヨタが?」「トヨタはロボット開発もやる気なの?」と疑問に感じた人も多いかもしれません。しかし、トヨタのプレスリリースでも目標のひとつに「TRIは屋内用ロボットも開発・研究する」とはっきり明言しています。

TRIが掲げている目標は4つです。プレスリリースの原文だと少し意味がわかりづらいので、少しだけ咀嚼してあります。

■ TRIが掲げる4つの目標

1.「事故を起こさないクルマ」をつくること、クルマの安全性を向上させること
2.幅広い層の人々に運転の機会を提供すること
3.モビリティ技術を活用した屋内用ロボットの開発に取り組むこと
4.人工知能や機械学習の知見を利用し、科学的・原理的な研究を加速すること

ギル・プラット氏はCESプレスカンファレンスのプレゼンテーションで「トヨタは織機を作っていた会社だったが、未来を感じてクルマを作る会社になった」、そして「トヨタはハードウェア中心の会社であったが、時代は変わってソフトウェアやデータが今後のモビリティ戦略に欠かせないものになった」「ロボットがトヨタにとって、織機を作っていた時代のクルマのような存在になり得る」(要約)と言っています。言い換えれば、クルマはもしかすると織機のような存在になるかもしれない、と言っているのです。興味深い話ですね。

詳しくは下記の動画(日本語字幕:3分18秒)をご覧ください。

元ロボティクス・チャレンジのPMの発言なら、ロボットに対する情熱からそんな発言があっても当然だと思う人も多いかもしれません。しかし、トヨタもずっと以前からロボットの開発を行っています。

自動車メーカーのロボット開発と言えばホンダの「ASIMO」が有名ですが、トヨタは1970~80年代に産業用ロボットの開発を行い、最近でも生活支援ロボット、歩行練習や歩行支援のアシストロボットなどの開発を行っています。ヒューマノイド型もあり、バイオリンやトランペット演奏ロボットが開発され、トヨタ産業技術記念館などで公開されていました。また、リハビリテーション用パートナーロボットや「拾う」「取ってくる」「操縦する」という 3つの基本機能を持った生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)の開発も行っています。

自動車メーカーは今、変貌するクルマ社会を予感し、将来も自動車というハードウェアを製造し販売することを本業としていて大丈夫なのだろうかという懸念で溢れています。


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トヨタが開発したヒューマノイド・ロボット。トランペット演奏ロボットとバイオリン演奏ロボット(市販はされていません)

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トヨタが国際ロボット展で展示していた生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)

バイオリン演奏ロボット



生活支援ロボット「HSR」




ウーバーの台頭

無人の自動運転タクシーに変わるには様々な課題がありますが、ウーバーのような事業によって、クルマ社会やそのビジネスのしくみが段階的に変貌していく可能性は既に目の前に広がっています。

米ウーバー(Uber)がクルマ社会を席巻し始めています。ウーバーは世界58ヶ国(地域)、300都市以上で利用され、海外では衝撃を持って注目されています。日本では馴染みがありませんが、それはいわゆる「白タク」を禁止する法律があるため、ウーバーの本来の事業が導入できないからです。

ウーバーの海外でのサービスはこうです。自動車を持っている一般の人が自家用車でお客を乗せて目的地まで送ればお金がもらえる配車サービスです。利用者側から見ると、スマートフォンのアプリでハイヤーのように近くにいるクルマを配車送迎してもらって、タクシーより安価に目的地まで移動できるメリットがあります。運転手側の登録や利用者側からの配車依頼はスマートフォンの専用アプリで行い、利用料金の支払いもクレジットカードで行われるため、金銭のやりとりをする煩わしさもありません。

つまり、乗せて稼ぎたい人と乗りたい人をネットで結びつけるサービスなのです。創業者はサンフランシスコでタクシーが拾えず困っているとき、路駐してあるたくさんのクルマを見て、この矛盾を解決する方法はないかと考え、この事業のアイディアを思いついたと言います。

もちろんタクシー会社にとってはライバルとなるので猛反発をしています。自動車メーカーにとっても自家用車の売上げに影響するライバルとなり得ますが、若者の自動車離れが深刻化している中、自動車メーカーとしてはウーバーのドライバーに自社のクルマを使ってもらいたい、という考えも持ち始めています。トヨタは金融子会社を通じてウーバーに投資を行い、運転手にクルマをリースして、ウーバーで得た利益からクルマの支払いにあてることができるしくみを導入します。

安倍首相が一部地域(国家戦略特区)限定ながらも白タクを解禁する意向を示しているため、日本でも状況が変わっていく可能性はあります。ちなみに海外ではUberのほかにLyftという会社もあり、多くの運転手とクルマが両方のアプリで登録して顧客からの呼び出しを待っています。

■ ウーバー(公式ページ)東京ではタクシーやハイヤーの配車サービスにとどまっています
https://www.uber.com/

私がシリコンバレーで生活していた1990年代後半から既に、米国では高速道路の1車線に「カープール」レーンが設けられている場所がありました。これは指定された人数以上乗車しているクルマだけが走れる優先レーンの制度です。朝夕の渋滞時には他の車線が渋滞しているにもかかわらず、複数人乗った自動車やライドシェアしているクルマはカープールレーンを混雑なしに走行することかできます。最近では、EV、PHVなどのエコカーは1人乗りでもこのカープールレーンを通行できるところも出ています。ライドシェアやエコカーへの関心は否応にも向上することに繋がっています。



iPhoneやAndroid端末がクルマに対応?

iPhoneやMacで知られるあのアップルが、クルマ用のOSを提供していることはご存じでしょうか。「CarPlay」と言う名前で、日本語のホームページも用意されています。

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アップルのCarPlay アップルのCarPlayに対応したクルマのコンパネ。

まるでダッシュボードの中にiPhoneが入っちゃっているみたいですが、車内にいる人から見ればそのイメージで大きな相違はありません。タッチで操作したり、音声でSiriと会話して、マップやナビ機能を使ったり、音楽を聴いたり、ショートメッセージを音声で入力して送ったり…カーナビがスマートフォンやタブレットっぽくなって、ナビ機能以外にもできることが増えたと考えると解りやすいかもしれません(実際にiPhoneに接続して使用し、追加のCarPlay対応アプリもiPhoneにインストールします)。

Googleにも同様に「Android Auto」があります。何が便利なのかは、こちらの動画を観て頂くと解りやすいかもしれません。

■ Android Auto

スマホで再生する場合は、iPhoneなら再生画面下の字幕アイコンを、Androidの場合は「CC」ボタンをタップすると字幕が出ます

ここまでなら「アップルやグーグルなど、IT業界の巨人がカーナビ市場に参入か?」ということになるんですが、そこは少し違うのです。彼らが目論んでいるのはカーナビの代替ではなく、インターネットに接続した端末としてのクルマ「コネクテッドカー」社会を自社の車載用OSで確立することです。



コネクテッドカーとは

数年前からキーワードとして「コネクテッドカー」が注目され始めました。物理的にはインターネット通信機能が付いた自動車で、クルマ側からは様々な情報を得ることができて便利になります。しかし、情報はネット側から得るだけでなく、クルマが持っている位置情報(GPS)や走行履歴、各種センサーの情報などがクラウドに送られます(プローブデータと呼ばれます)。その情報は安全性を高めたり、効率的な運転を支援したり、盗難時に追跡するため等に利用されます。これらは「テレマティクス」と呼ばれます。テレマティクスとはテレコミュニケーション(通信)とインフォマティクス(情報工学)の造語です。海外ではこの情報を元に自動車保険料が変わる「テレマティクス保険」などの導入も進んでいます。

このコラムではマクラーレンホンダF1チームが「IBM IoT for Automotive」を採用、IBMと提携してレース中にエンジンの状況を詳細に分析し、故障を予知するシステムを導入したことを解説しました。著者はF1に仕事で関わったこともあり、ラリーや耐久レースにも参加するなどモータースポーツ大好きを自称しているものの、自動車会社の経営陣からみればおそらく、誰よりも速く走ることよりもエンジンの不調や故障を予知する技術や知見の方が、10年後の将来にとっては企業にとっては大切なものになるに違いないのです。

先月開催された「Watsonサミット」のセミナーでも車載用人工知能エージェントの未来像が紹介されていました。音声で対応するエージェントが運転中に集中豪雨の地域を避けてナビゲートしたり、事故多発地点には警告を発するなどによって事故の遭遇確率を下げようとするストーリーです。これによって事故が減り、保険料が安くなるかもしれません。その一方で、自動車の位置を通じて自分の居場所をいつも追跡されているのは気分が悪い、と考える人も多いようです。

この機能はマーケティングにも活かすことができます。解りやすい例ですと、キャンペーンをしている大型ストアの近くを通るときにセール情報を流したり、タイヤの摩耗やオイルの劣化、給油残量によって関連サービスの情報を提供するなどです。

アップルやグーグルの参入によって、一気にコネクテッドカーへの関心が高まったことで面を食らったのが自動車メーカーです。それまでホンダの「インターナビ」やトヨタ「Gブック」などがありました。著者もインターナビのユーザですが便利だと感じたことは一度もありません。ユーザから見ればそれはあくまで便利なカーナビをそれなりに研究していたに過ぎなかったからです。しかし、IT企業は自動車を「IoT」のThingsのひとつ、膨大なビックデータの獲得によって社会を変えるための重要な端末だと位置づけています。中国のバイドゥ(百度)やアリババもこの分野への参入を表明していて更に激化しています。この視点の違いがクルマ業界の勢力図を大きく変える可能性があります。

安全運転支援システムや自動運転では競合他社に印象的には先行を許しているトヨタは、コネクテッドカーに関しては2014年にテレマティクスサービス「T-Connect」で攻勢に出ようとしました。

まずは対話型の音声サービスにニュアンス社(Nuance Communications)の音声認識エンジンを採用し、学習し続ける音声認識システムを導入しました。これは「Siri」にも採用されているエンジンです。「この近くのイタリアンのお店を探して」など自然な言葉で目的地検索ができます。「お腹が痛い」と言えば近くの病院を示し、ウェブサービスではお馴染みの「国道××号沿い」「コンビニ」「ATM付き」といった条件を絞り込んだ検索も可能です。コンピュータが対応できないときのために有人スタッフも待機しています。

更にトヨタスマートセンターとのアクセスによって、ニュース検索、天気予報など、ドライバーに役立つ情報が簡単に取得できること加えて、渋滞を回避したナビゲートなどの「先読み情報」配信サービスです。また、スマートフォンのようにナビ専用アプリを後からダウンロードして追加でき、マップも最新のものに更新可能、スマートフォンとの連携までも実現しているのです。

しかし「そんな凄いことになっていたとは知らなかったよ」というのが多くの皆さんの反応ではないでしょうか。自動車業界の方なら知っていても、一般消費者にはこの機能ほとんど浸透していません。ちなみに当時の「T-Connect」の広告がこれです。あまりにも機能以外の部分が目立ちすぎて、T-Connectの先進性は消費者にひとかけらも伝わっていません。


▼ T-Connectの広告 「ジャイ子と T子」「スネ夫と T子」

グーグルは2014年、自動車にAndroidを搭載して連携やクラウドサービスを推進する団体「OAA」(オープン・オートモーティブ・アライアンス)を立ち上げました。発足時にアウディ、GM、ホンダ、現代などの自動車メーカーやグラフィック・チップ・メーカーのNVIDIAが名を連ね、既にフィアット、マセラティ、マツダ、三菱、日産、ルノー、フォルクスワーゲン、ボルボなどが参加しています。

なお、トヨタはアップルのCarPlay対応表明していますが、OAAには参加せず、Linuxベースの車載OS関連のオープンソースプロジェクト「AGL」(Automotive Grade Linux)に参加し、中心的な存在となっています。T-ConnectはLinuxベースでMicrosoft Azureを使用、IBMと開発連携し、クルマとIT業界の勢力関係が見え隠れしています。



トヨタのコミュニケーションパートナー

コネクテッドカーになり、自動車でコンピュータと普通に会話する時代になったとき、話し相手はカーナビがいいでしょうか? それともクルマ自体と話したいでしょうか? もしくはロボットがいいでしょうか?

宇宙へ行ったロボット「KIROBO」(キロボ)開発の経験を活かし、「人に寄り添い心を動かす存在」としてトヨタが東京モーターショーで参考展示したのが「KIROBO MINI」(キロボ ミニ)です。立ったり歩くことはできませんが、座った状態のまま音声でコミュニケーションをはかります。トヨタは「表情やしぐさ、日々の成長に愛着を感じるなど、KIROBO MINIとの心のキャッチボールにより人の笑顔が増えることを目指す」としています。


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KIROBO MINIは座高100mm、全幅77mm、体重約200gの小型のコミュニケーションパートナー

▼ Toyota Kirobo Mini

東京モーターショーでの様子はロボットスタートでもレポートしています。


変わりゆくクルマ社会

例えば、仮に自動運転車の社会が実現したとすると、交通の邪魔になるのはコンピュータにとって予期せぬ動きをする有人の自動車です。トヨタはラスベガスで開催されたCES 2016で複数の自動運転プリウスの模型がディープラーニング技術を使ってぶつからずに走るところをデモしました。ディープラーニングやIoTの研究を行う会社プリファードネットワーク(PFN)との共同開発によるものです。最初はぶつかり合っていたクルマたちがディープラーニングによってぶつからないように学習したと言います。しかし、この整然とぶつからずに走る自動運転車のデモの中に人間が操作するラジコンカーを入れたとしたら、きっと混乱してぶつかるにちがいありません。

お台場のように道路と人間の歩行区間が明確に分離されていて、車線も多い地域は自動運転車専用レーンや優先道路が作りやすく、バスやタクシーなどの自動運転車車両専用レーンを作りやすいのではないでしょうか。新たに整備されるニュータウンも同様で、従来の有人運転車が走れる道路が端に追いやられていくかもしれません。有人自動車の自動車保険料は割高になり、走れる範囲も制限されるとなれば移動手段としては自動運転車の方が便利で効率的、そして安価になります。必要なときにスマートフォンでクルマを呼ぶと5分程度で無人自動車が迎えに来てくれれば、車庫のスペースも駐車場の費用も、もろもろの維持費も不要で、しかも便利です。クルマが一家に一台という時代は終わり、自動運転タクシーやカーシェアが台頭すると、自動車の販売台数は激減していくことも予想されます。

無人の自動運転車ではGoogleのセルフ・ドライビング・カーが知られています。公道テストはプリウスやレクサスも使われていますが、自社設計による「Prototype」(プロトタイプ)も開発しています。ルーフに設置されたLIDAR(レーザー光センサー)が360度の視界を確認し、更に前方はミリ波レーダーを設置して、人や自転車、道路の環境変化を認識します。この認識にも機械学習が導入されています。Googleはこれらは高齢者や障害者、免許を持っていない人など、自力で運転することが困難な人たちが自由に行動することを支援する重要な交通手段になると考えています。そのPrototypeが実際に走るところが見られる動画を、英語版ですが最後に紹介しておきます。
すぐにやってくる社会ではないにしても、自動運転車が実現するということは、近い将来、クルマ社会が大きく変わる可能性があります。


▼ Ready for the Road (1分28秒)

▼ A First Drive (2分52秒)

About the author / 

神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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