人工知能(AI)搭載のバイクと対話して快適なドライブを楽しむとはどういうことか? カワサキが具体的なイメージ動画を公開

既報の通り、川崎重工(カワサキ)は、感情生成エンジン等の技術を持つcocoroSBと協力して、人工知能技術(AI)を活用したモーターサイクルの開発に取り組んでいる。
(「人工知能でライダーと通じ合う、人格を持ったモーターサイクルの開発にカワサキが着手 cocoro SBが開発協力」参照)

同社が開発するAIは、ライダーのモーターサイクルライフを豊かにすることをコンセプトとしている。
オートバイがライダーと会話しながらマシンセッティングを提案する様子や、家族とのコミュニケーションをサポートするなど、感情や個性をもったバイクとツーリングを楽しむ様子のストーリー動画を公開した。

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オートバイは自身の「サスペンション・マネジメント・システムをアップデートしたので一緒に走りませんか」とライダーに提案する。
街中のブレーキを多用するノロノロ運転が嫌だな、とライダーがつぶやくと、オートバイが「少しスピードを落として走ってみてください、次の信号を青で抜けられますから」とアドバイスをくれたり、更には「次の見通しの悪い交差点で右からクルマが出てきますよ」と教えてくれるので、事故を未然に防ぐことができる。

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「バイクに予知能力が?」と感じるかもしれないが、完全な夢物語ではない。
近い将来、自動運転車の普及が見込まれているが、自動運転車を実現するには、無人で運転するクルマを開発するだけでなく、道路やカーブミラー、信号機やその他の装置とクルマ、更にはクルマ同士で通信することで、ドライバーからは見えない位置の情報を取得したり、事故を未然に防ぐ計画が織り込まれている。
そのため、バイクが先の交差点やカーブの先の情報を得ることも夢物語とは言えない。ただ、もちろんインフラ整備が伴うため、そのようなクルマ社会の実現も簡単な話ではない。

ワインディングロードに入るとオートバイと会話をしながら、軽快なツーリングを楽しむ様子も描かれている。

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■AI(人工知能)を活用したモーターサイクルの紹介(英語版)

愛車と会話をする未来のモーターサイクルライフルのイメージ動画の日本語字幕版はカワサキのホームページ内が公開されている。
ぜひ体感して欲しい。

■AI(人工知能)を活用したモーターサイクルの紹介ムービーを公開
http://www.khi.co.jp/news/detail/20161122_1.html

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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