マイクロソフトとトヨタがコネクテッドカー技術で協力、MSのライセンシング契約実績は1,200件以上

マイクロソフトとトヨタ自動車株式会社は、コネクテッドカー関連テクノロジーの分野で広範囲に渡って特許のライセンス契約を締結したことを米国で発表した。

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Microsoftは今まで自動車メーカーらと、1,200件以上のライセンシング契約を締結してきた。同社が取得している特許は動画で発表されているだけでも1,700件にのぼる(※画像の出展はすべて下記のビデオ動画より:Microsoft)

具体的には、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」ベースの「Toyota Big Data Center」を含む、トヨタとマイクロソフトの強力なパートナーシップに基づくものとなる。

これに関連したMicrosoft社が公開している動画「Microsoft: A unique partner in Connected Car」では、同社が1995年から自動車メーカーと協力し、リモートセンサー、カーナビ、音声認識、インターネット接続などに関連したソフトウェア技術を研究・開発・提供してきたこと、問題が発生する前に予測したり、緊急トラブル時にロードサービスにアクセスする等のテクノロジーの開発を行っていること、この分野に110億ドルの投資を行ってきたこと、コネクティングカーの最新テクノロジーの研究・開発していくこと等を、ビデオ動画で解説している。

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Microsoft: A unique partner in Connected Car



なお、マイクロソフトの知的財産担当のバイスプレジデントのエリック・アンダーソン氏は今回の締結について次のように述べている。

マイクロソフトは年間 114 億ドルを研究開発に投資し、30年以上にわたり今日のコネクテッドカーを支える革新的テクノロジーを開発してきました。テレマティクス、インフォテインメント(車載システム)、セーフティシステムをはじめとする多くの分野でマイクロソフトのテクノロジーとイノベーションが活用されています。マイクロソフトは自動車を造っていませんが、自動車メーカーと緊密に連携してお客様の声に応えられるよう支援しています。本日、パートナーであるトヨタ自動車への特許技術のライセンスについて発表できることを大変うれしく思っています。

トヨタ自動車の先進技術開発カンパニー(知財・技術渉外担当)常務理事の野村得之氏は、次のようにコメントを寄せている。

今、自動車業界はとてもエキサイティングな時代を迎えています。自動車メーカーは、最も素晴らしく、魅力的なコネクテッドカーの体験を作り出すために、マイクロソフトのようなテクノロジリーダーと協業すべきだと考えます。今回のトヨタとマイクロソフトの特許パートナーシップにより、お客様に魅力的な新体験を提供するためのイノベーションをより迅速に実現することが可能になると思っています。

安全支援や自動運転技術の競争が激化している自動車業界では、IT企業との提携によってビッグデータの処理、ディープラーニングなどの人工知能技術の運用、地域や道路情報の活用などで優位性を得ようとする動きが活発になっている。


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ロボスタ編集部

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