AIの言語解析市場シェア1位はFRONTEOの「KIBITシリーズ」!「ITR Market View:AI市場2018」の調査

株式会社FRONTEOは、独自開発したAIエンジン「KIBIT(キビット)」搭載のソリューション群「KIBITシリーズ」が、2016年度と2017年度の「国内言語解析市場」においてベンダー別売上金額ベースで全体の26.8%を占め、シェアで1位を獲得したことを2019年1月7日に発表した。調査は独立系のIT調査・コンサルティング会社であるアイ・ティ・アール(ITR)が昨年12月に発表した市場調査レポート「ITR Market View:AI市場2018」。

同レポートは、ITRが、各ベンダー企業の公開情報や直接訪問して収集した情報、ITRが継続的に行っているテクノロジリサーチ、ベンダー選定および技術評価で蓄積された情報を活用し、総合的に評価してまとめたものだ。なお、同市場での「言語解析」とは、日常的に使っている言葉(自然言語)を、コンピュータを活用して解析処理を行う製品で、構文解析、意味解析、文脈解析、自然言語分類などの機能が含まれる。


「ITR Market View:AI市場2018」
https://www.itr.co.jp/report/marketview/M18001800.html


2022年度には500億円の市場規模に

同レポートは、AI主要5市場を対象に、国内34ベンダーへの調査に基づいた2016~2017年度売上げ実績および2022年度までの売上げ予測を掲載したもの。これによると、AI主要5市場(画像認識、音声認識、音声合成、言語解析、検索・探索)の2017年度合計売上金額は116億円で前年度比65.2%増と急速な伸びを示している。また、同市場は今後も継続的な伸びが見込まれることから、2017~2022年度のCAGR(年平均成長率)は35.6%、2022年度には500億円に達すると予測される。

なかでも、特に大きく今後の伸びが期待できる市場の2つに、画像認識と言語解析が挙がっており、現状、言語解析はコールセンターでの活用を中心に導入が進んでいるが、今後幅広い分野に導入が広がると考えられる。

出典:ITR「ITR Market View:AI市場2018」

ITRの取締役/シニア・アナリストである舘野真人氏は、今回のレポートを受けて次のようにコメントしている。

株式会社アイ・ティ・アール 取締役 兼 シニア・アナリスト 舘野真人氏

2017年度は画像認識の実用化が進み、同市場の売上金額が前年度の約3倍となりました。2018年度以降も、工場での検品やインフラの点検・保守などを目的とした画像・動画データの自動識別のニーズは高まると見られます。また、構文解析やキーワード抽出、文章要約といった機能を提供する言語解析も、ビジネス現場での実用化が進み、主要5市場を牽引すると見られます。



KIBITシリーズのシェアは26.8%

FRONTEOが2003年の創業以来取り組んできたeディスカバリの支援事業やデジタルフォレンジックのために独自開発した言語解析技術を搭載し、2012年よりリーガルテック事業において活用を開始した「KIBITシリーズ」は、2014年より外部のユーザー企業向けにAIソリューション事業を展開。「KIBITシリーズ」は、2017年度の国内言語解析市場(ベンダー別売上金額)全体の26.8%を占めている。これは国内外資本の様々な参入ベンダーの中で1位の実績で、シェア2位の13.9%を大きく上回る。さらに同レポートの予測によると、2018年度のシェアは27.0%に伸び、引き続き1位となる見込みだ。

出典:ITR「ITR Market View:AI市場2018」


KIBITとは
人工知能関連技術のLandscapingと行動情報科学を組み合わせ、FRONTEOが独自開発した日本発の人工知能エンジンで、人間の心の「機微」(KIBI)と情報量の単位である「ビット」(BIT)を組み合わせ、「人間の機微を学習できる人工知能」を意味している。テキストから文章の意味を読み取り、人の暗黙知や感覚を学ぶことで、人に代わって、判断や情報の選び方を再現することができる。

同社が国内言語解析市場ベンダーのリーディングカンパニーの地位を獲得、維持できたのは、現在、化学・機械・素材などの製造業や各種金融機関を始めとする幅広い業界において、営業支援・日報分析、人事・労務、カスタマーサポート、技術開発や商品開発・マーケティングなど多岐に亘るビジネスシーンで利用されており、その高い自然言語処理技術と運用定着ノウハウが高く評価された結果とみている。

今後も同社は、増え続ける様々なテキストデータを活用することでお客様企業がさらなるビジネスの発展・拡大を加速できるよう支援し、市場予測を上回る規模、スピードでの拡大を目指していくと述べている。


【 KIBITシリーズ 】
・KIBITエンジンをAPIとして提供する「KIBIT Connect」
・ビジネスデータ分析支援システム「Knowledge Probe」
・特許調査・分析システム「Patent Explorerシリーズ」
・電子メール自動監査システム「Email Auditor」
・Q&Aシステム「Find Answer」
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