夢のリアルタイム音声翻訳、マイクロソフトがAI技術を使った「Microsoft Translator」と「Skype翻訳」を発表、そのしくみと狙いは? PowerPointアドインも登場 - (page 2)


今後はMicrosoft Translatorの技術を同社のほぼすべての製品へ導入していく予定だ。

その第一弾として3つの製品への導入を発表した。


■Microsoft Translator
「Microsoft Translator」アプリ(Windows、Android、iOS版)、Microsoft Translatorライブ機能。例えば、iPhone用「Microsoft Translator」アプリが本日以降、AI対応版にアップデートされ、高精度なリアルタイム翻訳版へと変わる。

音声でもテキストでもリアルタイム翻訳できて、スマートフォン、パソコン、タブレットなど好きなデバイスで利用できる。発話での会話なら10言語、テキストでの対話チャットなら60の言語に対応。


Microsoft Translator ライブ機能のご紹介(動画)

■スカイプ翻訳
「Skype for Windows」と「Skype Preview for Windows 10」のSkype翻訳で新版が活用される。この機能を使うと、英語と日本語など他言語を使うユーザーがスカイプを通じて共通の言語でコミュニケーションをとることができる。

■パワーポイントでリアルタイム翻訳
「Microsoft Translator PowerPoint アドイン」 (プレビュー版) をリリース。
PowerPointから Translator のライブ機能を直接使用することで、リアルタイムでプレゼンテーションに字幕を付けることができる。

■その他
その他、今後は下記のプロダクトやサービスへの反映が予定されている。
・Outlook アドイン
AIのパワーを電子メールの翻訳に活用。翻訳ボタン(アイコン)が追加される。

・Microsoft Edge のアドイン
他国語のウェブサイトもユーザーが使う言語でチェック。翻訳ボタン(アイコン)が追加される。

・その他の翻訳
短い文章ならWebサイトの翻訳サービス(www.bing.com/translator)で翻訳したり、単語の意味を調べたり。文章をPCやスマホなど、各種デバイス向けのMicrosoft Translatorで翻訳できる。



Microsoft Translatorのライブ機能

Microsoft Translatorのライブ機能とは、ウェブサイト「Microsoft Translator」上で会話コードを知っている者達が集い、別々の言語でチャットのコミュニケーションをはかることができるもの。

Microsoft Translatorのライブ機能がすべての言語を瞬時に翻訳して全員に伝達する。テキストでは60言語に対応するが、音声の場合は入力言語が10種類に限られる。(下図参照:冒頭の画像と同じ:クリックして拡大)

4人が別々の言語でコミュニケーションをとる様子を示したイラスト

Microsoft Translator ライブ機能の使い方

下記のウェブサイトでサービス提供されている。

https://translator.microsoft.com/

パソコン、スマートフォン、タブレットなど、多くのデバイスで利用できる。

https://translator.microsoft.com/apps/

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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