人工知能の芸術分野への進出がますます加速しています。
以前、絵画の領域での人工知能ツールを紹介しましたが、今回は音楽領域に進出してきた人工知能のお話です。
音楽の中でも即興性が求められるジャズをテーマにしたサービスです。
deepjazzとは
deepjazz: deep learning for jazz
オフィシャルサイトによれば、KerasとTheano、2つのディープラーニングエンジンを使った自動作曲ツール。なんと、あるハッカソンのためにたった36時間で作ったものだそうです。
勝手に作曲するのではなく、元のジャズのMIDIデータを渡すと、ジャズっぽい違うメロディーが生み出されるというものになっています。
人工知能がジャズ特有のインプロヴィゼーション(即興演奏)な感じを活かして作曲できるものなのでしょうか?
deepjazzの作品を聴いてみよう
実際聴いてみましょう。ディープラーニングエンジンに渡すMIDIデータのサンプルが必要です。サンプルとして公開されているのは、パット・メセニーによる「And Then I Knew」というインストゥルメンタルのギタージャズ。名曲です。
まずこの原曲のMIDIを聴いてみてください。
これをdeepjazzに渡してアレンジさせるとこんな感じに!
原曲の面影はのこつつ、ぜんぜん違うメロディー、リズム、テイストに仕上がっています。リミックスというレベルではなく、新しい曲になってます。曲自体はちょっと短いですけども、音楽として普通に成立してます。元はギターの曲だったのに、仕上がったものはジャズピアノになっちゃってますけども、これはこれでジャズっぽいですね。
とにもかくにも、これを聴いて、人工知能が作ったとは思えないですね。
他にもいろいろと生成されたバージョンがあります。他も聞いてみたいという人はこちらから視聴どうぞ。
それほど差は感じませんけど、たしかに違ってます。すごいなぁ。
自分でもやれるよ
GitHubでソースコードも公開されています。
自分でインストールしてMIDIファイルを渡してみたい方はやってみてください。(^-^)
でもやっぱり人間のほうが・・・
人工知能のジャズはいいものなのか?と言われると、曲として成立してるけど、やっぱり今のところ人間の音楽の方がノレるかなと思います。
どうすかこのライブの原曲。このグルーヴ感、ギターのテクニック、泣かせますよねぇ。しみじみ。
今回はジャズだったのでまだ人間のほうが上なのかもしれませんが、EDMやテクノであれば、人工知能の方がいい曲がかけちゃうのかもしれませんね。それはそれで聴いてみたいものです。
では、また!