SBドライブの自動運転バス「NAVYA ARMA」に乗ってきた! 行き先をタッチしてGOボタンを押すだけ
先日ご紹介した通り、SBドライブ株式会社が所有する自動運転シャトルバス「NAVYA ARMA」(ナビヤ アルマ、仏Navya製)の実証実験が2017年7月17日から23日までプリンス芝公園(東京都港区)で行われています。
早速初日の朝一の枠で体験してきました。
NAVYA ARMAに一般客を乗せての実証実験は国内で初の試みです。
今回の実証実験は、一度手動で走行した軌跡を自動で走行するというもの。「全員着席して時速8kmで走行」、「一般の人が通らないように封鎖した道での走行」という条件で行われました。
この車両は、自動運転のレベル4(運転手が介在しない完全自動運転)を想定して設計された電気自動車で、車内にはハンドル・アクセルペダル・ブレーキペダルなどの装備はありません。
手動で運転する場合は、ゲーム機のコントローラーを使って運転するそうです。
LiDAR(ライダー)と呼ばれるレーザー照射によるレーダーで周囲の障害物を検知します。
車両下部についている棒状のものが近距離用のLiDARです。
窓の上についている円筒状のものが遠距離用LiDARです。
充電プラグがヘッドライトの延長線上に配置されていてオシャレです。
車内には向かい合って4席ずつ、そして扉の向かいに折り畳み式の椅子が3席あり、合計11席の座席が用意されています。
車内に設置されたタブレットのようなパネルをタッチする事で車両の操作ができるのですが、行き先をタッチして、GOと書かれたボタンをタッチすると走り出す様は、自動運転車ならではの感覚です。
車内に乗務員が居ない想定で、車内の様子は遠隔地からカメラによって確認できる仕組みになっています。
ドアは両開きのプラグドアです。開閉ボタンが電車のものに似ていました。
途中、人の飛び出しを検知して停止するデモと、バス停に正確に止まるデモが行われます。
今回の模様は、積極的にシェアしてくださいとの事で、シェア用のパネルも用意されていました。せっかくなので、SBドライブの方を記念撮影。
レベル4の自動運転バスは、以前ご紹介したDeNAの「ロボットシャトル(EasyMile社製「EZ10」)」もありますが、自動運転のレベル4では「NAVYA ARMA」が世界で最も走行実績があります。
SBドライブの担当者は「今後は公道での実証実験も進めたい」と話していました。
公道での実証実験にあたっては、警察から指針が提示されており、そのハードル自体は実は高いものではありません。それ以上に「EZ10」も「NAVYA ARMA」も”信号の識別”がハードルになっているそうです。
例えば、電気自動車が普及しない理由は、街中に充電設備が整っていない事が最も大きいと言われています。そこで充電設備の拡充という「インフラ側の整備」を待っていると普及には時間がかかってしまうため、現状ではハイブリッド車(ガソリンを燃料にして電気を補助的に使う)が主流になってしまっています。
自動運転車は、信号検知・車線検知などが高い精度でできるようになれば、インフラの整備に頼らずとも、早い段階で実現できるのではないかと思いました。