ロボット「BUDDY(バディ)」が日本初上陸! 欧州イチと言われるその動きと特徴とは
3月5日(月)、東京・渋谷のコワーキングスペース「Plug and Play Shibuya」にて、コミュニケーションロボット「BUDDY」の上陸イベントが開催された。
BUDDYは、今年はじめラスベガスで行われたCESで「Best of Innovation Awards(Robotics and Drones category)」に輝いたロボット。同ロボットは、フランスの「Blue Frog Robotics」によって開発されており、シリコンバレーのFenox VCが同社を支援している。
はじめにFenox VCのCEOであるAnis氏による『世界のロボット技術トレンド』の講演が行われた。
アメリカで一番注目されているロボット「Jibo」を開発するJibo,incや、ヨーロッパで一番注目されているロボット「BUDDY」を開発するBlue Frog Robotics、そしてサービスロボットの分野でも名だたる企業のリード投資家として出資を行うFenox VC。Anis氏は2017年にアメリカでスマートスピーカーが爆発的なヒットを遂げたことを引き合いに出し、2018年は「パーソナルロボット」の年だと話した。Fenox VCは、成長が見込まれるロボット系企業に多数出資をしているが、「簡単に出資をさせてくれるところには興味がない」「良い技術を持っている会社は資金調達に困っていない。交渉に6-9ヶ月かけてようやく出資させてもらえる会社が魅力的だ」と語った。
続いてBlue Frog RoboticsのCEOであるRodolphe氏が登壇。BUDDYの現状や機能などを紹介した。BUDDYは、クラウドファンディングサイト「Indiegogo」を通じ、2015年7月から資金調達を開始した。目標の6倍以上となる660,000ドル(約7,000万円)を調達し、2016年末の出荷が予定されていたが、独自OSである「Meta OS」の開発に時間がかかり、現在もまだ出荷はされていない。多くのファンが心待ちにしているロボットだ。
それではここから、日本初上陸となった「BUDDY」の実機を紹介していく。
BUDDYの本体サイズは高さ56cm × 幅35cm × 奥行き 35cmで重さが5kg。通常使用で8〜10時間持つバッテリーを搭載している。最高スピード秒速0.7m(時速2.5km)。1.5センチ程度の段差を乗り越えられるという。
よくよく見ると頭部のセンサーが入るべきスペースが空っぽだった。これでどうやってマップを作成するのかと尋ねると「ちょっと待ってね」と言い、「これが最新型だ」と言ってもう一台のバディを控室から持ってきてくれた。
最新型には頭部に4つのマイクアレイと温度センサー、2D・3Dカメラ、距離センサーが付いている。顔には8インチのタッチスクリーン、頭は90度で回転し、首は前80度後ろ60度前後する。顔と体にスピーカーを持ち、体の左右にはアクセサリースロットが付いている。USB、HDMIの接続ができ、Wi-FI、Bluetooth、SIM(オプション)でネットワークに接続できる。下部にはタイヤが2つと、障害物センサーが3つ搭載されている。家の中を移動できることがBUDDYの特徴だ。
それでは撮影した動画で、その移動の様子をご覧いただきたい。
BUDDYは、Indiegogoでの販売時、約7万円という価格で販売されていた。正式な販売時の価格は1,500ドル(約16万円)になると見込まれている。日本でのローンチは来年前半を目指しており、現在日本のディストリビューターやローカライズを手伝う開発会社を探しているのだという。
家庭向けの移動可能なコミュニケーションロボット「BUDDY」。発売が楽しみだ。
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なお、今回のイベントは、Plug and Play Shibuyaにて開催された。Plug and Playは、シリコンバレーに本拠地を置く、世界でも有数のアクセラレータ兼投資会社。日本では渋谷にコワーキングスペースを置き、多くのスタートアップが活動拠点としている。
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ロボットスタート株式会社ロボットスタートはネット広告・ネットメディアに知見のあるメンバーが、AI・ロボティクス技術を活用して新しいサービスを生み出すために創業した会社です。 2014年の創業以来、コミュニケーションロボット・スマートスピーカー・AI音声アシスタント領域など一貫して音声領域を中心に事業を進めてきました。 わたしたちの得意分野を生かして、いままでに市場に存在していないサービスを自社開発し、世の中を良い方向に変えていきたいと考えています。