Hondaのロボットは終わらない。過去から未来の研究までをご紹介

NHKが報じたホンダのASIMO開発終了のニュースは良い意味で間違いだったようだ。

ホンダはオフィシャルサイト上で「Hondaのロボティクス研究の取り組みについて」と題した声明を発表し、ヒューマノイドロボット研究も継続していることを明らかにしている。

発表の要点は以下の通り。

発表の要点

・ASIMOのような人に寄り添い、生活の質を向上させ、人の可能性を拡大するロボティクス研究に取り組んでいる。
・ヒューマノイドロボットの研究も継続中。
・ASIMOの技術の量産製品への転用や、応用製品の実用化にも取り組む。
・ASIMOは現在、3箇所で毎日デモンストレーション中。

ということで業界をざわつかせた報道だったが一安心と言えよう。



ホンダのロボット開発の歴史の凄さ

1986年の二足歩行ロボットEシリーズに始まり、1993年から人間型ロボットのPシリーズへ進化、2000年から実用化に向けたASIMOが登場した。

Eシリーズ

(image:Honda) 1986年のE0で初期型として2足歩行をスタート。1987年〜1991年のE1/E2/E3で人間の歩行を研究・解析して動歩行を実現。1991年〜1993年のE4/E5/E6で歩行安定化技術を確立したという。


Pシリーズ

(image:Honda) 1993年〜1997年のP1/P2/P3/P4は完全自律歩行人間型ロボットとして研究開発されたもの。小型軽量化が進んだことがわかる。


ASIMO

(image:Honda) 2000年にASIMOが登場。2000年にi-WALK技術搭載、2001年にレンタル向けのカスタム、2002年に知能化技術搭載・ネットワーク対応、2004年に機敏な動きに対応、2005年にコミュニケーション能力向上、2007年複数のASIMOの連携サービス、2011年自律行動制御その他改善が行われた。


2017年のホンダロボット研究成果

ここまでホンダのロボット研究の歩みを振り返ったが、最新のホンダのロボット技術の凄さが分かる動画が公開された。

IEEE Spectrumが公開した、Humanoids 2017で発表されたホンダリサーチの最新ロボット動画だ。歩行中に押されても見事にバランスを保つ、姿勢制御技術が素晴らしい。

また、こちらのロボットはカナダで開催された「IROS2017」で発表された災害救助ロボット「E2-DR」のプロトタイプ。高さ1.68メートル、重さ85キロで、厚さはわずか25センチ。狭い隙間でも入り込むことができ、はしごや階段の昇り降り、手を前足のようにして瓦礫の上を歩くこともできる。



ホンダが提示した新たなコンセプト

今年1月には、CES2018にて、「Empathy(人と共感する)」「Empower(人の可能性の拡大する)」「Experience(人と共に成長する)」の3つを軸とし、コードネームに3Eを冠した4つのロボットを展示した



コミュニケーションロボットのコンセプトモデル「3E-A18」、



移動型サポートロボット「3E-C18」、



移動をサポートするロボティクスデバイス「E3-B18」、



人の生活の可能性を広げるサポートロボット「E3-D18」の4つのロボットだ。まだこれらはコンセプトモデルの意味合いが強かったが、広報発表にあったように、脈々とロボットの研究を次世代に受け継がれていることがわかる。

ホンダのこれからのロボット研究にも期待をしていきたい。

僕はこう思った:

ASIMOに思いを馳せながら、ペーパークラフトに挑戦してみたいと思います。



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中橋 義博
中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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