ソニー・ホンダ・パナ・JAXAも登壇 初開催の「ROSCon JP」は9月14日・秋葉原で

ROS開発者会議「ROSCon」として初の正式ローカルイベントとなる日本版ROSCon「ROSCon JP 2018」が、9月14日(金)、東京・秋葉原で開催される。

ROSとは「Robot Operating System」の略で、ロボットを動かすためのオープンソースソフトウェア。以前はロボットそれぞれが独自の開発環境を作っていたが、ROSが開発されて以降、ROSが提供するライブラリやツールによって、プログラミングが簡略化できるようになった。ウィロー・ガレージによって開発され、その後Open Roboticsに権利が譲渡されている。

「ROSCon JP 2018」は、年に一回開催されるROSの公式イベント「ROSCon」の世界初となるローカルイベントであり、ROSをロボット開発に活用している「ROS開発者」の方々が、最新トピックを学ぶための1日。初心者からエキスパートまで様々なレイヤーで学ぶことができる。

実行委員を務めるアールティ代表取締役の中川友紀子氏に、初のローカルイベントが日本で開催されることになった経緯を尋ねたところ、「ROSの関連情報をまとめたROS Wikiへの国別アクセス数で、日本はアメリカ・中国に次ぐ第3位であったことから、ROSの情報ニーズが高いことが理由」だと語ってくれた。

本家となる「ROSCon」から運営面でも様々な部分を踏襲しているという。欧米では参加者からきちんと料金をもらい、質の高い運営を行なうことが当たり前になっている。「ROSCon JP 2018」でも質の高いイベントを目指し、チケットの価格は一般参加で50,000円(学生は30,000円)という価格設定が行われている。もちろんその分、登壇陣も豪華だ。

当日は、Open RoboticsのCEOであるBrian Gerkey(ブライアン・ガ―キー)氏の基調講演で始まる。ブライアン・ガーキー氏は、ROSプロジェクトに2008年から関わり始め、世界中のロボット研究や大学機関、産業界でもっとも広く使われるロボットソフトウェアプラットフォームの一つであるROSの開発と公開に貢献し続けてきた人物だ。「これからのROS」と題して、今後ROSがどのように進化していくのかについて触れる。

この基調講演も含めて、全16の講演が行なわれる。JAXAのROS活用、パナソニックの医薬品搬送ロボット「HOSPI」のナビゲーションでROSを利用した研究、ソニーからはROSを採用している新型aiboのアーキテクチャや組込み技術の紹介、Honda Reseach Institute Japanからはヒューマノイドロボットのリアルタイム性を考慮したミドルウェアを用いたソフトウェア・アーキテクチャの提案などが行なわれる。

これらの講演とは別に、ライトニングトークの時間も1時間予定されている。

懇親会で技術者同士の交流を深め、情報交換を行うこともできる。

登壇者の所属一覧

Open Robotics、東京オープンソースロボティクス協会、ROBOTIS、SEQSENSE、宇宙航空研究開発機構、京都大学、Toyota Research Institute、Tier IV、ROS-Industrial Asia Pacific、東北大学、理研AIPセンター、ソニー、パナソニック、九州工業大学、日立製作所、QUXT Polaris、Honda Research Institute Japan(発表順)

参加申し込みはPeatixから。最新のROS活用を学びに行こう。

関連サイト
ROSCon JP 2018 | Peatix

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ロボスタ編集部

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