ゲームAIが3Dキャラの動きに連動してDJパフォーマンス バンダイナムコ研究所が開発 「ASOBINOTES ONLINE FES」実験ライブ

「エンターテインメントの新しい価値を創出」をビジョンに掲げるバンダイナムコ研究所は、ゲームAI(人工知能)とxR技術を活用したインタラクティブバーチャルパフォーマンスシステム「BanaDIVE AX」を開発したことを発表した。


ゲームAIが3Dキャラクターの動きに連動してDJパフォーマンス

「BanaDIVE AX」はあらかじめアナライズされた楽曲を使用し、楽曲を違和感なく繋ぐ、楽曲のテンポをコントロールする、オーディエンスを盛り上るなどが組み込まれたゲームAIが3Dキャラクターのモーションやライブ空間の演出を連動させてDJパフォーマンスを行う。



また、リアルタイム投票による楽曲選曲や楽曲と連動したビジュアル演出、AR視聴演出といったインタラクティブなエンターテインメント要素も組み込まれている。これにより、会場はもちろん遠隔地にいても、DJとオーディエンスが一体となり臨場感あふれるライブパフォーマンスを体感できる。



今後はバンダイナムコグループが主催するライブイベントをはじめ、キャラクターや音楽関係者とのコラボレーションを試みるのと同時に深層学習ベースのAIとの連携や世界中のオーディエンスを盛り上げる仕組みなど、未来のエンターテインメントに向けて研究開発を続けていくという。


6月28日(日)の「ASOBINOTES ONLINE FES」で使用

同システムは2020年6月28日(日)開催される無料オンラインイベント「ASOBINOTES ONLINE FES」にて、実験ライブを実施する。無観客、全世界配信となるこのライブで遠隔地のオーディエンスとつながる「リアルタイム投票」も実施する。

「ASOBINOTES ONLINE FES」はバンダイナムコエンターテインメントの「オト」で「アソブ」事業であるサウンドエンターテインメント事業が展開するコンテンツのレーベル「ASOBINOTES アソビノオト」の無料オンラインイベント。日本が世界に誇るサブカルチャーを「CHARACTER」「GAME」「VIRTUAL」「AKIBA POP」4つのジャンルに分け、新木場Studio Coast(無観客)から全世界に向けて配信する。配信先はYouTube LIVEと「アソビストア」。
公演日時は2020年6月28日(日)。15時30分に開場し、16時に開演となる。


ゲームAIとは

ゲームキャラクターのインタラクティブな行動をロジック化したもの。ビデオゲーム「パックマン」におけるモンスターの行動AIや格闘ゲーム「鉄拳」のCOMプレイヤーの行動制御など、多くのゲームに使われる技術。


xR技術とは

AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)といった現実世界と仮想世界を融合する表現技術の総称。ゲームの他、様々なエンターテインメントコンテンツに利用されている。



「BanaDIVE AX」総合プロデューサー大久保 博氏



1994年に株式会社ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)にサウンドクリエイターとして入社。これまで数多くのゲームタイトルにおいてサウンドデザインおよびトラックメイクを担当。98年にドライブゲーム「R4 -Ridge Racer Type 4」用楽曲でNYのレーベル”BPM King Street Sound”とコラボレーションし、ゲーム音楽に本格的なハウスミュージックを取り入れる等、クラブミュージックを軸としたインタラクティブコンテンツのディレクション及びクリエイティブを多く手掛ける。代表タイトルは「リッジレーサー」シリーズ、「エースコンバット」シリーズ、「鉄拳」シリーズ等。

また、音楽制作アプリの開発や、自動車、住宅の音響演出等、ゲーム以外の分野においてもクリエイター、サウンドデザイナーとして活躍している。DJとしてはオフィシャル、個人活動共に多くのイベントに参加、自らもクラブパーティーイベントを主催。現在は、株式会社バンダイナムコ研究所イノベーション戦略本部 本部長。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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