水処理におけるDX、AI・IoT製品の共同開発プロジェクト「メタ・アクア」米国AIベンチャーのFractaと栗田工業が発足

米国AIベンチャー企業Fracta(CEO、加藤 崇氏)は水処理の日本最大手である栗田工業と共同で、水処理におけるデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)とAI・IoT製品の開発を行う「メタ・アクア」プロジェクトを発足。さらに、同プロジェクトの推進と派生する製品開発を目的として、Fractaはデジタル技術を専業とする「Fracta Leap株式会社」(フラクタリープ)を設立したことを発表した。


水処理における画期的なデジタルソリューションの構築を目指す

メタ・アクアプロジェクトでは水処理のリーディングカンパニーである栗田工業が保有する水処理の技術・ノウハウと、Fractaの先進的なAI技術・ノウハウを融合し、水処理における画期的なデジタルソリューションの構築を目指すもの。機械学習・シミュレーション技術などを駆使することで、水処理設備とその運転管理における効率化・スマート化を実現し、ユーザーに最先端のサービスとして提供していく。また、機械学習による設計の自動化などにも取り組み、栗田工業の水処理設備に関わる生産業務を飛躍的に効率化していく。


数年以内に30-40名程度の体制を構築し、取り組みをさらに加速

Fracta(フラクタ)は2015年の設立以来、米国、英国および日本において、水道管の老朽化に伴う破損や漏水という社会問題の解決に貢献するAI技術を駆使したソフトウェアサービス事業を展開している。今回設立したFracta Leapにおいても、AI技術による水に関する社会インフラの省コスト化・長寿命化を実現し、世界的に深刻な水不足という社会問題の解決を目指していくという。

Fracta Leapには、Fractaから選抜された技術者陣が参画している。Fracta Leapは取り組みをさらに加速させるため、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、UI/UXデザイナーなどを積極的に募集・採用し、数年以内に30-40名程度の体制を構築する予定。

なお、栗田工業は既存のビジネスプロセス・ビジネスモデルを脱却し、新たな顧客価値を創出していくため、2020年4月にDXを推進する「デジタル戦略本部」を新設し、事業の変容を加速している。その活動の一環として発足したメタ・アクアプロジェクトは、栗田工業とFractaにおいて初となる本格的な共同プロジェクトであり、プロジェクトを通じて両社のさらなるシナジーを創出していく。

【Fracta Leapの概要】

会社名 Fracta Leap株式会社(フラクタリープ)
設立 2020年5月
所在地 東京オフィス:東京都新宿区高田馬場3丁目2-14
川崎オフィス・ラボ:神奈川県川崎市幸区新川崎7番7号 KBIC本館
代表取締役 北林 康弘氏
事業内容 水処理に関する社会インフラの問題解決に貢献する技術・製品の開発
WEBサイト https://fracta-leap.com/



Fractaについて

Fracta(フラクタ)は2015年に設立したシリコンバレーのベンチャー企業。米国では老朽化した水道管の破損・漏水事故が深刻な社会問題となっており、その解決に向け、AI/機械学習を活用した水道管の劣化予測ソフトウェアサービスを展開している。2018年5月に栗田工業と資本・業務提携契約を締結。現在、米国50州の内27州で63の水道事業者にサービスを提供しており、2019年には日本の6つの水道事業体にて検証を行っている。また、2020年3月より、日本の水道事業体向けにオンライン管路診断ツールの提供を開始し、2020年5月には愛知県豊田市と全国初となる業務委託契約を締結した。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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