ドイツ航空宇宙センターからスピンオフしたSENSODRIVE社が日本に本格参入 ロボット用触覚FBやトルク制御駆動装置など開発

ドイツのSENSODRIVE(センソドライブ)が、日本メーカーと連携を図るため、日本市場に進出することを発表した。SENSODRIVEはドイツ航空宇宙センター(DLR)からスピンオフした企業。
日本で特許を取得した技術を日本のメーカーへ提供したり、産業用ロボットに触覚フィードバックや「感性」をもたらす機器やトルク制御駆動装置など、次世代型ロボット製造に貢献したいとしている。

SENSODRIVE はトルクセンサー、ハーモニックドライブ・ギアボックス、出力軸受、強力なモーター、角度エンコーダー、モーターコントローラー、およびそれらを統合したトルク制御駆動装置「SENSO-Joint」などを開発・生産している。

「SENSO-Joint」は SENSODRIVE の主力製品で、人間と安全に協業するロボットに触覚フィードバックを与える高感度な駆動を、世界最先端の安全性、軽量性、高速性で実現する、としている。
スカラロボットを含む次世代型ロボット、協働ロボット、手術装置、遠隔操作システムの製作に携わる企業などに向けて提供しており、KUKA、カールツァイス、BMW、シェフラー、ドイツ航空宇宙センター、そしてアーヘン工科大学などで採用されている。
SENSODRIVEは2003年にドイツ航空宇宙センターで宇宙ロボットの技術開発で培ったノウハウを産業用ロボットに広げるために設立された。設立当初より、多くのロボットメーカーがひしめく日本市場を見据えてビジネスを展開するという。


同社のリリースでは「昨年からは日本進出の準備を本格的に開始し、今年、SENSO-Joint に関連する特許を日本で取得しています。来年、東京で開催される『2021 国際ロボット展』への出展も計画中です。日本のロボットメーカー向けの営業やサポートの体制も整備を開始し、将来的には日本オフィスの開設も検討しています。より高感度でインテリジェントなロボットを世界に展開するために、日本のパートナー先も開拓しています」と発表している。

また、SENSODRIVEのCEO、Norbert Sporer氏は、日本進出に伴い次のようにコメントしている。

Norbert Sporer氏

日本はロボットおよびロボットシステムの世界的リーダーであり、ドイツは産業用ロボットの応用でヨーロッパをリードしています。国際ロボット連盟(IFR)によると、どちらも従業員 1 万人当たりの産業用ロボットの数は 346~364台と世界トップクラスを誇ります。当社はこうした競争の中でもまれ、多くの顧客の厳しいニーズに応えながら、着実に成長してきました。ロボット大国と呼ばれる日本市場に挑戦することは、当社にとってはとても重要なマイルストーンとなるでしょう。安全性と協調そして軽量性と高速性を兼ね備えたSENSO-Joint など当社製品を通じて、日本企業の皆様の次世代型ロボットの開発に貢献できる日を楽しみにしています。

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ロボスタ編集部

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