針に糸を通し刺繍するヒューマノイドロボットが中国で誕生・TARS Robotics

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中国に拠点を置くEmbodied AI企業TARS Roboticsは、手刺繍を実行できるヒューマノイドロボットの実演を行った。

同社のロボットは針に糸を通し、両手を使ってロゴを刺繍するという繊細で長いシーケンスのタスクを実行した。

この作業にはサブミリメートルの精度、適応的な力制御、柔軟な素材の協調的な両手操作が求められ、これまでEmbodied AIにおける未解決の課題とされてきた。

超精密で柔軟な操作におけるこの突破口

同社CEOの陳一倫(Chen Yilun)博士は、イベントにおいて「自動化不可能」とされてきた技術的境界を越える鍵は、DATA-AI-PHYSICSの三位一体による体系的なソリューションにあると明かした。

TARSの人間中心のSenseHubシステムは、現実世界の豊富な操作データを取得し、それがTARS AWE(AI World Engine)2.0に供給される。
このEmbodied AIモデルは、精密な物理制御のための汎化可能なスキルを学習し、その能力はTARSのTシリーズおよびAシリーズロボットで完全に実現されている。
これらのロボットは「デジタルと物理のギャップを最小化」する設計により、AI能力を物理世界における安定した動作に変換する。

Chen博士は、TARSが現実世界のデータ生成からインテリジェントな意思決定、物理的実行に至る完全な技術的クローズドループを確立したと付け加えた。
これにより、身体性知能が実際の生産現場や日常生活に参入するための、再現性の高さが提供される。

継続的な性能向上

TARSのチーフサイエンティストであるDing Wenchao博士は、「SenseHubからの大量のデータを活用し、AWE 2.0モデルによって導かれることで、複数のシナリオにわたってタスク成功率の飛躍的な向上を実現した。
データのスケールを拡大し、モデルアーキテクチャを進化させ続けることで、ロボットの知能と汎化能力における新たな突破口が見えてきており、最終的にはあらゆる産業と家庭への展開を目指している」と述べた。

2025年2月5日(水)の創業以来、TARSは1年未満でコアアルゴリズムの実用化に成功し、先進的なロボットプラットフォームの継続的な性能向上を達成している。


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