イタリアのOversonic Roboticsは、カスタム仕様の認知型ヒューマノイドロボット「RoBee」をSTMicroelectronics(NYSE: STM)のグローバルな半導体工場の生産・物流プロセスに導入する合意を締結した。
第1号機はMaltaの先端パッケージング・テスト工場に展開済みで、半導体分野で認知型ヒューマノイドを工場運用に統合するのは初の事例である。
半導体工場でのヒューマノイド導入が初
Oversonic RoboticsのFabio Puglia Presidentは、半導体のような高度な生産現場で認知型ヒューマノイドを導入することは、信頼性、安全性、運用継続性の最高基準に挑むことを意味すると述べ、今回の合意を重要なマイルストーンと位置づけた。
STMicroelectronicsの品質・製造・技術担当社長ファビオ・グアランドリス(Fabio Gualandrisy)氏は、グローバルな先進製造基盤の競争力の鍵は自動化とロボティクスの大規模展開であり、ヒューマノイド統合は次のフロンティアだとし、長期競争力の確立に向けた方針を示した。
RoBeeの役割と期待効果
RoBeeは産業とヘルスケアの双方で使用認証を得た唯一のヒューマノイドロボットで、複数のイタリア企業で稼働し、病院での実証にも従事している。
STMicroelectronicsでは、新製品に伴う複雑な製造フローの管理、製品品質のさらなる向上、サイクルタイムの短縮を支援することが期待される。
産業自動化やエージェントベースのソフトウェアシステムとの協働により、従業員の安全性、サービス継続性、全体効率の向上につながるとしている。
CESで共同デモ、国際展開を加速
両社はCESでRoBeeと先進生産向けアプリケーションのライブデモを共同実施する。招待制の展示で、参加にはOversonicまたはSTの担当者を通じた事前予約が必要となる。
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