横河電機株式会社とスイスの産業点検ロボット企業ANYbotics AGは、プラント設備の自律点検を行うロボット管理の統合ソリューションを提供するパートナーシップ契約を締結した。両社は石油・ガス、電力、金属業界における新規事業の開拓を目指す方針だ。
ロボット管理ソフトとの統合で点検作業を効率化
横河電機の「OpreX Robot Management Core」ソフトウェアは、さまざまな種類のロボットを一元管理し、プラント設備のより安全で効率的なメンテナンスを支援する製品だ。プラントの制御システムに接続すると、取得されたデータを使用してロボットに指示することができ、プラントの自律運転の第一段階が実現できる。
最新バージョンはANYboticsの「ANYmal」ロボットをサポートし、同社の既存の独自ソフトウェアスタックと統合される。この統合により、防爆・非防爆ロボットの管理を統一的に行える環境が整う。
世界初の防爆対応四足歩行ロボット
「ANYmal」は高感度なセンサーによる人間を超えるセンシング機能を備え、自律的かつ遠隔操作可能な四足歩行の点検ロボットだ。産業の現場における過酷な環境の点検作業に特化して開発された。IP67規格に準拠し、水や粉塵の侵入を防ぐことができる。
ANYboticsは、屋内外の作業環境において高度な機動性と自律性を備えた「ANYmal D」と、ATEXおよびIECExゾーン1環境での使用が認められた世界初の防爆多脚式点検ロボット「ANYmal X」の2つのモデルを提供している。同社は今年後半に正式発表される予定の「ANYmal X」の試作機を複数の現場に導入してきた。
アジア・中東市場での事業拡大を目指す
ANYboticsのCEOであるDr. Péter Fankhauser氏は、「この提携は特に、危険区域での革新的な点検ソリューションに対する強い需要があるアジアおよび中東のエネルギー市場の拡大において重要で、当社の成長戦略におけるマイルストーンである」と述べている。
横河電機の執行役デジタルソリューション統括本部ソリューション事業本部長である前田雅治氏は、「今後、YOKOGAWAのグローバルネットワークを活用して提供し、お客様のロボットの導入計画から運用・保守までをトータルでサポートしていく。さらにAI技術を使用した当社の『OpreX Plant Image Analyzer』を組み合わせることで点検作業のデジタル化推進に貢献する」とコメントしている。
ANYboticsは2016年に設立され、主にエネルギー・素材分野でビジネスを展開している。Siemens Energy、DSM、Equinor、Novelis、BP、Petronasなどのグローバル企業と協業し、チューリッヒとサンフランシスコにオフィスを構えている。