TechShare株式会社は、Unitree Robotics社の最新四足歩行ロボット「Unitree A2」の国内予約販売を2026年1月22日(木)付で開始したと発表した。
産業用途に必要な性能を網羅した革新的ロボット
近年、四足歩行ロボットの歩行性能は深層強化学習などにより大きく進化してきた。
今回予約販売が開始されたUnitree A2は、歩行性能の改善に加え、実際の産業用途で利用するために必要な機能や性能をほぼ全て備えた革新的な四足歩行ロボットとなっている。
同ロボットは、従来の四足歩行ロボットでは実現できなかった産業用途のための性能を実現している。
具体的には、ほぼ歩行できないところがなくなった異次元の安定した歩行性能、25kgを超える十分な可搬重量、25kgの荷物を載せて12.5kmを超える長距離の連続歩行性能を備える。
さらに、産業利用できるIP56の防塵と防水性能(コアコンポーネント:IP67)、寒冷地でも使える-20℃~55℃の動作温度を実現した。また、従来の産業用大型四足ロボットB2から約40%の大幅なコストダウンも達成している。

産業施設での巡視点検自動化に向けた課題
産業用途で利用できるNavigation機能は標準搭載されていないため、ユーザー側で何かしらの自動巡回をする機能の開発は必要となる。しかし、移動ロボットのプラットフォームとしての必要な条件はすべて実現されている。
産業施設内の巡視点検の自動化の社会実装を考えた場合、残りの課題はユーザーが必要経路を自律歩行するNavigation機能(安全機能を含む)と、観測対象をセンシングするセンサーとAI解析ソフトウェアの2点を実現できる状態にあるかどうかとなる。
自律歩行のNavigationについては、TechShareでも階段を含む自律巡回のNavigationができるPatrobotユニットを開発しており、既に実現できるレベルに来ているという。また、観測対象のセンシングについても、多くのパートナーのもとで、固定カメラで実現されているアナログメータの読み取りやAI解析の技術を、単なるカメラの解析からマルチモーダルなセンサー群による複合的な解析へのトレンドや、固定カメラから移動カメラへの適用の拡大などの技術トレンドが進化しつつあり、かなりの汎用性を持つ巡視点検ロボットが実現できる日は近いとしている。
主なスペックと展開予定
Unitree A2の主なスペックは以下の通り。サイズは全長82cm×幅44cm×高さ57cm、重量は37kg(バッテリーを含む)。段差乗越え能力は階段歩行で最大30cm、一段の場合は0.5~1.0m。最大積載重量は歩行時25kg、静止時100kg。バッテリー駆動時間は約5時間(25kg積載時3時間以上)、連続歩行距離は約20km(25kg積載時12.5km以上)となっている。
動作温度は-20℃~55℃。防塵・防水性能はA2 Standard版がIP56、A2 Pro版がIP56(コアコンポーネントIP67対応)。標準搭載の視覚系センサーは、A2 Standard版が3D LIDAR×1+HDカメラ×1、A2 Pro版が3D LIDAR×2+HDカメラ×1。標準搭載プロセッサは8コアCPU(制御用)+Intel Core I7(開発用)となっている。
代表取締役の重光貴明氏は、「Unitree社が2020年に世界初の低価格量産型四足ロボットUnitree A1を発表してから約6年が経過し、四足歩行ロボットはこの6年間で大きく進化した。Unitree A2の登場で、これまで課題となっていた産業用途で利用するために必須条件のロボット性能の課題は概ねすべてクリアできる目途は立ち、四足ロボットの社会実装に向けて大きな第一歩を踏み出したことになる」とコメント。
また、TechShareで開発している階段でのフロア移動もできる「Patrobot(四足用ナビゲーションユニット)」のA2対応も、2026年夏ごろには完了する予定である。
同社ではユーザーサイトでの実証実験による最終検証を行い、2027年には産業利用を本格的に開始できるように準備を進めていくとしている。
Unitree A2のデモ機の入荷予定は2026年2月頃を予定。デモ機が入荷次第、TechShareで定期開催している四足歩行ロボット・移動ロボット開発セミナー及びPatrobotの製品セミナーの中でも、Unitree A2製品の実機デモを追加して紹介される。
予約注文した顧客への国内出荷開始は、2026年3月頃からを予定している。

