ヒューマノイドの安全実用化に向けTIとNVIDIAが協業、「GTC 2026」での技術デモも予定

ヒューマノイドの安全実用化に向けTIとNVIDIAが協業、「GTC 2026」での技術デモも予定

テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments、以下、TI)は、NVIDIAとの協業により、ヒューマノイドロボットの安全な実用化を加速すると発表した。
両社の技術を組み合わせることで、ロボット開発者は認識、動作、安全性をより早く、より正確に検証できるようになる。

TIは、リアルタイムモーター制御、センシング、レーダー、電源技術を提供し、NVIDIAの先進的なロボティクスコンピュート、イーサネットベースのセンシング、シミュレーション技術と組み合わせる。
この統合により、開発者は仮想開発から量産可能で安全基準に準拠したシステムへより迅速に移行できる。

ミリ波レーダー技術でリアルタイム認識を実現

今回の協業の一環として、TIはミリ波レーダー技術をNVIDIA Jetson ThorおよびNVIDIA Holoscanと統合したセンサーフュージョンソリューションを設計した。
これにより、ヒューマノイドロボットに低遅延の3D認識と安全意識を提供する。

TIの産業オートメーション・ロボティクス部門ゼネラルマネージャーであるGiovanni Campanella氏は、「次世代のフィジカルAIには、高度なコンピュートだけでなく、センシング、制御、電源、安全システム間のシームレスな統合が必要だ」と述べた。
TIの包括的なポートフォリオは、NVIDIAの強力なAIコンピュートと実世界のアプリケーションの間のギャップを埋め、開発者が開発の早い段階で完全なヒューマノイドシステムを検証できるようにする。

NVIDIAのロボティクス・エッジAI担当副社長Deepu Talla氏は、「予測不可能な環境でのヒューマノイドロボットの安全な動作には、複雑なAIモデルをリアルタイムセンサーデータやモーター制御と同期させるための大幅な処理能力の向上が必要だ」と語った。
TIのセンシングおよび電源管理技術とNVIDIA Jetson Thorプラットフォームの統合により、開発者は次世代フィジカルAIの展開を加速するための機能安全対応の基盤を得られる。

透明な障害物も検知可能なセンサーフュージョン

TIのミリ波レーダーセンサーIWR6243は、イーサネット経由でNVIDIA Jetson Thorに接続され、フィジカルAIアプリケーション向けにスケーラブルな低遅延3D認識と安全意識を実現する。
カメラとレーダーのデータを融合することで、物体検出、位置特定、追跡を改善し、誤検知を減らして、ヒューマノイドロボットの確実なリアルタイム意思決定を可能に。

このソリューションは、低照度、強い眩光、霧、屋内外の粉塵など、困難な条件下でも確実に動作する人間のような知覚を実現する。
例えば、カメラではガラスドアや反射面を確実に検出できない場合があるが、レーダーはこれらの透明な障害物を一貫して検出し、オフィスビル、病院、小売環境などでのスムーズなナビゲーションができる。

NVIDIAが開催する「GTC 2026」での技術デモ

TIは、2026年3月16日(月)から19日(木)にカリフォルニア州サンノゼで開催される「GTC 2026」のブース169に出展。
TIとD3 Embeddedのライブデモンストレーション「Holoscanを使用した信頼性の高いロボット認識のためのリアルタイムセンサーフュージョン」では、TIのミリ波レーダー技術がNVIDIAのJetson ThorおよびHoloscanエコシステムとどのように統合されるか、D3 Embeddedのエンドツーエンドソフトウェア処理チェーンと可視化を通じて紹介される予定だ。

3月18日(水)15時から15時40分(太平洋時間)には、TIのGiovanni Campanella氏がライトニングトーク「The Edge of the Edge: Redefining GPU-Enabled AI Sensor Processing」に参加する。
Campanella氏は、センシング、ネットワーキング、GPUの緊密な統合が、産業システムのエッジでリアルタイムフィジカルAIをどのように実現しているかについて語る予定だ。

《ロボスタ編集部》

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