電池レスのIoTセンシング・ラベル「Wiliotタグ」で商品や在庫情報を収集 サトーがWiliot社とスマートリテールで協業

株式会社サトーはイスラエルに本社を置くWiliot社とリテール分野におけるIoT化に関する契約を2021年7月に締結したことを発表した。


Wiliotタグがリアルタイム在庫管理や商品状態の情報を収集

Wiliot社はIoTセンシング・ラベル「Wiliot IoT ピクセル」(以下、Wiliotタグ)とクラウドサービスを開発する企業。Wiliotタグはセンサ機能を持つ電池レスの超小型Bluetoothタグ。IDだけでなく、取り付けられたモノの位置、温度、動き、容量の変化などが検知できる(開発中の機能を含む)。周囲の電波を電力に変換することで、電池レスで、継続的に情報を集める。また、近距離無線通信Bluetoothにより、専用の読み取り機がなくても、スマートフォンや家電、店舗内の什器などから情報を収集する。例えば、店舗内に陳列されている商品や、消費者が購買した後の商品の状態・使われ方などの情報を自動的に集めることが可能になる。


今回の協業は小売市場でのリーダーシップを確立するための戦略的パートナーシップで契約期間は3年間。この契約に基づき、サトーはWiliotタグの2021年の注力供給先3社のうちの一つとなる。なお、初年の2021年はWiliotタグを用いた小売店舗内でのリアルタイム在庫管理の実証実験を行う。2022年には実験したソリューションの商用化、適用店舗の拡大を行う予定。また、新たな用途の発掘や実証実験も順次行っていく計画。



Wiliotタグで小売業やメーカーのニーズに応える

ソーシャルメディアの出現や消費者が情報を得る手段の多様化、ライフスタイルの変化などによって、消費者の嗜好や購買行動に変容が起こっている。個の消費者の行動を深く知ることで、より効果的なマーケティングを行ったり、精緻な需要予測に活かしたいニーズが、小売業やメーカーの間でいっそう高まっている。同社はWiliotタグはこのようなニーズに応える可能性を秘めた技術と考えている。

同社は新しいセンシング技術やソリューション構築、それに基づくデータ活用を通して、サプライチェーン、さらには消費者に新たな付加価値を創造するB2B2Cビジネスの展開をめざしていく。

関連サイト
株式会社サトー

 

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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