ソニー最先端の「AI×Robotics」を体感 デザイン部門60周年記念「ONE DAY, 2022/2050 Sci-Fi Prototyping」展 12/18から

ソニーグループ株式会社のデザイン部門であるクリエイティブセンターは今年で60周年を迎えた。これを記念し、KYOTO STEAM-世界文化交流祭-の一環として『ONE DAY, 2022/2050 Sci-Fi Prototyping』展を2021年12月18日(土)〜2022年1月9日(日)の期間開催することを発表した(12月27日-1月1日は休展)。場所はロームシアター京都 ノースホール。入場申込は不要、無料。

同展ではソニーの最先端技術を詰め込んだAI×Roboticsカテゴリーを中心とした、デザイナーとエンジニアが創る「2022年のリアル」と、デザイナーとSF作家がコラボレーションし、Sci-Fiプロトタイピングの手法を用いて描き出したその先の「2050年のありうる未来」。いつかどこかで交差するかもしれない二つの世界のデザインクリエーションを体感できる。


デザイナーとエンジニアが創る「ONE DAY, 2022」

「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」というSony’s Purposeのもと、ソニーの事業ポートフォリオは常に進化を続けている。新たな注力領域であるAI × Robotics分野においても、ソニーのデザイナーとエンジニアは日々新たな挑戦に取り組んでいる。「2022年のリアル」のエリアでは、その現在進行形のプロダクトとサービスを紹介する。



自律型エンタテインメントロボット「aibo」

人と共生する自律型エンタテインメントロボット「aibo」。周辺環境や人々を認識するセンサーデバイスと、本体とクラウドが連携するソニー独自のAI技術により、人に寄り添い、唯一無二のパートナーとなる存在を目指した。

オーナーと心を通わせることができる存在として「生命感」をテーマにデザイン。思わず抱きしめたくなる造形を目指し、有機的な曲線をシームレスにつなげた丸みを帯びた佇まいにした。さらに、人を目で追い視線を交わしたり、まばたきや瞳の変化、躍動感に満ちた体の動きやしぐさによって、感情を豊かに表現する。家族のように心を通わせながら寄り添い合うという、ロボットと人の新たな関係性を提案する。

関連サイト
aibo公式サイト


映像制作クリエイターに向けて開発された「Airpeak」

ソニーのイメージングとセンシング、AI×Roboticsの技術を結集し、映像制作クリエイターに向けて開発されたドローン“Airpeak S1”。フルサイズミラーレス一眼カメラαを搭載しながら、独自開発の推進システムにより空中での安定した姿勢制御や、機敏な飛行でダイナミックな映像制作を可能にしている。マグネシウムやカーボンを駆使した徹底的な軽量化と、表面積を極限まで小さくし空気抵抗を抑えた形状、高速でも安定した飛行を可能にする無駄の無い造形を導き出した。機体やコントローラーに加え、事前確認や飛行ルート設定が行えるWebアプリ“Airpeak Base”と、現場での撮影用モバイルアプリ“Airpeak Flight”から成る独自の空撮システムにより、高いユーザビリティーと効率的な撮影体験を提供する。

関連サイト
Airpeak


現在開発が進められているEV「VISION-S Prototype」

「モビリティの進化への貢献」にむけて現在開発が進められているEVのプロトタイプ。センシングによる安心・安全、エレクトロニクス事業で培ったエンタテインメント、5GやOTAによるアダプタビリティの三つをキーに、かつてない豊かな移動体験の具現化に挑戦した。多数のセンサーが円周状にボディを取り囲む様から、「OVAL」をコンセプトにデザイン。アンロックと同時にフロントからリアへと流れる光は、センシングが人を包み込む様子を象徴している。インテリアにおいては各自のシートに取り付けられたスピーカーが、”360 Reality Audio”による豊かな音場を作る。またフロントシート前面で弧を描く「パノラミックスクリーン」は、カード型UIや独自のスワイプ操作で直感的なインターフェースを実現した。

関連サイト
VISION-S Prototype


音楽クリエイターの創造性を拡張する「Flow Machines」

Flow Machinesは音楽においてクリエイターの創造性を拡張することを目指す、ソニーコンピュータサイエンス研究所による研究開発及び社会実装プロジェクト。AIアシスト楽曲制作ツールFlow Machines Pro/Mobileは、音楽クリエイターの意図に合わせて、メロディ・コード・ベースラインを作曲し、提案する。「Cowriting with AI」(AIとコライトしよう)をコンセプトに、UIでは各スタイルパレット画面の背景にそのAIの性質に合わせて自動生成されたビジュアルムービーを流すことで、まるで新しい音の生命体と共創しているような作曲体験をつくり出した。クリエイターとAIの共創が新たな音楽の地平を拓く。

関連サイト
Flow Machines


アーティストの動きに合わせて撮影する「Camera Robot」

パフォーマンスやライブなどで、アーティストの動きに合わせて移動しながら撮影できる移動カメラロボット。ステージ上でアーティストの近くから撮影することができ、動きと迫力のある映像表現を実現する。人の操作でロボットをコントロールしながら撮影したり、ロボットを自律的に移動させて撮影することが可能。人では難しい、ロボットならではの新たなカメラワークの実現を目指している。

ロボットがステージ上で目立ったり威圧感を与えたりすることのないよう、丸みを帯びた親しみやすいデザイン。デザインと技術を融合させたロボティクス技術の応用例の一つとして、現在研究開発を進めている。


人と共存できる「Guide Robot」

人が生活する環境で、人と共存できる移動ガイドロボット。人の動きに合わせてついて行ったり、人を先導して案内する。周囲の環境に合わせて速度変更や危険回避を行いながら、指定された場所やルートを自律的に移動することも可能。様々なサービスやアプリケーションと組みあわせ、場所の案内、情報発信や宣伝などの用途に活用できる。複数台での運用も可能で、お互いが連携しながら効率的に作業を行う。

様々な用途へ展開可能なシンプルな構造に、旋回半径を表す円弧を取り入れたデザイン。デザインと技術を融合させた人と共存するロボティクス技術の応用例の一つとして、現在研究開発を進めている。


SF作家がコラボレーションした「ONE DAY, 2050」

ソニーのデザイナーとSF作家がコラボレーションし、Sci-Fiプロトタイピングの手法を用いて「2050年の東京」を描き出した。「WELL-BEING」「HABITAT」「SENSE」「LIFE」の4つのテーマに基づき、ソニーのデザイナーは「デザインプロトタイピング」を、SF作家は「SF短編小説」を創出した。今回展示する「デザインプロトタイピング」は各テーマの世界観に寄り添うサービスやプロダクトの提案する。(すべてフィクションで、ソニーの商品やサービスには直接関係ない)


WELL-BEING,2050

2050年、テクノロジーがどれだけ進化しても、人生におけるストレスや挫折をゼロにすることは難しい。だからこそ、そこから立ち直る回復力──レジリエンスを身につけるサポートをすることが、人々のウェルビーイングを高めてくれるかもしれない。突然の失恋、仕事の失敗、家族の死、くじけそうになったとき、AIカウンセラーがあなたの感情の変化やストレス値などのデータから最適なカウンセリング方法をカスタムメイドし、あなたに合わせた姿形に変化することでレジリエンス獲得をサポートする。

デザインプロトタイピング:「Resilience Program」(レジリエンス プログラム)
人々がレジリエンスを身につけるサポートをしてくれる2050年のAIカウンセラー。ストレスや感情の変化をどのように感知し、どのような姿でストレスを緩和するのかを表現した。



HABITAT, 2050

2050年には気候変動の影響によって住む場所をなくした「気候難民」や、政治的問題から居住する国を出なければならなくなった移民が増えていくだろう、と言われている。人々が水上移動式住居によって、世界中の海上を移動して暮らす未来がやってくることも考えられる。そして、そのような集団は、海の遊牧民のように自然環境と共生する独自のエコシステムをもつようになっていくかもしれない。

デザインプロトタイピング:「Floating Habitat」(フローティング ハビタ)
多種多様な文化圏の人々が生活する海上における人と人の共生、あるいは自然環境との共存は、いかにして可能なのか。2050年の海上での人々の生活とエコシステムを「住居」の視点から表現した。




SENSE, 2050

パンデミックによりマスク着用の文化が生まれたが、それは2050年でも変わらないかもしれない。視覚・聴覚に続いて嗅覚を用いたエンタテインメントを体験するための重要なアイテムとして新しいマスクを構想した。五感の中でも感情や記憶に直接影響すると言われている嗅覚の研究が進み、香りのデジタル化が可能になった2050年において、人々は思い思いの香りを共有し、新しいエンタテインメントを体験しているかもしれない。

デザインプロトタイピング:「Sensorial Entertainment」(センソリアル エンタテインメント)
2050年、香りを楽しむエンタテインメントとはどのようなものか。蓄積された膨大な感情データをもとに過去に嗅いだ香りの再現を可能にするサービスとツールを構想した。




LIFE, 2050

2050年、ベーシックインカムを筆頭に、新しい社会保障制度が社会に実装されているかもしれない。そんな時代では、生きるために必要な「ジョブ」と人生を楽しむための「ワーク」が分離し、人々のライフスタイルや人生設計が変わる可能性がある。複合的なセンシング技術の発展や、金融資産にとどまらない自己資産の高度なシミュレーションにより、人生における挑戦を下支えし、自らの意思で人生をデザインすることを助けてくれるサービスが実現されているかもしれない。

デザインプロトタイピング:「Life Simulator」(ライフ シミュレーター)
ライフスタイルや価値観が多様化すれば、個々人に最適化された人生設計が求められるはず。人生の可能性を高精度にシミュレーションできるサービスを構想した。

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山田 航也
山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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