NTTドコモは10/18、2017~2018年冬春の新商品を(開発中のものも含め)15機種を発表した。
汐留で行われた記者発表会では、社長の吉澤和弘氏が登壇したほか、同社のCMに出演中のタレント、堤真一氏、綾野剛氏、高畑充希氏、ブルゾンちえみ氏も駆けつけた。
スマートフォンの目玉はXperia XZシリーズ3機種ほか。自撮りした写真画像から3Dキャラクターを創り出す「3Dクリエーター」や、自撮り棒がなくても5人が楽々収まる広角レンズを搭載した「グループセルフィー」などが紹介された。
Galaxy Note8、V30+ はVR、GoogleのDay Dreamに対応したスマートフォンだ。
スマートフォンで最も注目されたのが「M」だろう。見開き2画面を備えていて、一方の画面で動画を観ながら、同時にもう一方の画面でマップ検索をしたり、友達とチャットするなど、マルチタスクで動作する。ワイドなボディを利用した3D高音質サウンドも装備している。
高速性では4つの周波数を束ねたキャリアアグリゲーション「4CA」にスマートフォン5機種が対応する。2017年11月時点で全国480都市において、4CAの高速通信788Mbps(理論値)が体験できるようになる予定だ。
AIエージェントサービスを発表
今回の発表でロボスタ編集部が最も注目したのは「AIエージェントサービス」だ。
ドコモはこれまで音声で情報検索をしたり、音声で電話やメール、カメラ等の操作が行える「しゃべってコンシェル」を展開してきた。それを拡張して、音声を使って様々なコンテンツにアクセスしたり、気の利く先読み機能を利用したり、ユーザーごとにカスタマイズされたお得な情報を受け取ることができるAI音声アシスタント機能として、スマートフォンやタブレットで利用できるサービスだ。
発表会ではコンセプト動画が紹介された。動画の中で、明日の休みに動物園に行って家族で楽しもうと計画している母親に、「AIエージェントサービス」が明日の天気予報が雨であることを伝える。困った母親は代わりの行く先を考えるが思い浮かばない。そこで「AIエージェントサービス」が水族館などを提案するが、期間限定イベントとして近くで「恐竜展」が開催されていることを知らせる。
また、ベッドの横に置いたスマートフォンのアラームがいつもより少し早めに鳴る。不思議に思ったユーザーが「AIエージェントサービス」に理由を尋ねると、今日は雨なので、いつもの自転車ではなく徒歩で出社するためには少し早めに起きた方がいい、と伝える。これが先読み機能の事例のひとつだ。
「AIエージェントサービス」では、音楽を流す、ラジオ(ラジコ)を使う、レシピを教える、ニュースを読むなどの機能が準備されている。本格サービス開始に先駆け、2017年10月下旬よりお試しとして「dヒッツ」「ラジコ」「dグルメ」「dリビング」と連携したサービスが利用できる。
すべてのスマートフォンが音声でのインタフェースに対応しているわけではないため、NTTドコモは「シンプルマイク01」を別売で用意した。シンプルマイクはスマートフォンやタブレットと連携し、マイクとスピーカー代わりになる。発表会ではスマートフォンがACコンセントに繋いで充電中など、自分と離れた場所にあってもシンプルマイクを使ってAIエージェントサービス」を利用できることが紹介された。
シンプルマイクは、他社のAIスマートスピーカーに似た役割に感じるが、実際はスマートフォンやタブレットと連動して動作する端末であり、ドコモは自社が提供してきたスマートフォンやタブレットで「AIエージェントサービス」ための拡張端末と位置づけている。
操作は簡単。「会話モード」という言葉(ウエイクワード)で起動し、希望の情報を話すだけ。下記の動画では、スマートフォンとシンプルマイクが連動して動作していることがわかるが、スマートフォンの画面が見えない位置にあったとしても、シンプルマイクだけで利用できる。
NTTグループは独自のAI技術「corevo」を開発、「先読みエンジン」と「多目的エンジン」「IoTアクセス制御エンジン」等のAPIエージェントを活用することで、ユーザに対してより高度な付加価値サービスを提供できるとしている。「AIエージェントサービス」もこの「corevo」を活用したものだ。