テレビ朝日の技術展「ゴーテック」には最新技術が詰まっていた! テレビとロボットの連動も

テレビ朝日の技術展示会「ゴーテック」が、2月28日(木)〜3月1日(金)の2日間開催されました。ゴーテックは、テレビ朝日のグループ内で生まれた最新技術の展示を行なうイベント。AIやロボットなどを活用した最新技術の展示が行なわれました。

まだ外部には出せない技術や版権モノもあるということで…撮影可能だった中から、ロボティクス技術やAIが活用された興味深い展示を3つ紹介していきます。



ロボットがテレビと連携

一つ目に紹介するのは、テレビと連動したロボットの展示です。ソニーモバイルのコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」が活用されていました。

現在は、視聴者が観たいテレビ番組を探してチャンネルを合わせるという流れですが、ロボットとテレビをつなぐことで、視聴者の嗜好に合ったテレビ番組を「Xperia Hello!」が提案してくれるようになるというものです。「一緒にテレビを見よう」とロボットから話しかけることでテレビを観る意欲を喚起させます。WEBではおなじみの「プッシュ通知」や「おすすめ」が、テレビでもできるようになるというわけです。



さらにXperia Hello!は、テレビ番組のコンテンツと連動した画面表示も行ないます。料理番組の最中にレシピを表示したり、コマーシャル中にはその商品・サービス・イベントなどのウェブサイトを表示してくれます。



テレビを観ていると、番組の最中でウェブサイトへの誘導が行なわれていますが、実際にスマホを取り出してウェブサイトを見に行く人はそこまで多くはないはずです。しかし、Xperia Hello!がいればそのままウェブに誘導することができます。



これらの機能の他にも、ロボットと一緒に見ることでポイントが溜まるような仕組みや、見逃し視聴のサイト案内など、ロボットと連動した様々なコンテンツが準備されていました。

仕組みはシンプルで、放送波のデータ放送の領域を利用して、シーンごとに識別情報を付加しています。これにより、番組の中身には一切触ることなく、テレビとロボットの間で通信させてロボットと番組の連動を実現しています。

テレビ離れが進んでいると言われている昨今ですが、ロボットを活用したプッシュ通知などの仕組みを取り入れることで、新たな展開も期待できそうです。



出演者を自動で追尾するカメラと画角


WRSでも展示が行なわれていた黒柳徹子さん型のアンドロイド「totto」もいました。ここでの技術展示は、tottoではなく、それを撮影するカメラの方。



4Kで広角に撮影した映像の中から、AI技術を使って出演者の顔を見分け、自動で顔のアップの映像を作っていきます。頭の上に余白を設けるなど、カメラマンが撮影する際の細かな設定も加味した上で切り抜かれた映像ができるのです。



こちらは、カメラ自体が人を追尾するという展示。一番手前にいる人物にフォーカスし、常に映像の中心になるようにカメラが動いていました。デモでは一番手前の人という条件でしたが、番組MCだけを自動追尾したり、スポーツで特定の選手を自動追尾するといったこともできそうです。これまではカメラ1台につき1人のカメラマンが必要でしたが、この仕組みを使うことで、番組の制作費をかけずにリッチな映像にすることもできますね。



動きに連動するボールとプロジェクター


会場奥では、なにやらプロジェクターを使った技術が展示されていました。

女性が手に持っている機械を避けるようにカラフルに光るボールが動いているのがわかるかと思います。持っている機械に積まれた赤外線通信でリアルタイムに場所を取得し、その情報を基にボールを吊るしているワイヤーが制御され、まるで避けているかのように動きます。ライブなどのイベントや歌番組のセットで活躍しそうな技術です。

一方こちらは、手にした真っ白なボードの動きに合わせてプロジェクターの光が追従していく技術です。実はこのボードの裏にも先ほどの機械が設置されており、赤外線で場所を取得している他、センサーでボードの傾きなども取得しているためボードの光に合わせて照射できるようになっているのです。

技術的には既存の技術を組み合わせたものですが、遅延がないなど完成度の高さに驚かされました。


ご紹介した以外にも、バーチャルキャラクターを簡単に操作可能なシステムやバーチャルアナウンサーなど、どの展示も興味深いものでした。以上、テレビ朝日のゴーテックのレポートでした。

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ロボットスタート株式会社

ロボットスタートはネット広告・ネットメディアに知見のあるメンバーが、AI・ロボティクス技術を活用して新しいサービスを生み出すために創業した会社です。 2014年の創業以来、コミュニケーションロボット・スマートスピーカー・AI音声アシスタント領域など一貫して音声領域を中心に事業を進めてきました。 わたしたちの得意分野を生かして、いままでに市場に存在していないサービスを自社開発し、世の中を良い方向に変えていきたいと考えています。

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