BB-8のSpheroが「危険な仕事」に就くロボットの新会社「Company Six」を設立 警察、消防、救急、防衛などにフォーカス

5月20日、Sphero社が公安部門を独立させ、Company Sixを設立した。
Sphero社の前COO、Jim Booth氏と前CEOのPaul Berberian氏がそれぞれ、COO、会長として就任し、初動対応者(警察、消防、救急など)や政府機関、防衛などの危険な状況で稼働する自律ロボットやAIソフトウェアアプリケーションの商用化を狙う。
なお、Sphero社の新CEOは 電子回路を学べるブロック教材、littleBitsの前COO、Paul Copioli氏が就任した。

ライオンの猫パンチにも耐える大型スフィロ。耐水性や耐衝撃性も十分そうな直径90cmのSphero Peacekeeper Editionは2013年の4月1日(エイプリルフール)の動画に登場したものだが、前後左右に動いているところを見ると実際に稼働するものだった可能性が高い。形状的に坂道など不整地環境に向かないため、実際活躍するのは難しいだろうがSpheroならではユニークなロボットが登場することは期待できそうだ。

■動画 Sphero – Peacekeeper Edition (2013年)

Sphero社はSTEAM教育ツールやedtech用プログラマブルロボット界を牽引しているが、そのリーダー、Paul氏 、Jim氏はともに軍関係のキャリアを持つ。( PaulはUS Air Force Academy。jim はUS Military Academy出身)
その背景が影響したのか、危険な状況へと身を投じる初動対応者に革新的なツールを提供することに対して強い情熱をもっており、それがCompany Six設立の原点だと言う。

「我々のチームは初動対応者など、危険な仕事に就く人々をサポートするための革新的なソフトウェア、必要不可欠となるロボティックハードウェアを作ることに興奮している。我々のミッションはパワフルで手頃で、そして多くの人の手に渡るようなテクノロジーを作ることだ。」とCOOのJim氏は語る。

また、会長のPaul氏が「Company Sixの設立は、多くの人々、時には危険な職務にも臨むような、社会的に必要不可欠な職種の人々(エッセンシャルワーカー)や、我々の未来のリーダーである子どもたち、彼らの生活を変えるような革新的なロボット技術を新たな市場に継続的に投入しつづけるための機会になるだろう。」とも言っているように、彼らは「危険な職種をサポートするロボット」を足がかりに、より社会的なロボットを実装していくのが狙いのようだ。

Company SixにはPaul氏、Jim氏の両名に加えSphero社から数名のメンバーが参加する。ロボット業界は軍隊などの特殊用途からスタートし、開発資金を得たものの今ひとつ伸び悩んでいる、という会社は数多いが、Sphero社のメンバーが持つ「全世界に400万体のロボットを投入した10年間の経験」を投入すれば、狭い世界のニッチなロボットにとどまらないものになるだろう。

なお、Company SixはSpheroへの既存出資者を含めて多くの投資家からシードラウンドでの投資を調達。合計額は300万ドルに上る。
有能な経営者と、多くのロボットを市場に投入するという稀有な経験を持つスタッフ、そして多額の投資資金を得て独立したCompany Six。
彼らが進む先はどのような方向なのか、非常に楽しみだ。

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梅田 正人
梅田 正人

大手電機メーカーで生産技術系エンジニアとして勤務後、メディアアーティストのもとでアシスタントワークを続け、プロダクトデザイナーとして独立。その後、アビダルマ株式会社にてデザイナー、コミュニティマネージャー、コンサルタントとして勤務。 ソフトバンクロボティクスでのPepper事業立ち上げ時からコミュニティマネジメント業務のサポートに携わる。今後は活動の範囲をIoT分野にも広げていくにあたりロボットスタートの業務にも合流する。

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