デンソーウェーブが人協働ロボット「COBOTTA PRO」を発表 中型タイプで高速/高精度を実現、人がいないときは動作速度を最大化

株式会社デンソーウェーブは高速・高精度の中型人協働ロボット「COBOTTA PRO」(コボッタプロ)を開発し、2022年4月より発売予定と発表した。(PROの外観は未発表。冒頭の画像は現行の「COBOTTA」(参考)、PROではない)


作業者が近くにいないときは動作速度を最大化

「COBOTTA PRO」は最大TCP速度2,500mm/sの「高速性」と、繰り返し精度±0.04mmの「高精度」を有する人協働ロボット。作業者が近くにいないときは動作速度を最大化し、作業者が接近した際に減速・停止に必要な距離を最小化することで、生産性と安全性の両立を実現する。

「COBOTTA PRO」は2018年より発売した人協働ロボット「COBOTTA」と同じく、簡単にティーチング・操作が可能。直感的に操作できるダイレクトティーチング機能に加え、誰でも簡単にプログラミングできる新しい開発環境も用意している。また、ユーザーが使い慣れた従来のロボットコントローラーと同じ開発環境を使うことも、RC9ファームウェアを活用することで周辺機器を統合制御することも可能。

現在、人協働ロボットの市場規模は年々拡大し、2025年には世界出荷台数が66,590台にまで成長するという予測もある。拡大していくにつれ、従来導入規模が大きかった自動車製造分野や電子デバイス分野のみならず、今まで人協働ロボットの使用経験が少ないユーザーによる活用も増加している。そのように活用分野が広がることで、人協働ロボットにより精度を求める声が高まってきた。従来はハンドリング工程などの単純作業で使われることが多かった人協働ロボットだが、今回開発した「COBOTTA PRO」では、高速・高精度を実現し、組立工程にも適した性能・機能を有している。

また、既存の工場においてスペースが限られている場合でも、柵レスで高速・高精度に稼働できる「COBOTTA PRO」を活用することで、生産効率化につなげることができる。なお、デンソーウェーブは2022年3月に東京・愛知・大阪の3か所でプライベート展の開催を予定し、「COBOTTA PRO」の実機をそのプライベート展で世界初展示する。


COBOTTA PROの仕様

【COBOTTA PRO 900】

アーム長 900mm
可搬質量 6kg
最大TCP速度 2,100mm/s
TCP:Tool Center Pointの略。エンドエフェクターが対象物に触れる点の中心のことを指す。
繰り返し精度 ±0.03mm
価格 オープン価格
販売目標台数(2022年度) COBOTTA PRO 900/1300合わせて1,000台

【COBOTTA PRO 1300】

アーム長 1,300mm
可搬質量 12kg
最大TCP速度 2,500mm/s
TCP:Tool Center Pointの略。エンドエフェクターが対象物に触れる点の中心のことを指す。
繰り返し精度 ±0.04mm
価格 オープン価格
販売目標台数(2022年度) COBOTTA PRO 900/1300合わせて1,000台
関連サイト
デンソーウェーブ

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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