「ガンダムメタバースプロジェクト」とは? イメージ動画を公開 TVアニメ新作「水星の魔女」などガンダムカンファレンスで発表

バンダイナムコグループの横断プロジェクト「ガンダムプロジェクト」は2022年3月29日、バンダイナムコグループのガンダム事業統括者であるチーフガンダムオフィサー(CGO) 藤原 孝史氏が登壇して「第3回ガンダムカンファレンス」を開催し、今回のカンファレンスでは、ガンダムのIP(キャラクターなどの知的財産)価値を向上させ、SP(Social Property/社会的アイコン)として成長させるための構想として、新たにワールドワイド戦略軸、作品軸、GUDA(GUNDAM UNIVERSAL CENTURY DEVELOPMENT ACTION)軸のプロジェクトをスタートさせることを発表した。


同グループは、今後も、自社だけでは成しえないことに挑戦し、SPへの成長を図りながら、ガンダムを通じてより良い未来の実現を目指していくと述べている。「ガンダムメタバースプロジェクト」については下記の動画の3分あたりからイメージ映像が展開される。

■【動画】第3回ガンダムカンファレンス (メタバースは3分あたりから)




同カンファレンスでの発表内容

ワールドワイド戦略軸では、「ガンダムメタバースプロジェクト」の目指す姿と「SIDE-G」への歩みについて発表し、作品軸では、ガンダムシリーズ TVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に関して、また、GUDA軸は、「ガンダムオープンイノベーション」の続報として、来るべき現実の宇宙世紀に向けた企画の採択先の決定発表と、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」パビリオンでの成果発表会の実施について公開した。


ワールドワイド戦略軸に関する発表内容

■「ガンダムメタバースプロジェクト」<目指す姿について>
バンダイナムコグループは、あらゆるパートナー、グループ社員、社会と常に向き合い、深く、広く、複雑につながる存在を目指すため「Connect with Fans」という中期ビジョンを掲げており、新中期計画では、同グループの強みであるIP軸戦略を重点戦略の一つとしており、IPでファンとつながるための新しい仕組みとしてIPごとのメタバースを構築していく。その第一弾として世界中のガンダムファンが集い、語り合い、さまざまなカテゴリーのコンテンツに出会い、ふれあう場の創出を目指して「ガンダムメタバース」の開発に着手した。

■今後の展望
すぐにメタバース空間の完成形を目指すのではなく、段階を踏んで基盤を構築する予定であり、まずは、カテゴリーごとにヴァーチャルコミュニティーを創出し、それらを、同グループの共通アカウントであるバンダイナムコIDにより連結する。

「ガンダムメタバースプロジェクト」バンダイナムコIDでの連結イメージ

創出したヴァーチャルコミュニティーは、ガンダムの世界観になぞらえ、仮想空間という広大な宇宙にあるスペースコロニーとし、それらをつなぐことで一つの「ガンダムメタバース」宙域、その名も「SIDE-G」を創り上げ、今後、「SIDE-G」を構成するアニメ、ガンプラ、ゲーム、音楽など、さまざまなカテゴリーが主体となるスペースコロニーが、続々と仮想空間内に打ち上げられていく予定だ。



ガンダムメタバースプロジェクト「SIDE-G」への歩み

「ガンダムメタバースプロジェクト」では、カテゴリーごとのスペースコロニーを随時打ち上げ、 「SIDE-G」を構築する。仮想空間上ながら、世界中のガンダムファンが集う大規模な生活圏の構築を目指すとともに、バンダイナムコグループ以外の企業の参入やC to Cビジネスの推進により、新たな経済圏を創出する。また、現在の展望にとどまらず、2026年以降もさらなる規模へと成長させるべく「ガンダムメタバースプロジェクト」を同グループの柱として据え、各コロニーの展開を促進していく予定だ。


「ガンプラコロニー」

「SIDE-G」の完成を目指して、ガンプラに関わるさまざまな体験を提供する仮想空間、「ガンプラコロニー」を最初に打ち上げる。2021年にテスト運用を行った、世界中どこからでも遊びに行くことができるヴァーチャルガンプラエンターテインメント総合空間「ガンダムベースヴァーチャルワールド」を、「ガンダムベースガンプラコロニー店」として正式サービスインを目指し、今秋に期間限定テストオープンする。また、バンダイナムコIDによるマイルーム機能を実装し、ガンプラの作品を通したコミュニティーを形成。さらに、ガンプラをスキャンして戦うことができる「ガンプラバトル」や「ガンプラコンテスト」の開催、ガンプラオンライン講座など、デジタルとフィジカルを融合させたエンターテインメント区画を充実させ、「ガンプラコロニー」の完成を目指していく。

「ガンダムベースヴァーチャルワールド」 ©創通・サンライズ


「esportsコロニー」

次に打ち上げるコロニーは、2023年の完成に向け鋭意建設中の「esportsコロニー」だ。まず、「esportsコロニー」の皮切りタイトルとして、2022年に『GUNDAM EVOLUTION』を正式稼働する。同タイトルは、esportsに特化したガンダム初のFPSゲーム(First Person Shooter)だ。ガンダムという作品の魅力を最大限に生かしつつ、FPSゲームとして最高峰の楽しさを提供するという2つの要素を高次元で両立させていく。6vs6のオンラインマルチプレイ『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』と合わせ、日本国内だけでなく海外にも広く展開し、世界中のお客さまが参加できるゲームコミュニティー「esportsコロニー」を生み出してゆく。まずは、『GUNDAM EVOLUTION』の正式稼働に先駆け、2022年4月8日(金)よりPC版のネットワークテストを日米同時に実施予定となっている。

『GUNDAM EVOLUTION』『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』 ©創通・サンライズ

▼『GUNDAM EVOLUTION』製品概要

タイトル GUNDAM EVOLUTION
対応機種 PlayStation5、PlayStation4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC
ジャンル ガンダムチームシューター
サービス開始日 2022年予定
希望小売価格 基本プレイ無料(一部アイテム課金)
プレイ人数 1人~12人
CERO 審査予定
サービスエリア 北米・欧州・アジア地域 [※ネットワークテストは日本・北米地域のみ、アジア地域はPCのみ]
開発 株式会社バンダイナムコオンライン
運営 株式会社バンダイナムコエンターテインメント & 株式会社バンダイナムコオンライン
備考 ※一部有料のコンテンツがある。
※同サービスをプレイする場合、各プラットフォームのアカウント、インターネット接続環境が必須となる。
※オンライン接続に関わる通信費は、ユーザー負担となる。
※株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標または商標:PlayStation、PS5 および PS4”
※米国Microsoft Corporationおよび/またはその関連会社の商標:Microsoft. Microsoft、Xbox、Xbox Live、Xbox One および Xbox 関連ロゴ
※©︎創通・サンライズ・MBS

▼『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』

タイトル 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2
対応機種 PlayStation5/PlayStation4
ジャンル チームバトルアクション
サービス開始日 好評配信中
希望小売価格 基本プレイ無料(一部アイテム課金)
プレイ人数 1人~12人
CERO B 12才以上対象
サービスエリア 北米・欧州・アジア地域
備考 ※一部有料のコンテンツがある。
※同サービスをプレイするには、PlayStationNetworkアカウント、インターネット接続環境が必須となる。
※オンライン接続に関わる通信費は、利用者の負担となる。
※株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標または商標:PlayStation、PS5およびPS4


ガンダムにおける他企業の参入およびC to Cビジネスの推進

さらに、近い将来にはバンダイナムコグループ以外の企業によるガンダムビジネスへの参入促進、また、一般ユーザーによるガンダムを活用したビジネス可能な場の提供を目指し、ガンダムにおけるUGC(User Generated Content)を許諾し、C to Cビジネスを推進する予定だ。

「ガンダムメタバースプロジェクト」イメージ ©創通・サンライズ




作品軸に関する発表

ガンダムシリーズのTVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が、2022年10月より毎週日曜午後5時からMBS/TBS系全国28局ネットにて放送開始する。

TVアニメーション最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』 ©創通・サンライズ

最新情報として、本作の主人公と、主人公機が描かれたティザービジュアルやティザーPV、モビルスーツの設定画を解禁した。さらに、アニメ本編の前日譚にあたる「PROLOGUE」の制作が決定し、この夏より公開を予定している。


■【動画】『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ティザーPV




GUDA戦略軸に関する発表内容

2021年6月より始動した、ガンダムと未来技術を掛け合わせることで未来の夢と希望を現実化するプログラム「ガンダムオープンイノベーション」について、多数の公募の中から、この度、採択パートナーが決定した。詳細は以下の通りだ。


▼「ガンダムオープンイノベーション」公募概要

応募テーマ ガンダムの世界同様に今後社会が向き合う人口問題、環境問題などの未来社会におけるサステナブルなテーマ・領域において、革新的なアイデアや技術。
公募期間 2021年7月15日(木)~2021年10月15日(金)
選考概要 宇宙世紀を起点に人類の革新や人類が望む未来社会を構想し、本気で実現に向けて挑むことのできるさまざまな分野のエキスパートやイノベーター、研究機関や先端企業などの採択パートナーを幅広く募集いたしました。主に、「ガンダムへの深い理解」「募集テーマにおける技術・経験・実績」「今後の実現性(3~4カ年の計画)」をポイントに選考いたしました。



▼「ガンダムオープンイノベーション」採択パートナー一覧

ロボット 株式会社乃村工藝社(チームBALL)、アスラテック株式会社(チームBALL) ※2社はチームでの参加となる。
ロケットエンジン 神奈川大学宇宙ロケット部、株式会社SPACE WALKER
都市・コミュニティー avatarin株式会社、大分県、大和大学社会学部
医療・倫理 慶應義塾大学、国際医療福祉大学 成田病院
素材開発 自然科学研究機構 核融合科学研究所(チーム宇宙世紀の矛と盾)、東北大学(チーム宇宙世紀の矛と盾) ※2社はチームでの参加となる。
サポートチーム 株式会社NTTデータSBC、日本マイクロソフト株式会社
備考 各採択パートナーとのアクションプランについては現在検討中。また、今回発表した採択パートナーのほかにも、現在選考中の企画もあり、各企画の内容や進捗状況につきましては「ガンダムオープンイノベーション」の公式サイトにて公開していく予定だ。


【「ガンダムオープンイノベーション」の続報】
バンダイナムコグループとして出展が決定した「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の「ガンダムパビリオン(仮称)」にて、「ガンダムオープンイノベーション」の一部の企画の成果を発表し、宇宙世紀宣言を掲げることを目指す。同グループは、来るべき“現実の宇宙世紀”に向けた企画の歩みに、ぜひ期待して欲しいと述べている。



■【動画】【GOI】採択パートナー&サポートチームのインタビューダイジェスト

「ガンダムオープンイノベーション」公式サイト:https://www.bandainamco.co.jp/guda/goi/index.html
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』公式サイト:
https://www.sunrise-inc.co.jp/news/news.php?id=19618
『GUNDAM EVOLUTION』公式サイト:https://gundamevolution.jp/
『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』公式サイト:https://bo2.ggame.jp/

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ロボスタ編集部

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