【中村獅童×初音ミク】今年は入鹿退治を題材とした超歌舞伎『永遠花誉功』の全貌が明らかに 過去作品をニコニコで再放送決定!

株式会社ドワンゴは2022年4月23日(土)~30日(土)の計8日間にわたり開催する日本最大級のインターネットの祭典「ニコニコ超会議2022」の大型企画のひとつ「超歌舞伎 Supported by NTT」の詳細を発表した。今年も中村獅童氏と初音ミクとの共演がやってくる。

前回の2021年版は約33.3万人が視聴した「超歌舞伎 Supported by NTT」。ロボスタでは特集記事を毎回掲載(2020年版の動画あり)「【動画追加】初音ミク「千本桜」と中村獅童さんら「義経千本桜」の融合 超歌舞伎『夏祭版 今昔饗宴千本桜』が「ニコニコネット超会議2020夏」で公開


『永遠花誉功』(とわのはなほまれのいさおし)

「ニコニコ超会議 2016」で初上演し、歌舞伎俳優とボーカロイドキャラクターの共演という全く新しい歌舞伎の形を実現した「超歌舞伎 Supportedby NTT」。7年目となる今回は『永遠花誉功』(とわのはなほまれのいさおし)と題し、新たに創作された演目を幕張メッセ・イベントホールにて有観客で上演する。

今回の新演目の時代背景となるのは645年、中大兄皇子(のちの天智天皇)が権勢をふるっていた蘇我入鹿(そが の いるか)を討った、いわゆる乙巳(いっし)の変。大化の改新の始まりとなった事件。この歴史的大事件は幸若舞曲の『入鹿』『大織冠』を始め、歌舞伎、人形浄瑠璃の題材としても取り上げられてきた。なかでも近松半二の『妹背山婦女庭訓』は名作として繰り返し上演されている。

今回の『永遠花誉功』はこうした入鹿退治を題材とした作品と、人気楽曲『初音ミクの消失』をもとにして書き下ろされた。中村獅童氏と澤村國矢氏が繰り広げるヒーローショーさながらの迫力ある正義の味方の金輪五郎今国と悪人の蘇我入鹿の対決や、初音ミク演じる苧環姫の隠された真の姿とは、など見どころ満載。さらに、ボリュメトリック技術を取り入れたダイナミックな映像や、NTTが開発した超高臨場感通信技術「Kirari!」を活用した“分身の術”などのわずかな色の違いでも被写体と背景を識別して、精度高く切り出せるNTTならではのデジタル演出技術にも注目だ。

『永遠花誉功』のあらすじ
時は天智天皇の御代。蘇我蝦夷子は自ら帝の位にのぼろうと陰謀を企てていた。だが父親の陰謀を知った蘇我入鹿は、翻意するように促すが、これを聞き入れないために、入鹿は父を討ち、謀反人である蝦夷子の首を安倍行主に差し出す。その上では入鹿は、父の菩提を弔うために出家すると申し出るが、実はこれは入鹿の策略。父親が帝の位にふさわしくないと考えていた入鹿は、父親の陰謀を利用し、自らが帝になろうと画策して、善人を装っていたのであった。そして行主を不意打ちにすると、その大望を明かし、不敵な笑いをみせるのであった。

一方、太宰少弐の下館では、太宰少弐の未亡人である定高の前で、桃の節句を寿ぐ舞を、定高の娘の苧環姫が披露している。ここへ入鹿からの上使として、金輪五郎今国が現れる。金輪五郎は藤原鎌足の家臣であったが、鎌足を見限って、入鹿に主人を変えたことを明かした上で、入鹿が太宰家の息女苧環姫を妻にと所望していることを伝える。この命を断るのであれば、苧環姫の首を打って差し出すようにという無理難題に、定高は途方に暮れる。その時、奥に控えていた苧環姫がやって来て、金輪五郎に自らの素性に関してのある秘密を明かす。これを聞いて驚く金輪五郎は……。

入鹿が三笠山に造営した新御殿では、入鹿の家臣の宮越玄蕃と荒巻弥藤次たちが控えるなか、入鹿の即位式が始まり、定高と苧環姫も参列するが、妻に望んだ苧環姫の真の姿を知った入鹿は激怒して、定高たちを処罰しようとする。ここに金輪五郎が藤原鎌足を討ち取り、その首を持参したといって駆けつける。喜ぶ入鹿の前で、金輪五郎が首桶を開けると……。



超歌舞伎お馴染みの「分身の術」

「分身の術」とは、舞台上で演じている歌舞伎俳優の姿だけを抜き出し、別の場所に立体的に投影させる「被写体抽出技術」を用いた演出であり、超歌舞伎お馴染みの演出となっている。被写体抽出技術はどのような背景、スピードに対しても、リアルタイムに歌舞伎俳優の姿を抜き出すことができる。

2020年『夏祭版 今昔饗宴千本桜』における“分身の術”

白い衣の俳優を被写体抽出し、リアルタイムでスクリーンに映像を投影している


幕張メッセ イベントホールにて有観客で上演

公演は幕張メッセ イベントホールにて、4月29日(金)、30日(土)の各日2公演ずつ有観客で上演する。席種はアリーナ席前列及び非売品グッズがもらえる「超プラチナチケット」と、アリーナ席での観劇ができる「超アリーナ席」の2種類。公演の模様はオンラインでライブ配信され、ニコニコ生放送とNTTの3D空間型オウンドメディア「DOOR」にて全編無料で視聴可能。

チケット価格
超プラチナチケット:14,300円
超アリーナ席:8,300円
※「ニコニコ超会議2022」入場券つきの価格。

【チケット販売】
・ドワンゴチケット
https://dwango-ticket.jp/project/9oVCMPG9fZ

・イープラス(超アリーナ席のみ)
https://eplus.jp/sf/detail/0717790012
※チケットは先着順販売のため、売切次第終了となる。




過去作品をニコニコで再放送(視聴無料)

本番に先駆け、公演前の4月23日(土)~28日(木)各日20時00分から過去作品をニコニコで再放送する。23日(土)に2016年上演『今昔饗宴千本桜』(はなくらべせんぼんざくら)、24日(日)に2017年上演『花街詞合鏡』(くるわことばあわせかがみ)、25日(月)に2018年上演『積思花顔競』(つもるおもいはなのかおみせ)、26日(火)に2019年上演『今昔饗宴千本桜』(はなくらべせんぼんざくら)、27日(水)に2021年上演『御伽草紙戀姿絵』(おとぎぞうしこいのすがたえ)通常版、28日(木)に歌舞伎を初めて観る人にもわかりやすく、親しみやすい解説つきの『御伽草紙戀姿絵』音声ガイド版を放送する。


「超歌舞伎」過去作品再放送番組(視聴無料)スケジュール

2016年上演 『今昔饗宴千本桜』
・日時:2022年4月23日(土)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485542

2017年上演 『花街詞合鏡』
・日時:2022年4月24日(日)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485563

2018年上演 『積思花顔競』
・日時:2022年4月25日(月)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485577

2019年上演 『今昔饗宴千本桜』
・日時:2022年4月26日(火)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485592

2021年上演 『御伽草紙戀姿絵』通常版
・日時:2022年4月27日(水)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485610

2021年上演 『御伽草紙戀姿絵』音声ガイド付き
・日時:2022年4月28日(木)20時00分~
視聴URL:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv336485625

<「DOOR」ニコニコ超会議エントランス>※4月23日オープン
https://door.ntt/web/rooms/niconico2022_entrance.html


「超歌舞伎 Supported by NTT」公演概要
演目名 永遠花誉功(とわのはなほまれのいさおし)
日時 2022年4月29日(金)13:00~/16:00~
2022年4月30日(土)13:00~/16:00~
出演者 金輪五郎今国:中村獅童氏
太宰少弐息女苧環姫:初音ミク
太宰少弐後室定高:中村蝶紫氏
蘇我入鹿:澤村國矢氏
入鹿家臣宮越玄蕃:片岡千次郎氏
入鹿家臣荒巻弥藤次:中村いてう氏
中納言安倍行主:中村獅一氏 ほか
脚本 松岡亮氏
演出・振付 藤間勘十郎氏
劇中曲 cosMo@暴走P 作詞・作曲『初音ミクの消失』 他
主催 ニコニコ超会議実行委員会
製作 松竹株式会社/株式会社ドワンゴ
制作協力 クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
超特別協賛/技術協力 NTT

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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