今回はイギリスのロボットメーカー、Consequential Roboticsが開発したバイオミメティックロボット「MiRo(ミロ)」を紹介する。
Consequential Roboticsとは?
MiRoはイギリス、ロンドンに本拠を構えるConsequential Roboticsが開発しているロボットだ。

Consequential Roboticsはホームケア、健康、教育、ライフスタイル向けのソリューションを提供するサービスロボットを開発することを目的に立ち上げられたベンチャー企業。

Consequential Roboticsの創業メンバーは、世界的に著名なデザイナーのセバスチャン・コンラン(あのザ・コンランショップ創業者の長男)、シェフィールド大学ロボティクス研究所のトニー・プレスコット教授、バイオミメティック・ロボティズムのベン・ミッチンソン博士など、豪華な顔ぶれとなっている。
MiRoとは?

MiRoはバイオミメティックロボットだという。バイオミメティクス(biomimetics)とは生態模倣、自然に学ぶモノ作りの考え方だ。MiRoは見た目は犬とロバを組み合わさえたような、可愛らしい哺乳類を模したデザインのロボットだ。この内部に動物の脳をお手本にした制御システムを採用することで、動物のように考え、動くロボットを目指している。

MiRoの利用用途はまだ現時点では家庭用ではなく、研究と教育に主眼を置いている。ソーシャルなコンパニオンロボットが開発可能な自律型ロボットプラットフォームを提供することで、この研究を加速させるというのが目的だ。

本体には各種センサーが大量にかつ適切な場所に組み込まれている。ステレオビジョン(目)、マイク(耳)、超音波測距(鼻)、4つの光レベルセンサー(ボディ脇)、赤外線崖センサー(ボディ下部)、タッチセンサー(頭、ボディ)、ツイン加速度センサー(内部)、ジョイント位置センサー(関節)、温度センサー(内部)、電圧モニター(内部)などだ。
また表現力豊かにコミュニケーションを可能にするため、尻尾、まぶた、耳、頭などのパーツは滑らかかつ高速に動かせるという。

MiRoの首は3自由度(リフト、ピッチ、ヨー)を持つ。また両耳は回転し、尻尾が動き、まぶたも開閉できる。また動物らしい発声を行うオンボードスピーカーも内蔵されている。ボディ下部には車輪がついており部屋の中を自由に動くことができる。

現時点では一般消費者向けの完成品ではなく、ロボット工学の専門家が使用するためのツールという位置づけだ。今買えるのは「MiRoロボットプラットフォーム」という開発者向けのロボットキットだ。価格は2,200ポンド、日本円でおよそ32万円だ。なお3台以上のオーダーで5%オフ、5台以上で10%オフになる割引もある。
MiRoのSDKは?
開発者向けのロボットキットを購入することで開発環境が使えるようになる。
動物の脳と行動に関する20年間の研究に基づいて作られたというMiRoの脳ベースの生体模倣制御システムを、開発環境から直接制御することも可能だ。またMiroはROSノードとして簡単に設定できるようになっている。

既に開発者向けドキュメントも整備されている。

MiRo-Simと呼ばれる3Dシミュレーターもキットに含まれている。
MiRoの動画
以下オフォシャルに公開されている動画をいくつか紹介する。
MiRoの動きはかなり動物っぽいのがわかると思う。特にまぶたの動き、首の動きの組み合わせにより、MiRoが生きているように感じる。
ロボスタ / MiRo








