株式会社Preferred Roboticsは、藤次郎の製造工場において自律搬送ロボット「カチャカプロ」2台を導入したと発表した。
1953年創業の藤次郎は、新潟県燕市でステンレスを用いた「抜刃物」製法による刃物製造を行い、1日約3000丁を生産する。海外のプロにも広く愛用される同社製品は、国内外からの需要が増加しており、2025年7月に新たな製造工場を稼働させた。

新工場稼働で生まれた搬送課題
新工場の稼働により生産能力は向上した一方、工程間の物理的な距離が拡大。約20kgにもなる包丁入りの重い箱を男女問わず職人が搬送する必要が生じ、身体的負荷の増大と生産性低下が新たな課題となった。この課題解決策としてカチャカプロの導入が検討された。
5工程・9ルートをシャッター越えで自動搬送
導入した2台のカチャカプロは、検査工程で微細な傷が見つかった製品を研磨・修理工程へ戻す搬送業務を担う。「包装場(検査場)」「磨き場」「刃付け」「ブラスト」「柄入れ」の5工程間に9つの搬送ルートを設定し、4つのシートシャッターを通過しながら各目的地へ搬送している。

タブレットによる直感的な操作性により、現場の若手作業員がわずか1日で使いこなせるようになった。レイアウト変更時の走行ルート再設定など、柔軟な運用も実現している。
月間1,000回超の搬送削減、付加価値業務を1日1時間弱創出
導入の最大の効果は、職人が手を止めて重い箱を運ぶ作業の削減だ。カチャカプロは1日平均54回の自動搬送を行い、月間換算で1,000回以上の「作業中断を伴う運搬作業」が削減された。
身体的負担の軽減に加え、生産や品質検査といった付加価値を生む業務を1日あたり1時間弱創出することにつながっている。

Preferred Roboticsは、富士経済が発行した「2026年版 国内自律走行ロボット市場分析」においてAMR国内市場のメーカーシェア1位を獲得している。



