米国でのスマートスピーカー普及率は24%へ増加、複数台所有も人気。用途は音楽再生や情報検索など ニールセン調査結果

2018年9月27日、ニールセンがMediaTech Trender Surveyにおいて米国での最新スマートスピーカーの調査結果を発表した。米国の2,000人の消費者に対して、四半期ごとに行われている調査だ。

調査結果によれば、米国でのスマート・スピーカー所有率は2018年第2四半期は24%に増加した。2018年第1四半期は22%だった。また、スマートスピーカーを所有する米国家庭のうち、10人に4人(5人に2人)が家庭内に複数のデバイスを使っているという。全体的に米国でのスマートスピーカーの所有率は高まり、さらに所有家庭においては複数台所有にシフトしている様子が分かる結果となっている。

今回のレポートの中からスマートスピーカーの利用動向に関する結果を一部紹介する。

スマートスピーカーの用途

Image: Nielsen.com

音楽(90%)、天気・渋滞などのリアルタイム検索(80%)、トリビアや歴史などの情報検索(75%)、ニュース、雑談、アラーム・タイマー(68%)などが続いている。

音楽、検索、ニュース、アラーム、タイマーなどは以前から人気の用途として常に上位にきているものだが、今回「雑談」も上位に入ったのは目新しいところ。音声アシスタントの性能が向上したことを伺わせる結果だろう。


スマートスピーカーに接続するデバイス

Image: Nielsen.com

音声アシスタントを利用する端末としては、スマートフォン(32%)、TV(23%)、オーディオシステム(18%)、照明とサーモスタット(各17%)、セキュリティシステム(12%)と続いた。

スマートホームデバイスとしては上位となった証明、サーモスタットだが依然17%であり、伸びしろはまだまだありそうだ。


スマートスピーカー時間帯別利用状況

Image: Nielsen.com

平日・週末問わず朝から夜12時に向かって利用時間は伸びることがわかる。また、朝5〜9時のみ平日のほうが利用時間が長い。

結果、1日全体での利用時間は週末は平均72分、平日は平均65分。週末のほうが利用時間が長かった。

Source:nielsen.com

僕はこう思った:

Adobeは2018年8月の米国でのスマートスピーカー所有率は32%と発表しています。それに比べると今回の所有率24%は低めの数値となっています。いずれにせよ引き続き増加トレンドにあることは間違いなさそうです。


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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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