「小田急MaaS」の実現に向け企業間連携に合意!WHILL、ドコモ・バイクシェア、タイムズ24など4社と
小田急電鉄株式会社は、小田急電鉄が目指す「小田急MaaS」の実現に向けて、システム開発やデータ連携、サービスの検討を相互に連携・協力することを4社と合意した。協力する4社は、パーソナルモビリティとMaaSの二つを事業の柱としているWHILL株式会社、経路検索システム「駅すぱあと」を展開する株式会社ヴァル研究所、24時間無人時間貸駐車場「タイムズ」を運営するタイムズ24株式会社、NTTドコモの子会社である株式会社ドコモ・バイクシェア。
小田急グループは2018年4月、「中期経営計画」で、次世代モビリティを活用したネットワークの構築で将来像に「多様なモビリティサービスを1つのサービス(MaaS)として利用者に提供」との文言を盛り込んでおり、「小田急MaaS」は、小田急グループが保有する多様な交通サービスや生活サービスを、パートナーと連携しながらシームレスに連動させて、1つのサービスとして利用者に提供するものだ。
ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を 1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念。利用者はスマートフォンのアプリを用いて、交通手段やルートを検索、利用し、運賃等の決済を行う例が多い。
「小田急MaaS」の具体的な施策
小田急電鉄は今回の合意に基づき、「小田急MaaSアプリ」(仮称)の開発を開始。アプリを通じて、目的地までの移動はもちろん、目的地での楽しみ方の提案から、飲食や宿泊などの予約・決済までを一括して提供するネットワークの構築を目指している。
同アプリでは、ヴァル研究所の検索エンジンと連携し、小田急グループの鉄道やバスなどの交通データのほか、タイムズ24のカーシェアリングサービスの所在地や車両空き情報などのデータ表示、ドコモ・バイクシェアのサイクルポートの所在地や自転車貸出可能台数などのデータ表示を可能にする。
また、WHILL株式会社は公共交通機関を降りた後のラストワンマイルの移動手段として連携。2019年末までに、箱根エリアと新百合ヶ丘・町田エリアで、利用者のニーズなどを確認する実証実験を実施予定。実証実験では、各エリアの交通サービスの情報提供のほか、小田急グループの商業施設などとも連携して、おすすめ店舗や割引優待を提供するなど、公共交通機関の利用とともに商業施設などの利用促進も目指している。
5社は、各社の持つ強みを融合し、社会や地域の持続的な発展に寄与すると共に、今後も幅広くパートナーを拡大しながら、「小田急MaaS」を通じて、移動手段と生活シーンのサービスをシームレスに連携し、利用者が自由に、安心して、快適に移動できる社会の実現を目指すとのことだ。
なお、WHILL株式会社は、同連携を皮切りとして、MaaS事業を一層加速させるとしており、同時にパーソナルモビリティ事業においても、米国ラスベガスにて2019 年1月8日(現地時間)から開催される「CES 2019」にて新技術の発表を予定している。
※冒頭の写真は各社のホームページより引用