オンデマンド型交通は普及するか? ソフトバンクとトヨタの共同事業MONETが「おばら桜バス」と配車プラットフォームの実証実験

「オンデマンド交通」とは、利用者が事前に予約することでその都度、それに合わせて運行する地域の公共交通のこと。予約があるときにだけ運行する。「デマンド交通」とも言われる。現時点での位置付けとしてはタクシーとバスの中間のようなイメージ。利用したいときだけに申込む一方、乗り合いのため、目的地に直接向かってくれるとは限らない。ユーザのニーズに応じて運行経路等をフレキシブルに変えることができるので、人口減少や高齢化が深刻な地域の活用などに期待されている。既に導入されている地域もあるが、一方で既に廃止されているところもある。

豊田市と、MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)は、MONETのオンデマンド型交通向けの配車プラットフォームを活用して、オンデマンドバス「おばら桜バス」を運行する実証実験を、2019年2月27日に開始することを発表。実証実験では、豊田市小原地区に住む一部の人にバスの乗客として参加してもらい、MONETのプラットフォームを活用したオンデマンドバスの運用方法や利便性が検証される予定。

MONETは、新しいモビリティサービスの構築を目指すソフトバンクとトヨタの共同出資会社とその事業。トヨタが構築したコネクティッドカーの情報基盤である「モビリティサービスプラットフォーム」と、ソフトバンクの「IoTプラットフォーム」を連携させ、車や人の移動などに関するさまざまなデータを活用することによって、移動における社会課題の解決や新たな価値創造を可能にする未来のMaaS(Mobility as a Service)事業として展開。

同社はまず、利用者の需要に合わせて配車が行える「地域連携型オンデマンド交通」や「企業向けシャトルサービス」などを、全国の自治体や企業向けに展開していく方針で、2019年度中に豊田市、横浜市、福山市でオンデマンドバスの実証実験を行う予定。



実証実験概要

「おばら桜バス」は、乗降するバス停や日時、人数を指定して利用することが可能な小原地区内を運行するオンデマンドバス。今までは、「利用者の名前」「利用したい日時」「乗りたいバス停と降りたいバス停」を指定・登録することで利用することができたものの、予約や申込みは電話のみの対応だった。MONETのプラットフォームの導入により、電話に加えてスマートフォンの専用アプリで手軽に「おばら桜バス」を予約することが可能になる。

また、バス車内にはタブレットを設置し、予約状況に応じた最適な運行ルートをドライバーに提示。バスの運行管理者は、専用の管理者画面から運行状況を確認することができる。

■実証実験の概要
・開始日
2019年2月27日

・運行時間
午前6時~午後7時(平日のみ)

・運行車両
トヨタ プリウスα 2台(乗客の定員:4人)

・参加者(乗客)
小原地区に住む一部の方

・乗車料金
大人:200円、小学生:100円、未就学児:無料

同実験は、2月27日(水)に豊田市小原区内で行われ、小原地区に住む一部の方が利用することができる。

なお、オンデマンド交通のプラットフォーム自体は、アプリで簡単に乗車地と降車地(目的地)が指定でき、決済なども行える可能性があるため、将来の自動運転バスや自動運転タクシーとの連携も期待できる。


全国の17自治体と連携を発表

MONETは自動運転社会の実現を見据え、豊田市を含めた全国の17自治体と連携を開始しており、2019年度中に残りの横浜市と福山市でオンデマンドバスの実証実験が行われる。

全国の17自治体
安平町(北海道)、仙北市(秋田県)、横浜市、鎌倉市(神奈川県)、加賀市(石川県)、伊那市(長野県)、岐阜市(岐阜県)、藤枝市(静岡県)、名古屋市、豊田市(愛知県)、大津市(滋賀県)、川西市(兵庫県)、福山市、府中市、東広島市(広島県)、嘉麻市(福岡県)、菊池市(熊本県)
関連サイト
MONET Technologies

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ロボスタ編集部
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