GITAI、宇宙作業用の人型遠隔操作ロボットを開発 宇宙作業コストを10分の1へ

分身ロボットを開発するGITAIは、商用宇宙ステーション内の宇宙飛行士の方の作業を代替する遠隔操作ロボットのプロトタイプ6号機を開発したことを発表した。プロトタイプ6号機は、インターネットを経由して超遠距離間でも細かい作業が可能な人型遠隔操作ロボットだ。

専用OS、360°映像データの低遅延通信技術、360°映像データの削減・圧縮技術、負荷低減技術、NAT越え技術、Robotics Software、Haptics、Sound(音声同期)、Motion Capture、Robotics Hardwareの全てを自社開発することで、宇宙での限定的なネットワークインフラ上でも宇宙ステーション内で作業可能な世界最高性能のロボットを実現している。

近年の世界における宇宙開発競争の激化に伴い、宇宙での作業の需要が急増しており、特にISSに代表される地球低軌道宇宙ステーションは、2025年までにISSの民営化が決定され、米国民間企業を中心に宇宙ホテルや科学実験用宇宙ステーション等の商用宇宙ステーションも複数建設される等、作業の需要が急増している。

しかし、現状唯一宇宙での作業が可能な宇宙飛行士は宇宙放射線等の安全性のリスクから1回の滞在で約3ヶ月程度しか宇宙に滞在できず、また水や食料等の補給物資も必要となることから頻繁にロケットを打ち上げる必要があり、ロケット打ち上げコストを含めた宇宙飛行士のコストは1人あたり年間438億円程度かかるのが現状だという。

GITAIは宇宙ステーション内の作業を宇宙飛行士の代わりに長期間現地で作業可能なロボットで実施できるようにすることでロケットの打ち上げ回数を減らし、宇宙での作業コストを10分の1にすることを目指している。

GITAIは本社をサンフランシスコに、日本支社を目黒区に置く分身ロボットの開発企業。代表を務めるのは中ノ瀬翔氏。同氏はIBMに3年間勤務したのち、2013年にインドに移住してITベンチャーCloudLancer India Pvt.Ltd.を設立、CEOに就任。2016年7月25日、「GITAI Inc. (旧社名: MacroSpace Inc.)」を設立した。

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ロボスタ編集部

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