KDDIら睡眠サービス提供開始へ センサー活用で睡眠の質を判断、アドバイスで改善目指す

KDDIとニューロスペースは、SleepTechを活用した睡眠サービスを提供開始することを発表した。睡眠サービスの第一弾となるのは、フランスベッドが発売する高精度睡眠計測デバイス内蔵のスマートマットレスで睡眠のモニタリングと、モニタリング結果から睡眠改善のためのアドバイスを受け取ることができるサービスだ。

睡眠サービスは、高精度に睡眠を計測可能な「睡眠センサー」、睡眠状態の見える化と個人化したアドバイスを受け取れる「睡眠アプリ」、睡眠に関係する環境情報の取得や睡眠状態等を基にした環境制御を行う「ホームIoT」の3つで構成されている。



「睡眠アプリ」は「睡眠センサー」から心拍数・呼吸数・身体の動きなどの睡眠状態をリアルタイムで計測し、計測結果をアプリから睡眠スコア・睡眠時間・睡眠の深さなどの項目別に確認することができるというもの。さらに「with HOME アプリ」に対応したセンサーを組み合わせることで、寝室の温度・湿度・照度、マットレス内の温度、湿度を計測することができ、睡眠のアドバイス精度が向上する。

ユーザーは、毎日自身の睡眠状態を高精度に計測でき、その結果を日々確認しながらより良い質の睡眠を取るためのアドバイスを受け取ることが可能になる。アプリは、利用開始日から2ヶ月間無料で利用でき、3ヶ月目から月額790円が必要となる。



睡眠サービス第一弾

睡眠サービスの第一弾協業プロジェクトは、フランスベッドと共同で睡眠センサーがあらかじめ内蔵されたスマートマットレスを展開。これにより、購入者がマットレス購入後に自身の睡眠をモニタリングし、睡眠改善のためのアドバイスを受け取ることができるようになる。また、フランスベッドと共同で、これまで売り切りのビジネスモデルが中心であった寝具の販売において、販売後のユーザーへの継続的な付加価値提供を行うサービスモデル展開への試行を行い、寝具業界としての新しい試みにチャレンジする。



同サービスは2019年3月15日に発売・サービス開始が予定されている。マットレスの価格は168,000円(税別)で、アプリ利用料は月額790円(利用の3ヶ月目から)。なおトライアルキャンペーンにより2019年8月31日まではアプリ利用料が無料となる。



昨年、実証実験を実施

両社は、従業員の睡眠改善の可視化、および睡眠解析プラットフォームの有効性についての実証実験を昨年の4月に実施している。実験は、KDDIの社員を対象に行われ、約一ヶ月におよぶ睡眠計測と改善行動のレコメンデーションを通じて、可視化、および睡眠解析プラットフォームの有効性の実証とブラッシュアップが行われた。


睡眠不足・不調が起こす問題

睡眠課題による日本の経済損失の額は15兆円(2016年11月ランド研究所調査)と発表されており、「仕事のパフォーマンス劣化による経営効率の低下」「若年期の学校成績不振による個人の能力開発の妨げ」「死亡率上昇による労働人口の減少」など睡眠課題に起因する経済損失への影響が言われている。また、2018年5月に発表された産業医科大学の研究(Nagata T, et al., J Occup Environ Med. (2018))では、日本企業のプレゼンティーイズム損失の内訳は肩や首の凝り(14%)に続いて、睡眠不足が2番目に大きい損失(11%、1人あたり年間約3.4万円)となっており、企業成長や企業価値の向上においても睡眠課題が大きく影響を及ぼすことが判明している。

ニューロスペースが20代〜50代の男女800名を対象として実施した「睡眠負債」に関する実態調査の結果、半数以上(約58%)は自身の睡眠に何らかの不満を抱えており、また睡眠の満足度は日中の生産性にも影響を及ぼしていることが分かったという。自身の睡眠の改善については約9割が意欲的でありながらも、その半数は行動に移せていない現状が明らかになった。

今後ニューロスペースとKDDIは、睡眠×ホームIoTでコラボレーション可能な住宅・健康サービス等を提供する企業との協業を検討し、日々計測できる睡眠ビッグデータを活用した新規サービスの創出にも力を入れていく。

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山田 航也
山田 航也

横浜出身、1998年生まれの20歳。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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