本田技研、脳や人工知能の研究を行う「CiNet」とのヒト研究を開始 安全で安心なモビリティー・ロボティクス技術を

Hondaの研究開発子会社である本田技術研究所は、脳・人工知能研究に関する代表的な研究機関である脳情報通信融合研究センター「CiNet(シーネット)」と、脳科学を用いたモビリティー・ロボティクス領域におけるヒト研究を今月から開始したことを発表した。

Hondaは、2019年4月に、移動と暮らしにおける価値の革新的進化と創造を担うことを目的に、先進技術研究所を本田技術研究所内に新設した。今回、この先進技術研究所が中心となり、ヒトとモビリティー・ロボティクスの係わり方について、CiNetと共同研究を進める。具体的には、ドライバーとクルマが一体化したような運転操作感や、最適なヒューマン・マシン・インターフェースなどを、脳科学を用いて解明していくという。これにより、より安全・安心で快適なモビリティー・ロボティクス技術開発の基準作りを目指す。

脳情報通信融合研究センター(CiNet: Center for Information and Neural Networks)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と大阪大学に所属し、大阪・吹田市を拠点とする研究機関。脳の機能に関する基礎研究に加え、情報通信技術、ブレイン・マシン・インターフェース、脳機能計測、ロボット工学など異分野融合により脳情報科学の応用研究を進めている。

Hondaは創業以来「技術は人のためにある」という考え方に基づき、より良い商品・技術の開発に取り組んできた。昨年の12月には、米国ネバダ州ラスベガス市で開催された世界最大級の家電見本市「CES 2019」に出展し、移動型ロボット「パスボット」、自律移動車「Autonomous Work Vehicle」、そして、データ蓄積・共有、通信制御、状態遷移、ロボット間連携などの共通機能を、APIやSDKといったインターフェースやパッケージとした「Honda RaaS Platform」などを展示した。

ホンダは、自動運転技術の進展やモビリティーやロボティクスのサービス化など、取り巻く環境は大きく変化し、ヒト研究の重要さはこれまで以上に高まっていると説明している。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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