【速報】遠隔操作ロボットが接客する「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」2019年もオープン!外出困難な方たちに社会参加の道を切り拓く

あらゆる人たちに、社会参加、仲間たちし働く自由を。
たとえ寝たきりになっても、仲間たちと働く自由を。

これらをコンセプトに、「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」が期間限定オープンした。

「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」が今年もオープン、分身ロボット「OriHime-D」があいさつ。操縦は重度障がいで外出困難な方たちも(「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」オープン後の風景)

遠隔操作ロボット(分身ロボット)が接客するカフェだが、最大の特徴はロボットを操作している人が、ALSなどの難病や重度障がいで外出困難な方たちだということ。「分身ロボットカフェ DAWN」の期間限定オープンは昨年に続き2回目。そのため名称に「ver. β 2.0」と記されている。

(「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」オープン後の風景)

場所は東京・大手町の大手門タワー・JXビル1階「3×3 Lab Future」(サンサン・ラボ・フューチャー)内(「大手町」駅から徒歩数分)。2019年10月7日(月)~10月23日(水)までの期間限定。


1千万円を超える人々の支援があと押し

オープン初日の本日、オープニングセレモニーが開催され、主催者である株式会社オリィ研究所の吉藤オリィ氏、分身ロボットカフェアドバイザーの乙武洋匡氏、協賛社より花王株式会社、日本生命保険相互会社、日本電信電話株式会社、場所を提供する三菱地所株式会社からそれぞれ登壇した。

また、オープニングセレモニーでは吉藤氏と協賛企業、OriHime-Dによるテープカットも行われた。

写真むかって左から、山内千鶴氏(日本生命保険相互会社 取締役 常務執行役員)/長谷部佳宏氏(花王株式会社 代表取締役 専務執行役員)/ 吉藤オリィ氏 / OriHime-D(パイロット永廣柾人氏)/ 澤田純氏(日本電信電話株式会社 代表取締役社長)/ 谷澤淳一氏(三菱地所株式会社 代表執行役執行役副社長)

また、テープカットの前に、吉藤氏とOriHime-Dのパイロット永廣氏が会話し、どのように操作しているのかが解説された。その部分は動画でどうぞ。(テープカットまで収録)

■OriHime-Dをどのように操作しているのか?



来店して体験するのに必要なチケットは、「分身ロボットカフェ体験チケット」として、前回同様クラウドファンディングで募った。その結果、1千万円以上の支援(参加希望含む)があり、再度の実現に至ったが、吉藤氏は「2回目とあって、内心は苦心すると思っていた。それが多くの皆さんの支援があり、1千万円を超えて驚いている」と語った(目標金額300万円 達成率347%)。なお、当日空席が発生した場合のみ、10時から当日券が店頭で発売される。満席でも展示ゾーンは入場無料、予約なしで見学できる。

株式会社オリィ研究所 共同創設者 代表取締役所長 吉藤オリィ氏

乙武氏は「”五体不満足”を出版してからもう21年が経つ。今ではバリアフリーを実現するには3つの柱が必要だと感じている。「人々の意識」「制度」そして「テクノロジー」。最新のモーターを採用したロボット義足に関わっていて、それもテクノロジーだが、それ以上に注目しているのがオリィさんのこのプロジェクト、非常に共感している」と語った。

分身ロボットカフェアドバイザーの乙武洋匡氏。「期間中もOriHimeはどんどん進化していくし、これからもずっと注目していって欲しい」


前回から大きく進化

前回は、OriHime-Dが中止で接客を行っていたが、今回は各テーブルに小型のOriHimeを配置し、ロボットも操作するパイロットの数も増員した。パイロットは100名の応募があり、その中から30名が参加する(前回は10名)。

今回は注文受けや接客会話は小型のOriHimeが担当。各テーブルに1台ずつ常設されている(「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」オープン後の風景)

ALSなど重度の障がいの場合、手足を動かしたり話すことができない人もいる。その人たちがロボットを操縦したり、ロボットが代わりに言葉を発して意思を伝えられるように、「視線入力」の機能も強化した。

分身ロボット「OriHime-D」に手を振る吉藤氏。手を振って応える「OriHime-D」は重度の障がいを持つ永廣氏が操縦している

分身ロボット「OriHime-D」を操縦するパイロットの代表として永廣柾人氏もOriHime-Dを通じて登場し、報道陣からの質問に答えた。


13時、ついに「分身ロボットカフェ DAWN ver.β2.0」オープン

今回の「ver.β2.0」はひとつのテーブルに対してロボットが2体で接客を行う。前回は身長120cmのOriHime-Dが注文受けと配膳の両方を担当したが、「ver.β2.0」は各テーブルに小型のOriHimeを常設し、テーブルごとの注文受けや和やかな会話を担当する。


テーブルは全部で6基あり、それぞれに小型のOriHimeが配置されている。ただし、OriHimeのパイロットは3名。1名が2テーブルのOriHimeをワープして移動し(パイロットが自身で別のテーブルのOriHimeに切り替える)担当するしくみ。

注文受けはテーブルのOriHimeが担当(「分身ロボットカフェ DAWN ver. β 2.0」オープン後の風景)

注文した飲み物は大型のOriHime-Dが運んでくる。OriHime-Dは昨年同様、ライントレース式で移動する。OriHime-Dのパイロットももちろん会話ができるので、配膳時にテーブル客との会話を交わして和ませていた。



■動画 OriHimeの注文受けからOriHime-Dによる配膳まで

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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