98%以上の精度でマグロを自動カウント ヤンマー舶用システムが「自動魚数カウントシステム」を発表

ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマー舶用システム(以下、YMS)は、画像認識技術を用いたマグロ向けの「自動魚数カウントシステム」の受注を2021年4月1日より開始することを発表した。


98%以上の精度でマグロを自動カウント

養殖業では各養殖網内の生産数や給餌量管理のため、網内の魚数把握が必要不可欠。また昨今では世界的な資源管理のため、天然の小型マグロ(ヨコワ)を漁獲し、養殖種苗として使用する際に、正確な漁獲数を報告することが求められている。現在行われている計数作業では漁獲した全数を釣り上げての計数や、養殖網へ移動時などの水中映像を複数人が目視で計数するなど、計数作業自体に多大な労力が必要。

このような養殖業が抱える課題を解決するためYMSは魚数の計数作業の省力化に貢献する商品「自動魚数カウントシステム」を開発。コアとなる画像認識と処理技術はヤンマーホールディングスの中央研究所が独自開発し、さらに専用設計の水中カメラおよび画像処理PCなどのハードウェアを含めた統合システムにより養殖現場でリアルタイムの自動計数が可能となっている。


自動魚数カウントシステムの活用イメージ

YMSで想定している最適な条件下においては98%以上の精度でマグロの自動カウントに成功している。販売予定価格は600~900万円(仕様により異なる)。今後、資源管理のための漁獲数報告や作業工数、給餌費用の低減など水産業界の効率化、発展に貢献していく。


主な特長

・​計数機材一式が独立した製品で、養殖の現場で映像撮影中もしくは撮影後直ちに、解析、計数結果を確認できる。

・水中映像撮影の専用カメラは水中設置後でも遠隔操作による画角調整機能を有し、水中でのカメラ固定・調整作業時間の低減が可能。

・自動解析に影響を及ぼす、自然環境による映像内の外乱影響を表示する機能があり、影響を少なくするための調整機能(画角・明度)を有している。

・外乱影響が発生した映像でも自動解析後の手動計数補正が容易にできるよう、画面表示と補正機能を有している。(映像に自然環境の外乱影響が含まれる場合は、自動解析処理後に計数補正が必要)

自動魚数カウント動画例


モニターテストの実施について

同商品は水産会社のマルハニチロ 増養殖事業部の協力を得て開発を進めている。また、量産化を見据えて、様々な環境下における精度評価を目的にマルハニチロの複数の現地フィールドを提供してもらい、モニターテストを実施している。

モニター募集について
本商品の導入についてご検討の場合は、下記のお問合わせ先までご連絡をお願いいたします。
詳細な商品情報やモニターに関するご案内についてご説明いたします。
※計数の対象魚種はマグロです。
※モニター台数に限りがございますので、諸条件を検討の上、決定させて頂きます。
〇モニター開始予定時期:2020年12月中旬以降
〇お問合わせ先:ヤンマー舶用システム株式会社 海洋ソリューション推進部
TEL:072-773-5862/E-mail:YMS-Kaiyou-Solution@yanmar.com


ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

PR

連載・コラム