
凸版印刷株式会社はスマートフォンとNFC接続し、ゲームや音楽演奏などのデジタルコンテンツと連動するインタラクティブパッケージを開発したことを発表した。
同製品はNFCに対応することで、パッド型スイッチを指で押す、叩くといったアクションと、スマートフォンの画面表示や音声が連動し、インタラクティブな体験を楽しむことができる。また、パッケージに搭載されたLEDをバッテリー無しでスマートフォンからの給電により点灯させることや、ID認証システムとの連携でセキュリティ機能を持たせることも可能。同製品は2021年7月7日(水)と8日(木)に上海で開催されるラグジュアリーブランド向けパッケージの国際展示会「Luxe Pack Shanghai 2021」の凸版印刷ブースに出展される予定。
(上の画像はスマートフォンとNFC接続するインタラクティブパッケージ(ギフトボックスタイプ試作品))
開発の背景
デジタルシフトが急激に進み消費行動が大きく変容する中、商品マーケティングにおいてはスマートフォンなどのデジタルデバイスを通した顧客体験の向上、購買体験の向上など、消費者との接点を効果的に活用して最適な顧客サービスを提供することが重要な経営課題となっている。
凸版印刷が今回開発したNFC対応インタラクティブパッケージを商品包材に使用することで、スマートフォンアプリと連動した様々な顧客体験を実現できる。また、ID認証による安全性やスマートフォンからのワイヤレス給電によりバッテリーレスで簡単に動作する高いユーザビリティをもちあわせている。
NFCはRFID(Radio Frequency IDentification)と呼ばれる無線通信による個体識別の技術の一種であり、近距離無線通信の技術を統一化した世界共通の規格。ICチップを内蔵したNFCタグをNFCのリーダ・ライタ機能を有する機器により読み取り・書き込みを行うことができる。
製品の特長
1.スマートフォンとパッケージがワイヤレスで連動
近距離無線通信の国際標準規格NFCに準拠しているため、パッケージに近づけるだけでスマートフォンを接続、パッケージに組み込まれたコントローラーでスマートフォンのアプリやコンテンツを操作することができる。Bluetooth等でのペアリングも不要(パッケージに対応したスマートフォンアプリが必要)。
2.様々な形状のパッケージへ組み込み可能
内蔵されるコントローラーモジュールはアンテナモジュールやスイッチ類など入出力デバイスの構成をカスタマイズできるため、ギフトボックスなどの紙製パッケージや、プラスチック成型品、ダンボール箱など、様々な種類のパッケージへの搭載が可能。また、使用用途・条件に合わせて、スイッチやLEDライトなどの部品を組み合わせることができる。
3.NFC給電によりバッテリー不要で動作
コントローラーの操作やLEDの発光など全ての電源をスマートフォンからのワイヤレス給電でまかなうため、パッケージ本体にバッテリーを搭載する必要がない。
4.ID認証システムとの連携により、コンテンツなどのセキュリティを確保
パッケージに内蔵されるNFCタグに付与されたIDがID認証システムで正しく認証された時のみ、アプリやコンテンツが起動するなど、セキュリティ性の高い顧客体験の提供が可能となる。
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山田 航也
横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。