シャープのウェアラブル機器向け超小型近接センサー「GP2AP130S00F」量産開始 I2C通信対応 業界最小クラスを実現

シャープ福山セミコンダクター株式会社はI2C通信対応で業界最小クラスのウェアラブル機器向け近接センサ「GP2AP130S00F」を開発、2021年5月から量産を開始したことを発表した。
「I2C」はInter-Integrated Circuitの略称で、フィリップスが提唱したシリアル通信インターフェース。「アイ・アイ・シー」や「アイ・スクエアド・シー」と読むが、そのまま「アイ・ツー・シー」と呼ぶ場合も増えてきた。


超小型・低消費電流設計で組み込みが容易

ウェアラブル機器市場はスマートフォン向けなどに採用されているTWS(完全ワイヤレスステレオ)イヤホンをはじめ、今後、普及が期待されるVRゴーグルやスマートグラス、さらには生体情報のモニタリング機能を搭載した機器などを含む成長分野。これらの機器では物理スイッチを搭載せず、機器の着脱を自動的に検知して音楽再生の一時停止などの制御を可能にする近接センサの採用が進んでいる。そうした状況の中、ウェアラブル機器のデザインにより高い自由度を持たせるべく、近接センサの小型化へのニーズが高まっている。

近接センサ「GP2AP130S00F」は同社が長年のオプトデバイス開発を通じて培ったパッケージ技術や光信号処理技術により、業界最小クラスの本体サイズを実現。また、平均消費電流Typ.40 μA(回路部ならびに発光部の消費電流の合計)の低消費電流設計により、バッテリーの長時間駆動を実現するとともに、独自の外乱光ノイズキャンセル回路を採用し、太陽光の下など、赤外波長成分が多い屋外環境(太陽光下10万Luxの場合)においても誤作動を抑制する。


ウェアラブル機器向け超小型近接センサ「GP2AP130S00F」の特徴

【GP2AP130S00Fの主な特徴】
1.超小型・低消費電流設計により、さまざまなウェアラブル機器への組み込みが容易
2.耳などへの着脱を自動検知し、スイッチ操作なしにウェアラブル機器の制御が可能
3.外乱光耐性が高く、屋外でも誤作動を気にせずに使用可能

左:近接センサ<GP2AP130S00F>、米粒とのサイズ比較
品名 近接センサ
形名 GP2AP130S00F
サンプル価格 100円(税込)
量産開始 2021年5月
月産個数 300万個
仕様 外形寸法:幅1.75mm ×奥行1.0mm ×高さ0.35mm

電源電圧
回路部:1.7 ~ 3.6 V
発光部:2.7 ~ 3.6 V

平均消費電流:Typ. 40 μA

通信Interface(出力形式):I2C(アドレス2ch対応)

検知距離:Typ. 40 mm

発光波長(IR VCSEL):Typ. 940 nm

動作温度:-20 ~ +85 ℃

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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