分身ロボットカフェ「期間限定地域キャラバンカフェ」福岡と札幌で開催 特別支援学校の生徒が遠隔就労

分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)の開発・提供を手掛ける株式会社オリィ研究所と神経科学領域における医薬品開発のパイオニアであるバイオジェン・ジャパン株式会社は、難病や重度障がいなどで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客を行う「分身ロボットカフェDAWN ver.β」(ドーン バージョンベータ)の期間限定地域キャラバン店において、重度肢体障がいを持つ生徒達のための「遠隔就労体験プログラム」を実施することを発表した。

「分身ロボットカフェDAWN ver.β」(ドーン バージョンベータ)の期間限定地域キャラバンカフェは福岡と札幌の2ヶ所で実施する。第一弾となる福岡開催は2022年11月12日(土)から11月27日(日)までの16日間を予定し、会場は西日本シティ銀行のココロ館・ココロガーデン内にある「ココロ館カフェ」(福岡県福岡市中央区鳥飼2丁目1-11)となる。札幌開催は2022年12月以降を予定し、詳細は今後発表予定。

既に働いている「先輩パイロット」と特別支援学校の生徒が参加

障がいを持つ生徒のための特別な配慮を行う専門の教育施設として特別支援学校があるが、肢体障がいを持つ卒業生の進路は他の障害を持つ卒業生と比べても福祉施設への入所や通所する割合が高く、就職や進学といった道を選択するケースが非常に低いことが問題となっている。

オリィ研究所ではこうした状況を打破すべく、昨年度、重度肢体不自由の生徒向けにOriHimeを使った遠隔就労体験の受け入れを東京・日本橋の「分身ロボットカフェ」にて実験的に行った。これにより、生徒自身に限らずその家族、教育現場の先生までもが本人の具体的なキャリアイメージについて考えるきっかけとなったため、バイオジェン・ジャパンの支援により、引き続き今年度もプログラムの実施を決めた。

今年度のプログラムはすでに東京・日本橋の分身ロボットカフェで働いている「先輩パイロット」と、今回初めて遠隔就労体験にチャレンジする在福の特別支援学校の生徒がチームになって研修を積み、2022年11月12日から地元福岡で開催される「分身ロボットカフェ in 福岡」でのデビューを目指す。今回キャラバンカフェが開催される福岡県と北海道は、いずれも昨年度の遠隔就労体験プログラムに参加し、2年目となる今年度はバイオジェン・ジャパンの支援を受けて2エリア合計で約20人の生徒の受け入れを予定している。

なお、福岡県はオリィ研究所の公認OriHimeパイロット(オリィ研究所の指定研修を修了しOriHimeで遠隔就労する就業者)の約10％が居住しているエリアであり、すでに複数か所にてOriHimeの活用が進んでいるエリアでもある。今回のキャラバンカフェを通じて、こうした取り組みに関心を持つ地元住民はもちろん、障害を持つ当事者や雇用側となる地元企業にも「遠隔就労の可能性」を知ってもらい、外出困難者の就労問題に一石を投じる活動となることを狙っている。



オリィ研究所はこの取り組みを通じて地元企業に就労実績を広げていく計画で、福岡、札幌エリアで障害者就労を推進したい地元企業の協賛も引き続き受け付けている。

イベントカフェの終了後も「分身ロボットカフェDAWN ver.β」として運営

福岡開催の会場は西日本シティ銀行が創立10周年を記念して創設した西日本シティ銀行ココロ館・ココロガーデン内にある「ココロ館カフェ」。閑静な住宅街に位置し、地元の住民の憩いの場となっている。同カフェはロイヤルホールディングス株式会社傘下のロイヤルコントラクトサービス株式会社が受託運営している。この「ココロ館カフェ」はイベントを機に「分身ロボットカフェDAWN ver.β」として改名し、イベントカフェの終了後も同社の協力により、引き続きOriHimeパイロットが働く「分身ロボットカフェDAWN ver.β in Fukuoka」として運営を続ける予定。

「分身ロボットカフェDAWN ver.β in Fukuoka」概要

「分身ロボットカフェDAWN ver.β 期間限定地域キャラバン店」協賛企業一覧

■特別協賛(ナショナルスポンサー)


■協賛(ナショナルスポンサー)


■協賛(福岡エリアゴールドスポンサー)

この記事を読んだ人におすすめ

関連する記事はまだありません