国産ドローンメーカーのイームズロボティクス「安全性重視の第⼀種型式認証」を申請

国産ドローンメーカーのイームズロボティクスは、2023年5月25日国⼟交通省ドローン情報基盤システム2.0において、新型の「E600」の第⼀種型式認証の申請を行った。

同じく「E6150TC」も第二種形式認証の申請をおこなっており、認証取得を目指すとしてる。

第一種型式認証申請機種「イームズ式E600-100型」

第⼀種型式認証申請機E600は「カテゴリー3」運航の承認を得ることで、『レベル4』飛行が可能となり、物流ドローンの事業化を見越した本格的な物資輸送利⽤が見込まれる。

E600は、将来の本格的な社会実装に適応可能な高い安全性能の実現を目指しており、最大で5kgの物資輸送能力を有している。

機体にはカーボン素材を使⽤し、軽量かつ高い剛性を持つ構造、各種システムは安全性の向上を目指した設計で、⼈や⼈家の上空を、多少の天候変化に左右されることなく、安全に荷物を運搬することができるコンセプトの下、開発を進めているとのこと。

機体仕様・機体運用（予定）

第二種型式認証申請機種「イームズ式E6150TC型」

二種型式認証の申請を行ったE6150TCは、既存のE6150MPを基に再設計を行った6発の物資輸送用機体。

E6150TCは各地で行われているドローン物流実証試験での利用を想定しており、無⼈地帯での補助者無し⽬視外飛行『レベル3』が可能。

イームズロボティクスは「ドローン物流には荷物の受け渡し⽅法など様々な検証事項がありますが、飛行安定性の高いE6150TCを利用することで、各種検証や運航ノウハウ蓄積がより円滑に実施できると考えております。また、各実証に対応した機能追加のご要望があれば、それに応じた型式認証の変更にも対応していきます」と述べている。

E6150TCは「カテゴリー2」飛行が可能であり、⼆等無⼈航空機操縦士による操縦では⼀部の特定飛行を除き、従来の許可承認を得ずとも『レベル3』までの飛行が可能となる。また、本機種は飛行リスクに最適化した設計をコンセプトにしており、低価格な第二種型式認証機種の実現を⽬指すとしている。

第二種型式認証申請では物流⽤途での設計となっているが、第三者立ち入りリスクの低い需要に応じた物資輸送以外の目的への設計変更等も検討をしている。

第一種型式認証の取得を⽬指すE600は、2025年佐川急便と進めるドローン物流実用化用の機体で、第三者上空飛行を可能とする『レベル4』により、過疎地、離島での⽣活利便性向上と持続可能な配送スキーム構築を⽬指す。

イームズロボティクスは、航空法改正により社会実装がいっそう進むドローンにおいて、より社会的ニーズが高いのが物流と考えており、物流業界では働き⽅改⾰関連法により運転者の労働環境は改善されるが、現場の運転者が不足する「2024年問題」により現状の輸送⼿段だけでは、山間部や過疎地の物流サービスの品質維持が困難になりかねず、そこでドローンを新しい物流手段にすることで、物流課題解決へ貢献したいと考えているとのこと。

平常時からドローンの利活⽤が盛んになることで、地震、台風、ゲリラ豪雨などの自然災害時にも、被災者発⾒、救急医薬品配送、軽⾷・⽔輸送とドローンを有効に活⽤できる。近年、自然災害や、来るべき⼤地震への備えが叫ばれる我が国で、新たな配送手段の確立を目指すとしている。

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