上尾中央総合病院が最新の手術支援ロボット「ダビンチSP」を7月に関東初導入 今後は頭頸部外科や婦人科領域にも活用へ

医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院(埼玉県)は、2023年7月に手術支援ロボットの最新機種「ダビンチSPサージカルシステム(ダビンチSP)」を、関東で初めて導入したことを発表した。
上尾中央総合病院は既に、既存のダビンチXiサージカルシステム2台を有しており、合わせて3台の手術支援ロボットが稼働することになる。


「ダビンチSP」とは

ダビンチSPは、インテュイティブサージカル合同会社が提供する手術支援ロボットの最新機種(2023年1月、日本における薬事承認)。従来の手術支援ロボットとの大きな違いは、1本のアームから屈曲するカメラと複数のインストゥルメント(鉗子)を操作するシングルポート(単孔式)システムにある。

ペイシェントカート

従来のマルチポートシステムでは複数ヵ所必要となる切開創(手術のきず)を1つに減らすことで、従来のロボット支援手術のメリットはそのままに、より低侵襲(身体への負担や痛みの軽減)かつ整容性(傷あとなどの美容面)に優れた手術を実現できるとされる。


上尾中央総合病院でのダビンチSP手術

2023年7月時点で「ダビンチSP」を有する施設は限られており、同院が国内で4番目となる。関東では初めての導入事例だ。
まず初めに、ダビンチSPの特長を活かして、骨盤内の狭いスペースでち密な操作が求められる泌尿器科領域(前立腺がん、女性骨盤臓器脱)の手術を開始する。

インストゥルメント拡大図

当院には、複数名の日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医(手術指導医)が在籍。ロボット支援手術に熟練した医師たちが、安全で質の高いロボット手術を提供する考えだ。

そして、さらに頭頸部外科領域(中咽頭がん、下咽頭がんの手術)、婦人科領域(子宮摘出手術)等への展開を予定。
同院は「地域の皆様に“より安全で質の高い医療”を届けるべく、これからも尽力して参ります」と語っている。

■法人概要
名称    : 医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院
開設者   : 理事長 中村 康彦 氏
管理者   : 院長 徳永 英吉 氏
所在地   : 〒362-8588 埼玉県上尾市柏座1-10-10
開設日   : 1964年12月1日
病床数   : 総病床数733床(うち感染症病床9床)
指定医療機関: 地域がん診療連携拠点病院/地域医療支援病院/
        第二種感染症指定医療機関/災害拠点病院/救急指定病院/
        搬送困難事案受入医療機関 他
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ロボスタ編集部

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