京都で「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」開催! 難病や重度障害などで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客、12月6日から

「孤独の解消」を企業理念とし、分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」などの開発・提供を手掛ける株式会社オリィ研究所は、 難病や重度障害などで外出困難な人が分身ロボットを操作して接客をする「分身ロボットカフェDAWN ver.β」の期間限定地域キャラバンカフェを12月6日から20日まで、京都市中京区にある京都信用金庫が運営する共創施設「Question」にて実施する。

同研究所はこのキャラバンカフェを2022年11月に福岡からスタートし、2023年2月に札幌、2023年10月に広島で開催し、外出困難者が働ける事例を広く発信し就労環境を増やしてきた。

今回の京都においては世界屈指の観光名所を擁する都市で開催することで、観光で訪れる人々にも新しい分身ロボットでの働き方を紹介する。詳細については、公式サイトで順次公開予定だ。

※ 冒頭の画像:先輩パイロットから接客の研修を受ける特別支援学校のOriHimeパイロット(カフェでの研修)の様子



キャラバンカフェについて

今回、京都にて開始する同キャラカフェにおいては、同取り組みに関心を持つ地元の方々や、障害を持つ当事者や雇用側となる地元企業にも「遠隔就労の可能性」を知ってもらうことで、外出困難者の就労問題に一石を投じる活動となることを狙っている。今回も同カフェでは、バイオジェン・ジャパン株式会社の支援を受け、地元の特別支援学校の生徒が分身ロボットカフェで働く先輩達に教わりながら、接客の仕事の就労体験も行う。肢体不自由の特別支援学校高等部の卒業生の就職率は毎年5~10%と言われており、この取り組みを通じ、障害者就労を推進したい地元企業の視察も受け入れ、京都を含む近畿エリアでの就労実績を広げていく計画だ。また、引き続きこのキャラバンカフェをサポートし、障害者就労を推進したい地元企業の協賛も受け付けている。

オリィ研究所代表 吉藤オリィ氏

皆さんは家から出られず天井を眺め続ける生活を想像した事はあるでしょうか。分身ロボットOriHimeはAIではなく、入院している人が社会とつながるためのもうひとつの身体”心を運ぶ車椅子”として誕生しました。
2018年にはOriHimeを使った働き方の開拓を目的とし、10人の在宅・入院しているOriHime操作者が店員として働く10日間限定の「分身ロボットカフェ」を開催。その後も実験開催を重ね、2021年6月に東京・日本橋に「分身ロボットカフェDAWN ver.β」常設実験店をオープンし、様々な働き方を開発してきました。今ではカフェだけでなく、自治体や企業にも導入され、活躍できる場を拡げています。2022年度以降は、地方エリアにおける社会実装の加速を目指し2022年に福岡と札幌で開催、地域の企業でも受け入れられ、OriHimeで移動困難者の就労事例を作る事ができました。今年は広島、そして京都にて開催し、就労できる場を開拓してまいります。
私達は皆、いつかは移動困難になります。将来私達が寝たきりになったとき、何もできず天井を眺めるのではなく、誰かの為に何かできる未来になっているでしょうか?ぜひそんな目線で当カフェを楽しんでいただけると嬉しく思います。



吉藤オリィ 氏


分身ロボットカフェDAWN ver.β in Kyoto
開催期間 一般営業:2023年12月6日(水)〜12月20日(水)
営業時間:平日11:00 – 17:30、土日祝11:00 – 18:30 ※75分入れ替え制
プレス体験会:2023年12月5日 10:30〜14:00(10:00受付開始)
定休日 なし
体験料 税込2000円(75分入れ替え制・お食事とワンドリンク付き/※事前予約制)
予約開始 予約サイトより、2023年11月6日(月) 15:00より予約開始
総席数 30席(4人がけテーブル×6卓、1人がけカウンターテーブル 最大6席) ※混雑時には相席になる場合がある
予約時注意事項 一名から予約可能。団体予約(8名以上)
その他 駐車場:御池地下街駐車場の利用を推奨。地下街駐車場からのエレベータで、地上に上がれる。
バリアフリートイレ:同ビル内3F
ベビーチェア:あり
人工呼吸器・電動車椅子用の電源のお貸出し:あり
食事に配慮が必要な利用者の器具貸し出し:あり
アクセス 京都市営地下鉄東西線「京都市役所前」駅 1番出口
(〒604-8006 京都市中京区河原町通御池下る 下丸屋町390-2)



分身ロボットカフェDAWN ver.β in Kyoto 協賛企業一覧

※以下、敬称略50音順

▼ 特別協賛企業(ナショナルスポンサー)



▼協賛企業(ナショナルスポンサー)



▼協賛企業(京都エリアゴールドスポンサー)




分身ロボットカフェDAWN ver.βとは

分身ロボットカフェDAWNでは、重度肢体障害者・難病患者、海外在住者など外出・移動が困難な人々が、分身ロボットOriHime・OriHime-Dを遠隔操作し、オーダーや配膳、お客様との会話など接客を行っている。ALSをはじめ難病や重度の障害、様々な事情で今まで就労の機会を得ることができなかった人たちが社会で働ける方法を開拓するため、2018年から4回の短期開催実績を経て2021年6月、東京日本橋に常設実験店を開店。同取り組みの中で「分身ロボットカフェ」でトレーニングを積んだOriHimeパイロットが企業就労を打診される事例が多く生まれたことから、同研究所では2020年7月に分身ロボットを使ったテレワークのための人材紹介サービス「AVATAR GUILD」を開始し、2023年には、テレワークに特化した人材紹介サービス「FLEMEE」をリリース。実際に就労に繋がったパイロットは延べ50人を超えた。現在、日本電信電話株式会社の総合受付、モスバーガー原宿表参道店、 JR関内駅北口高架下「cafeツムギstation at Yokohama Kannai、アドベンチャーワールドなど全国各所で分身ロボットOriHimeを使った就労が行われている。このプロジェクトを機に「分身ロボットを活用したテレワーク」という新たな社会参加の形をさらに広く社会実装するため、同研究所は各協賛企業の支援を得て全国でのキャラバン形式のカフェ開催に踏み切った。



OriHimeパイロット

2018年に実施した第一回分身ロボットカフェDAWNで、接客を担当したのは10名のOriHimeパイロットだった。期間限定の社会実験として開始された同プロジェクトも、利用者にあたたかく迎えてもらいながら、仮説検証を繰り返し、仲間を徐々に増やしてきた。現在では約70名の公認パイロットが在籍している。





▼OriHimeを使った接客と研修の様子

左:OriHimeD、右:接客の様子/注文のドリンクをOriHime-DでOriHimeパイロットが席まで届ける。※写真は東京日本橋店のもの

特別支援学校の生徒の研修

▼ 同プロジェクト受賞歴

2020年6月 D&AD awards 2020 ○デザイン・トランスフォーメーション部門ウッドペンシル、フューチャーインパクトペンシル(日本初受賞)
2020年10月 ACC賞2020 ○クリエイティブイノベーション部門/総務大臣賞ACCグランプリ、デザイン部門/総務大臣賞ACCグランプリ、ブランデッドコミュニケーションC部門(PR)/ACCブロンズ
2021年3月 第24回文化庁メディア芸術祭 ○エンタテイメント部門 ソーシャルインパクト賞
2021年11月 2021年度グッドデザイン賞 ○グッドデザイン大賞
2022年6月 S+T+ARTS Prize 2022 ○Honorary Mentions(入賞)受賞
2022年7月 Prix Ars Electronica2022 ○デジタルコミュニティズ部門 ゴールデンニカ(最高賞受賞)受賞他、国内外の賞を多数受賞
分身ロボットカフェ DAWN ver.β in Kyoto: https://dawn2021.orylab.com/kyoto
分身ロボットカフェ公式サイト:https://dawn2021.orylab.com/

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ロボスタ編集部

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