最高峰のヒューマノイド「HDアトラス」に別れを告げる動画を公開 ボストン・ダイナミクス
ボストン・ダイナミクスは10年間にわたり、ヒューマノイドの身体的技術の頂点に立ち、多くの研究者・開発者を刺激してきた「HDアトラス」(油圧式)との別れを示唆した動画をYouTUBEで公開した。
ビデオ備考欄には
「ほぼ10年にわたり、Atlas は私たちの想像力を刺激し、次世代のロボット工学者にインスピレーションを与え、この分野の技術的な障壁を飛び越えてきました。 今度は、油圧式 Atlas ロボットがリラックスする時間です。これまでに Atlas プラットフォームで達成してきたことを振り返ってみましょう。
と記載されている。」
動画の内容は、AtlasのNG集が多く収録されていて、私達を驚かせてきた動画の制作が簡単な道のりではなかったことをうかがわせるものとなっている。
■Farewell to HD Atlas
この動画を公開した真意と今後の動向についてはっきりしたことは言えないが、1X、Agility、Figure、Apptronikなど、多くのヒューマノイドが登場し、NVIDIAの新型「Jetson」やヒューマノイド開発ツールが来年リリースされることよって、今後も多くのヒューマノイドの開発が加速することが予想されることから、油圧式Atlasは終焉し、新しい時代へ対応した実用的なヒューマノイドとして油圧式ではない新Atlasの開発へと発展させていくのかもしれない。それを最後のシーン「また会う日まで」が示していると信じたい。
皆さんは「Farewell to HD Atlas」(HDアトラスに別れを告げる)のひと言に、どのようなことを感じただろうか。【速報】ボストン・ダイナミクスが新型Atlasを動画で公開 電動ヒューマノイドで実用的なロボットを目指す(4月17日追記)
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。