小型AI搭載自動巡回点検ロボット「ugo mini」をニップン千葉工場に導入 業務DX推進へ

ugo株式会社は、株式会社ニップンの千葉工場に小型AI搭載の自動巡回点検ロボット「ugo mini」を導入したと発表した。

 

導入背景と課題

今回「ugo mini」が導入されたニップン千葉工場は、1978年に竣工したニップン最大規模の製粉工場である。製粉工場のような装置産業型の工場では、設備が広範囲に設置されており製造の要となっている。そのため設備点検の重要性が非常に高い工場だ。

将来的に人手不足の深刻化が予想される中、メンテナンスや点検作業に従事する人材の確保が重要な課題となってきた。自動巡回点検ロボットを導入することで、将来にわたる安定的な運用体制の構築に向け、省力化およびデジタル技術の活用による業務効率化を目指している。

 

導入先のニップン千葉工場

 

導入目的と主な機能

今回の導入には4つの主要な目的がある。
・点検作業の省人化、省力化による作業負担の軽減と将来の人手不足への対応
・サーマルカメラやAIを活用したデジタル点検による異常の早期検知と予防保全の強化
・点検精度の向上と作業標準化によるデータ管理の高度化、設備管理の品質向上
・ロボット巡回点検の仕組み確立による安定的で持続可能な運用体制の構築

 

温度異常検知システム

「ugo mini」にサーマルカメラを搭載し、設備の温度を自動で監視する。異常な温度上昇を検知することで、設備トラブルや火災リスクの早期発見を目指している。

 

計器自動読み取り機能

メーターを静止画で撮影し、AIで数値の自動読み取りを実施する。点検業務の記録を自動化し、データ管理の高度化と予防保全の強化を試みている。

 

次への展開と可能性

今回の導入を踏まえ、ニップン他工場への展開も視野に食品工場での巡回点検の可能性を探っている。

ugoは、点検データの蓄積と可視化を通じて予防保全やトラブルの早期発見に寄与するとともに、今後も現場のニーズに即した機能拡張や運用支援を進め、持続可能で効率的な点検・保守業務の実現に貢献していく。

 

「ugo mini」について

「ugo mini」は、狭小空間やセキュリティルームなどでの点検業務に特化して開発されたコンパクトモデルだ。伸縮式カメラや自律巡回機能を備え、小型ながらも高い性能を発揮し、効率的かつ精度の高い監視・点検を実現する。従来のugoシリーズに比べ、よりコンパクトで低価格なプロダクトである。

 

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杉田 大樹

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