AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート

その他 その他
PR
<p><a href=
  • <p><a href=
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート
  • AIやIoTと連携した次世代のロボット活用が見えるPepperハッカソン「ペッパソン2017 西の陣/東の陣」開催レポート

Pepperを活用したロボアプリのコンテスト「Pepper App Challenge 2017 Autumn」(以下PACと表記)が2017年11月22日(水)に開催される。

PACに向けて「Pepper App Challenge」と「Mashup Awards」の共同企画で、プレ・イベントとでも呼ぶべきPepperを使ったハッカソン・イベント「Pepperハッカソン」略して「ペッパソン」が、9月に大阪と東京で開催された。

「ペッパソン2017西の陣」記念撮影

9月16日(日)に大阪で開催されたペッパソンは「西の陣」、翌週9月23日(日)の東京が「東の陣」と命名され、それぞれ「 “AIやIoT” をPepperと絡めて技術で勝負!」という副題が付けられた。この副題が示すとおり、いま大きく注目されているAIやIoTと、Pepperの連携を重視した作品が求められた。

「ペッパソン2017東の陣」記念撮影


最大で賞金200万円、獲得のチャンス!

ペッパソンの結果レポートの前に、まずはペッパソンとPAC、Mashup Awardsの関係について整理しておこう。
Pepper App Challenge 2017 autumn」は、Pepperのロボアプリを使ったコンテストだ。今回で4回目の開催となる。
前回は2017年2月に「Pepper World 2017」内でファイナル(決勝大会)が開催された。そのため、今年は2回目の開催となるので、名称の2017の後に「Autumn」が付けられている。
Mashup Awards」は日本最大級の開発コンテスト、「ものづくりの祭典」だ。Mashup Awards 2017は12月16日に迎える決勝まで、いくつかの関門をくぐり抜けていく激戦ではあるが、賞金総額400万円、最優秀賞には100万円が贈られるというのは魅力的だ。

前述の通り、ペッパソンはプレ・イベントに位置づけられ、東西の陣を通して最優秀賞に輝いたチームはPACとMashup Awardsに参加する権利も授与されることになっている。
そのため、ペッパソンから勝ち上がってPAC本戦に進み、そこでも見事、最優秀賞に輝けば、賞金100万円が獲得できる。しかも、Mashup Awardsでも最優秀賞になるとすれば更に100万円で、合計200万円を獲得できるチャンスがある。

ペッパソン西の陣にて

もちろん、ペッパソンに参加していなくても、これからPACやMashup Awardsに参加申請することは可能だ。PACであればすぐに事前申請を行い、2017年10月25日(水)までに作品を応募すればOK。持てるアイディアや技術力を、ロボットやAI、IoTに関わる夢にぶつけてみてはどうだろうか。

ペッパソン西の陣にて


西の陣は7チームが決勝に進出

では、いよいよ「ペッパソン 西の陣」で受賞したチームと作品を紹介していこう。
「西の陣」は関西では初となるペッパソンで、9月16日(日)に開催された。大型台風が近付く最終日、決勝に選出された7チームがプレゼンテーションを行った。


Watson、グローリー(顔認証)、Motion Board、Data Spider、Bluemixについて技術サポートを行うメンター(サポーター)が待機(ペッパソン西の陣にて)

最優秀賞、DataSpider賞、Watson賞の3冠を獲得したのはチーム名「swing-by-pepper」の作品で「おしえてペッパー!」。折り紙教室のワークショップを想定したデモとアイディアが評価され、この作品はアプレッソ賞、Watson賞と3冠に輝いた。

最優秀賞、DataSpider賞、Watson賞の3冠に輝いたチーム「swing-by-pepper」のメンバー

「おしえてペッパー!」はワークショップを想定し、折り紙教室にやってきたゲストを空いている席に案内し、折り紙の折り方を適切に教えることを想定した作品だ。
まずPepperはワークショップ内で空いている座席の管理を行う。各席に設置したソニーのブロック型IoTデバイス「MESH」センサーで空席を把握し、ゲストを空いている席までPepperが案内する。更にワークショップが進行すると、Pepperが見回りながら参加者の折り紙の進捗度合いをカメラの画像で自律的にチェック。ゲストが「教えて」とPepperに話しかけると、Pepperはどこまで折れているかを確認し、その次の折り方を教えて手助けをする、というものだ。

折り紙の進捗状況はPepper自らが判断する

ここで多くのチームが使っていた人気IoTデバイス「MESH」(メッシュ)について紹介しておこう。MESHはIoTセンサーとして実務においても、Pepperと連携したシステム開発に活用できそうなアイテムだ。

ソニーのブロック型IoTセンサー「MESH」
無線でつながる小さなブロック形状のIoT電子タグ。LED、ボタン、人感、動き、温度湿度、明るさ、GPIOなど、ラインアップが豊富。MESHからの情報によってPepperが何かの動作や判断をしたり、同期したり、ペッパソンではさまざまなアイディアが発表された。

> MESHの公式ホームページ
http://meshprj.com/jp/

気になるペッパソンの審査基準は下記だ。
IoTデバイスやAI等の活用と、それらがロボットの可能性に繋がることが求められ、かつアイディアだけでなく、完成度も評価の対象となる。

審査基準
1.最新技術活用:IoTデバイスやAI等の最新技術を活かし、ロボットの可能性を高めていること
2.ユーザ体験価値:ロボアプリを通して、ユーザに新たな体験価値を提供すること
3.実用性:ロボアプリの実用性が高く、ロボットの活用促進につながること
4.完成度:ユーザが実際触れる、動くデモとして実装されていること

西の陣の審査員は、株式会社ハカルスCEO 藤原健真氏、大阪市経済戦略局理事 吉川正晃氏、ソフトバンクロボティクス株式会社 松田篤之氏が担当した。

受賞した「おしえてペッパー!」については、「折り紙をどこまで折れているかをWatsonの画像認識で判断するのが面白い、デモが見たかった」「実用性という視点で見ると介護施設などても利用できるのではないか」という意見が多く、「お金の匂いがする」(すぐにビジネスに繋がりそうだ)という意見で3人の思いがまとまった。
他に受賞した作品とチーム名は次の通り。


グローリー賞
駄菓子屋ぺっちゃん (TEAM P works with Shinta)

お金の計算がむずかしい子どもでも金額ぴったりに買いモノできるようPepperが支援するシステム。子どもが持って来た駄菓子(単品)を画像認識して価格を計算、合計金額を算出する。「複数の駄菓子を一度に認識する機能も付けたかった」とのことで、そこまでできるともう一段評価が上がっていたと感じた。
関西弁のおばちゃん風Pepperが駄菓子の画像を認識して金額を計算する


画像の分析中


MotionBoard賞
ねかぺ (チームGHY)

年間で園児の死亡事故は14件あり、うち10件はお昼寝中の事故だと言う。この課題の解決に向け、Pepperが睡眠中の保育園児を見回り、窒息死の危険があるうつ伏せ寝を判断して通知する。保護者はスマートフォンとPepperを通じてコミュニケーションがはかれる。
Pepperによる見守りデモ(うつ伏せ寝を管理者に警告)

「ペッパソン 西の陣」に出場したチームと各作品は「Mashup Awards」のブログや「Hacklog」で確認できる。

Mashup Awards「ロボットで人の働き方を変える!?ペッパソン西の陣
http://mashupaward.jp/2017/09/hackthon-westpepper/
Hacklog「ペッパソン2017 西の陣」
http://hacklog.jp/events/118

続いて「東の陣」のレポートに進もう。


東の陣は17チームが激突!最優秀賞は・・

9月24日(日)に開催された「東の陣」は直前で出場枠を増やすほどの盛況ぶり。PAC出場の常連チームも多数参戦し、ファイナルには17チームが進む大混戦のハッカソンとなった。

審査基準は「西の陣」と同様で、審査員は、BASE株式会社 取締役CTOの藤川真一(えふしん)氏、dotstudio株式会社 代表/ IoTLT主催の菅原のびすけ氏、ソフトバンクロボティクス株式会社プロダクト本部 プロダクト統括部 開発部 部長の岡健太郎氏がつとめた。

西の陣と比べてPepperの台数が多かったため、Wi-Fiの通信環境が安定しないというトラブルが参加者を悩ませた。そんな中、最優秀賞に輝いたのは「Pepper先生(ペッチャー)」だ。

Pepperがクイズ大会形式で子ども達に勉強を教えるシステムで、プログラミング教育の必須化、英語教育の必須化、中学受験などを想定し、学習塾や学習教室において、クイズ大会を通してPepperと楽しく継続的に学習できるとするコンセプトを発表した。

ペッチャーは事前準備、準備運動、勉強、クイズでチェック、自宅で復習・予習、のサイクルで、飽きずに楽しく勉強が続けられると言う


東の陣の最優秀賞を獲得したチーム「ペッチャー」の代田氏。代田氏はエクスウェア株式会社の取締役をつとめる


チーム「ペッチャー」のイ氏とキム氏


その他の受賞作品

その他、ウフル賞、Watson賞、グローリー賞、Motion Board賞、Microsoft賞、SONY賞は次の作品とチームが受賞した。


ウフル賞、Watson賞
Youtupper (Youtupper)

コメントを通してPepperとコミュニケーションが取れる次世代YouTuber。ロボット自身がエンターテイナー、YouTuberになることを目指した作品。チャットを通じて視聴者とコミュニケーションをとったり、コメントに応じてPepperが独特の反応をして楽しませる。


グローリー賞
ドコPe(チーム IoP)

「あなたのパーソナルペッパーをどこにいるペッパーにも呼び出すことができます」
街中等に設置されたPepperに、自分のPepper(記憶や性格などの個性)を召喚することで、ハードウェアは違っても、いつでも自分のPepperと会話したり、情報をたぐることができる作品。グローリーの顔認証WebAPIを使用して個人(Pepperのオーナー)を特定する。


Motion Board賞
Cat Sipper (イサナドットネット)

「猫カフェ」でスタッフの代わりに、Pepperが猫のしつけ・猫との遊び及び判別を行う作品。猫が侵入禁止エリアに入るとPepperが注意したり、猫がPepperに近づくと、手につけた猫じゃらしで遊んであげるなど。Cognitive Servicesを使い、Pepperのカメラで撮影した部屋の写真から、猫の種類やいる位置を特定することもできる。


Microsoft賞
白井さん 彼女召喚! (白井andホロレンジャーズfeatなおい)

「触れる、嗅げる、そばに感じれる、そんな彼女が今そこに・・・」
Pepper、ホロレンズ、MESH、Azure、独自開発のゲームAI等を駆使した体感型の・・・嫁システム?


SONY賞
bannoさま -全ての頂点に君臨する者- (マッシュ&ルーム)

遠方にいる人へ、想いや気持ちをスライドショーにして届けるシステム。スマートフォンでスライドショーに使用する画像を選択し、メッセージを入力すると、指定したPepperがメッセージと写真をスライドショーで紹介する。寝たきりの祖母などの高齢者やPepperやタブレットを操作できない状態の人が利用できるように、MESHでスライドショー操作を可能にする。

東の陣のファイナルに進出した17チームの作品情報はHacklogで確認できる。

Hacklog「ペッパソン2017 東の陣」
http://hacklog.jp/events/view/119

なお、Mashup Awards特別賞は、「西の陣」「東の陣」と合わせて審査されることもあって、当日の発表は見合わされた。後日、Mashup Awardsホームページ等で告知されると言う。

賞金100万円のPepperアプリ開発コンテスト、参加受付中


ペッパソンが終了し、いよいよ2017年の大イベント「Pepper App Challenge 2017 Autumn」が近付いてきた。PACはロボットに未来を感じる人なら誰でも参加できるアプリ開発コンテスト。個人でも法人でも参加できる。
Pepperの本体を持っていなくても参加できる。開発ツール「コレグラフ」内で、仮想のPepperを動かしてテストすることができるし、近くにアトリエやアトリエサテライトがあれば、Pepper本体を借りてテストしてみることも可能だ。
応募作品の受付の締切は2017年10月25日。決勝は 2017年11月22日(水)に東京「ベルサール汐留」で開催される。
最優秀賞として賞金100万円と限定グッズ、その他、AIソリューション賞、IoTテクノロジー賞、ビジネスイノベーション賞として賞金10万円ほかが用意されている。
世界をリードするコミュニケーションロボットの技術者、開発者、プランナーを目指して、参加してみては如何だろうか。可能性は目の前に拡がっている。
詳細は公式「Pepper App Challenge 2017 Autumn」を参照。

《ロボスタ編集部》

関連タグ

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

ニュースレター配信中!無料会員登録をしていただくと、定期的に配信されるニュースレターを受け取ることができます。また会員限定の記事を閲覧することも可能になります。

特集