株式会社エクセディは、株式会社LIXIL物流の関東物流センターに、同社のAMR(自律走行搬送ロボット)「Neibo パワフルロボット」2台が導入されたと発表した。複数回のテスト運用を経て、2025年1月に正式導入され、その後半年間、事故や故障なく安定稼働している。Neiboは倉庫内の中間搬送を担い、同センターでは今後の台数追加も予定されている。

導入の背景 人中心作業からの脱却と空走の削減
関東物流センターは、住宅用サッシや玄関ドアなど多彩なLIXIL製品を関東甲信越エリアに配送する巨大拠点で、最大6mの長尺製品も扱う。重量物搬送はフォークリフトが中心で、資格者の確保や作業の属人化が課題となっていた。荷下ろし後に空の状態で戻るフォークリフトの「空走」を減らし、作業全体の効率化を進めることが狙いである。


採用の決め手 安全性・走破性・操作性を総合評価
AMRの比較検討において、LIXIL物流は人や他のフォークリフトを正確に検知し確実に停止・回避できる安全性、重量物に耐えるパワー、床工事を伴わず段差を越えられる走破性を重視した。
これらの条件を満たし、現場の細かな要望にも柔軟に対応できたのが「Neibo パワフルロボット」だった。標準アプリはプログラミング知識が不要のノーコードで直感的に操作できる点も評価された。コロコンとの連携を構築し、Neiboが自動で荷物を搬送。倉庫内では従来のフォークリフトと協働している。


稼働実績と今後の展望 追加導入・全国展開・WMS連携
導入後半年以上、人や棚、荷物への接触事故は一度もなく、夏場に40度を超える環境でも故障ゼロで安定稼働しており、「タフさ」が現場で高く評価されている。
導入後の物流倉庫内での動きを動画からも確認できる。
LIXIL物流は今期さらに4台を追加し、合計6台での活用を計画。フォークリフト作業の効率化により、現在稼働するフォークリフトのうち10数台の削減を目指す。関東の成功モデルを九州や岡山など他拠点へ展開し、WMS(倉庫管理システム)との連携も視野に入れる。
エクセディの「Neibo」は、日本製の牽引型AMRでレイアウト変更や台車購入が不要、オープンAPIによるカスタマイズ、ノーコードで使える標準アプリ、常に最新状態を保つクラウド型システム、センサーとAI画像解析による安全運用を特徴としており、物流現場の自動化・省人化を後押ししている。





