家庭内に設置したスマートホームデバイス(IoTデバイス)の利用状況から、外部の人間に生活を覗かれてしまう・・・そんな衝撃的な研究結果が米フロリダ国際大学や独ダルムシュタット工科大学の研究チームから報告された。

研究チームが行った実験は、家庭内のスマートホームデバイスからの無線の通信トラフィックを観察し、得られたデータを機械学習により識別するというもの。

たとえスマートホームデバイスの通信は暗号化されていても、ネットワークのトラフィック(データ量・タイミング)を分析するだけで、デバイスの種類、状態、動作などを特定できてしまうという。さまざまな通信タイプ、デバイス種類でテストが行われた結果、ユーザーの生活を90%以上の精度で把握できたという。
怖い話だが、解決策がないわけではない。研究チームが対策として提案しているのはデバイスの状態を外部から推測できないように、わざとランダムなネットワークトラフィックを発生させてデバイス利用を偽装するというやり方だ。今後スマートホームデバイスがこの対策を採用していくのか注目したい。
Source:arxiv.org


